前回投稿の演出、音楽の感想に引き続き
今回は演者のみなさまの感想を。
最初に言っておきます。
この後、めっちゃ長いっす（笑）
私がジョジョのミュージカルを観に行こうと思った理由は大きく２つ。
① 演出が気になったから
② ディオを宮野真守さん（以降、マモさんと表記）がやるから
以前から色々なアニメ作品などを拝見しておりまして、
マモさん好きなんですよねー
ですが、舞台やライブなど生で観たことがなかったんですよ。
なので、「ジョジョで、生マモが観れる……！」と
そして、生マモはやっぱりすごかった。
歌声が飛んでくる飛んでくる！
ディオはものすごく振れ幅の広い役所で、
白ディオ（母を想うとき、ジョースター卿の前で猫被ってるとき）から
灰色ディオ（ジョジョを陥れようとするとき）から
黒ディオ（石仮面で吸血鬼になったあと）まで、
声色から演技から、ものすごく変化が大きい。
それを見事に演じ分けておられましたね
ちなみに私は、黒ディオの低音ボイスが好きです
やっぱり、一幕の後半からクライマックスに向けてが最高でした
かの有名な「俺は人間をやめるぞ ジョジョ」の歌詞。
この前に、「母さん……」という台詞が入ったのが、本当に素晴らしかったです。
人間をやめると決断する前に、母を裏切ることへの葛藤があった。
インタビューなどでマモさんが
「母への想いを掘り下げていっている」と答えておられました。
高潔に生きようとした母親が何も報われずに死んでいったことが
ディオの絶望をより深くした。
だから結局、色んなものを振り切って力を選んだのか……と感じました。
それにしても、吸血鬼になって人外の動きになるところはほんと凄かったです！
あの震える声も。さすが歌って踊れる実力派声優……！！
ワイヤーに釣られた状態で、あれだけ腹から声出るのすごいっすよね。
マモさんのシーンは好きなところが山程あるのですが、
二幕の前半でジャックをスカウトするシーンが特に好きです
ディオの曲、かっこいいですし！
マモさん、以前『東京喰種（トーキョーグール）』という作品で
『月山 習』という役をやっておりまして。
平たく言うと、素敵なジェントルで変態（褒め言葉）ですw
私、このときのマモさんめっちゃ好きなんですよね
で、このジャックのシーンで
「どうだ。このディオとともに来ないか？」
という台詞があるんですが、そのときの声色がめっちゃ習さま！
私の内心は
「習さまあぁぁぁぁぁぁ！！！」
という祭り状態になっておりましたw
誰か共感してくれる方はおりますでしょうかww
ディオって一幕、二幕ともにコンスタントにシーンがあるので
体力的にも相当キツいと思うんですよね。
ダンスシーンもバトルシーンも多いし、ワイヤーアクションもある。
それをシングルキャストでやり切ったマモさん、ほんとに尊敬です
続きましては、ジョジョ役の有澤樟太郎さんです。
有澤さんの歌声は、ものすごく真っ直ぐストレートに届いてくるので、
私としては、ジョジョの真っ直ぐな性格と相まって良かったなと思いました。
前回も書きましたが、オウガストリートのシーンのジョジョがめっちゃ良い！
照明とともに飛び出してきたシーンのポージングが
めちゃくちゃカッコよかったです
カッコいいだけでなく、
コミカルなシーンの演技も愛嬌があってかわいらしかった
ジョジョは話の流れ上、大切な人との別れのシーンが多いんですよね。
ジョースター卿との別れのシーンで、
ジョジョの涙が一粒ポロッと落ちるシーン(1:30:24頃)がとても印象的でした。
ツェペリとの別れのシーンで、
ジョジョとツェペリ二人でハモるところは鳥肌モノでしたね。
また、ラストシーンでジョジョがディオの手を引いていくところは
言葉ではなんとも表現し難い感情が色々湧いてきました。
ジョジョがディオを見つめる表情が、特に。。。
目に力がありますよね、有澤さんて。
有澤さんのジョジョ、私はすごく好きになりました
そして、カーテンコールでもっと好きになりました
続きまして、ジョースター卿を演じた別所哲也さん。
演技が素晴らしいのはもちろんなのですが、いや、ちょっと待って。
別所さんて、こんなに歌がお上手だったんですか……！！
上手いのと良い声過ぎるので、マジでびっくりしました
ジョースター卿は、あらゆる覚悟を決めた方でした。
それが別所さんの演技からビシバシ伝わってきて、
ジョースター卿という人物がめちゃくちゃ好きになりました
指輪の回想シーンの別所さんの歌で泣きましたね。
声に込められた感情だけで泣ける、みたいな。
あれは、もうだめ。反則っす！
ジョジョとの別れのシーンでの演技も……
高潔さと愛情、厳しさと優しさ、あらゆるものが包括されて
「紳士」というものを体現している。そんな風に感じられました。
もうひとりのお父様であるダリオ・ブランドー氏を演じたコング桑田さん。
ダリオはあらゆる元凶になったダメ親父。
生涯ディオに呪いをかけ続けていたんですよねぇ……。
だけど、その呪いの歌声がめちゃくちゃいい声
あの桑田さんの低音ボイス、超好み……！
ディオはあれだけ嫌っていた父親と、結局おんなじことをしているんですよね。
（劇中でもダリオが指摘していますが）
ディオは自分に流れるダリオの血に絶望していたけれど、
個人を創るのは血ではなく環境であるということをもっと早くに知ることができたなら、
父の呪いから逃れる道を見つけることもできたのでは……と思いました。
劇中では憎らしいダリオですが、それを演じた桑田さんのことは
カーテンコールでめっちゃ好きになりました
続きまして、狂言回し役となったスピードワゴン。
YOUNG DAISさんが演じておられましたが、
冒頭の老人姿からの当時の若い姿にチェンジしーののラップで世界観紹介は
かなり熱かったですね！
「ラップとジョジョって、親和性高いんだ！」と驚きました。
スピードワゴンは、オウガストリートのシーンと
ウィンドナイツロットでのツェペリとのやりとりのシーンが好きです。
あと、休憩明けのアクスタコンプリートのくだりと（笑）
お次はツェペリを演じた東山義久さん。
何と言っても、波紋のシーンですよね！
あれだけ踊りながら、声がブレずに歌えるのが凄すぎる……
曲中に決めポーズがこまごま出てきますが、
それがいちいちカッコいい（褒め言葉）
あと、「波紋をその手に さもないと死ぬぞ！」
の歌い方がめっちゃ好きです
ツェペリが自分の過去を独白するシーンも好きですね。
続きまして、エリナを演じた清水美依紗さん。
エリナの芯の強さと、清水さんの声質がドンピシャ。
波紋の修行に行くジョジョを止められず、
その後にジョジョを想って歌うバラードは珠玉ですね。
これ、何回見ても泣くんですよね……
曲の合間に「ジョジョ……！」と呼びかける時の切なさを含んだ声色と
その後の覚悟を決めた歌声のギャップが、これまた涙を誘います。
清水さんの歌声で、「ミス・サイゴン」の『命をあげよう』を聴きたいなと、
何故かふと思いました。
お次は、ワンチェン役の島田惇平さん。
人って、こんな動きができるんですか？？？
もう、この一言に尽きます
あの傾斜のついた舞台装置上をアクロバティックな動き満載で
縦横無尽に走り回っておられました。
凄い、すごすぎる……！
ワンチェンって吸血鬼化してから、結構おもしろ担当になるんですよね（笑）
「ベロサン・ジョースター」のくだり、結構好きです
そして、カーテンコールで「めっちゃジョジョ好きなんやな！」ってのが
めちゃくちゃ伝わってきました
そして最後は、警部と切り裂きジャック二役を演じた河内大和さん。
まさかの警官から殺人鬼へのジョブチェンジw
警部のときはあんなに温厚でいい人そうだったのに、
ジャックを演じてるときは、目が違う。さすがですねぇ。
二幕でディオにスカウトされて下僕になるシーンがあるのですが、
ディオに血を吸われてるときの顔が、めっちゃ好きですw
ジョジョはミュージカル本編が素晴らしく
随所で感動し、泣かせていただいたのですが
実は私が一番泣いたのは大千穐楽のカーテンコールです。
このカーテンコールね。
ほんとだめ。何回見ても泣く
キャストのみなさん、スタッフのみなさん
それぞれに様々な想いを抱えておられたでしょうし、
葛藤する仲間たちを支え、支えられで多くの困難をぶち破ってこられたと思います。
言いたいけど言えないこと、だけどそれでもやっぱり伝えたい。
そういうないまぜな気持ちを正直に打ち明けてくれた有澤さんの言葉は、
本当に真っ直ぐに、すごい熱量で伝わってくるんですよ。
この言葉は、ぜひみなさんご自分の目で、耳で確かめ
想いを受け取っていただきたいなぁ、と思います。
絶対に、このカーテンコールは観てほしいです！！
今回のミュージカル『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』は
世界初演、日本がゼロから生み出したミュージカルです。
この歴史的瞬間に、ぜひとも立ち会っていただきたいっ
まだ4/23(火) 23:59まで観られますので！！
とりあえず、早々に円盤が発売されることを希望！
できたら、「ゲキ✕シネ」のドルビー上映とかでも見たい！！
そして何より、
お早い再演の朗報をお待ちしています！！
素晴らしい舞台を届けてくださり、本当にありがとうございました