英米語学科だった私は、二十歳の時に短期(一ヶ月)の語学研修でアメリカに行きました。
帰国後迎えに来た両親と、当時高校生だった妹。
今でもはっきり覚えているなあ……妹の言葉。
「うちにネコいるよ。」
 
私は「?????」
犬は飼っていたのですが、まさかネコが……?という思いでした。
なぜなら、母はあまりネコが好きではなかったからです。
 
どうやら、近所の野良猫姉妹に、私の妹が餌をやったのがきっかけだったようで、
元々ネコ好きの父は、「餌をやったなら、もう飼う!」と宣言して連れ込んだとのこと。
父としてはネコを飼いたかったのでしょうね。
妹が餌をやったのが、いい言い訳になったのかもしれません(笑)
 
みい子はその野良猫姉妹の妹の方でした。
 
みい子は、それから21年間ほぼ病気もなく元気で生きて、私が41歳の時に天国に行きました。
私たち家族に文字通りたくさんの笑顔と幸せをくれました。
父はもちろん、ネコがあまり好きでなかった母も、それはそれはかわいがっていました。
今でも天国から両親を見守ってくれていると思います。
 
私がみい子と共に暮らしたのは、結婚するまでのたった5年ほどでした。
学生の時は友達と遊んだり、デートやバイトで忙しくてあまり覚えていませんが、
社会人になってからは、家に帰ると真っ先にみい子の所に行って、無理やり抱きついていました。
 
「みい子~」と言いながら、顔をうずめて。
みい子はちょっと迷惑そうだけど、「にゃ~」と鳴いて、嫌がることはなく受け入れてくれて。
それだけで、疲れやイヤなことが、ス~ッと抜けていくようでした。
正に「癒やされる」という感じです。
 
今でもその感覚は覚えていて、手や頬に温もりを感じることができます。
 
将来子どもができて女の子だったら「みいちゃん」と呼べる名前にしたくて……
 
娘は「み」から始まる名前です。
もちろん、「みいちゃん」と言って育て、もう21歳ですが、今も時々「みいちゃん」と呼びます。
娘も、物心ついた頃からみい子が大好きで、自分の名前が一部「みい子」からもらったことも
知っていて嬉しいようでした。
 
家では、今でもみい子の話題が出ます。
本当にかわいいかわいいネコでした。
 
あ、写真ですね、みい子に何となく似ていて買ってしまいました。
「ミイコ」と名付け、私の机にちょこんと座り、みい子の代わりに私を見守ってくれています。
 
ありがとうございました。
 
「子どもの笑顔とイキイキは、大人のイキイキから。」
こころの里カウンセリング 代表
 公認心理師・スクールカウンセラー・感性Artコーチ
   山﨑里美(*^-^*)