■「親」のありかたを、突きつけられる本 | 心屋仁之助オフィシャルブログ「心が風に、なる」Powered by Ameba

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見えないけれど、やさしく包んでくれる。
風のように、水のように、普通の幸せに気づける、
そんなお話をお届けしようと思います。

南の島より



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ビーチで泣けた、

この本。


学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話 【表紙モデル写真〈カラー1.../KADOKAWA / アスキー・メディアワークス
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すばらしい本でした。


指導方法、

受け入れ方が素晴らしかった。


そして、

この本を読んで

「指導者」「先生」を責めるのは

一番簡単な「逃げ道」だと思うのです。





そんなことよりも

何よりも


僕はこの「家族」に感動しました。



■まずは主人公の彼女の素直さ


 「ここで拗ねたら終わりだ」


 「今日から日記を書くことにします。

  坪田先生が、そういうときは自分の思いを

  字に表わしてみなさい、そうすればスッキリするよ!

って言ってたから、そうします」


 みんながこんなにしてくれているんだから

 本当に慶應に行きたいと内心、本気度を高めていきます。


 学校の先生は最後の最後まで‘あんなバカが’

 どうやったら慶應に受かるんだ? と思っていたはずです。


 Where there is a will, there is a way

(意思のあるところに、道は開ける)





そして、何より

■このお母さん(ああちゃん)の「姿勢」「あり方」



 あんなに苦労してお金をかき集めて払って

 あんなに応援してくれていたのに

 さやかちゃんがちょっと「ツライ」と言ったら

 「もうやめちゃいなよ」と素直に言ってくれる。


 アドバイスはしてみたものの、

 翌日にはちゃんと一緒に大学に娘を連れていく姿勢に

 頭が下がりました。


 学校の授業中に寝てしまうという苦情を言う先生に対して

 「先生、皆さんが絶対に無理だと思っていることを

  さやかは成し遂げようとしているんです。

  ですから、塾でも何時間も勉強し、家でも朝までずっと

  寝ずに勉強しています。だったら、あの子は

  いつ寝ればいいんですか?」 


 普通のお母さんなら、学校の先生から「無理」と言われれば

 恥ずかしくて、そこから反論するなんてことはあり得ません。

 学校の先生の「指導」を覆そうなんてしないはずなんです。


 でも、ああちゃん(お母さん)は、自分の子供時代の体験から

 世間でいう良識は、人の幸福とは関係ない、とて信じていました。


 (熱で真っ赤な顔をした赤ん坊のさやかちゃんが、満面の笑顔を

  ああちゃんに向けてきました。まるで「泣かないで」と言っているかのように

  みえたのです)

 このとき、ああちゃんは、自分の母親に怒鳴られ、

 なじられて育ったダメ人間の自分が、再び暗闇に落ちるのを

 さやかちゃんが救ってくれた、と思いました。

 そしてこの時、初めて「人生における、自分の役割」がわかったのだそうです。

 

ここまで本気になれる娘の姿がうれしく、頼もしく見え出していました(父

 そして、母親の子育て法を、少し見直すきっかけになっていました。

 妻はただ子供を甘やかしているだけではなかったのかもしれない、と。


 子育てに対する考え方の相違から長年対立をしてきた、ああちゃん。

 その子育て法と、その結果、のびのびと、しかもすごくがんばる娘に

 育ったさやかちゃんのことを、お父さんはもう認めていたのだと思います。

 ああちゃんは、ただ子供を甘やかし、わがまま放題のギャルに

 さやかちゃんを育てたわけではなかったのです。



■その他

 

 誰のせいとか、何がよいか悪いかとかではなくて、

 「家族」というのもたぶん、結婚をしたとき0歳として

 「成人」していくのかもしれません。


 「慶応卒」のさやかちゃん。その「結果」だけ見れば

 もともと優秀な子だったんだろうなんて言われます。


 君が成功した一番の理由は、

 「中途半端なプライドを捨てて、恥をかくのを恐れなかった」

 ことにある、ということです。


 「子供が夢を語って努力を始めたとき、

  周囲は、それを信じて温かく見守る」

 ----ただそれだけでいいのです。



素晴らしい子供と

素晴らしい大人が作り出した

素晴らしい物語でした。


こんなこと を思い出しました。




そして、何度も言いますが

この本を読んで、


指導者、先生、そして、親や

自分のパートナーを責めることは

全くのお門違いであるし、


自分の子供を責めることさえも

全く意味のないとこだとお伝えしたいのです。


そして、読みもしないで

「どうせ○○なんでしょ」と決めつけることも。



そして、これは

受験だけの話ではないのですよね。


こちらのインタビュー

ご本人たちが登場されています。

ぜひ読んでみてください。

坪田さん、素晴らしい物語をありがとうございました。




心屋仁之助