■研修もカウンセリングも「目」で決まる。 | 心屋仁之助オフィシャルブログ「心が風に、なる」Powered by Ameba

心屋仁之助オフィシャルブログ「心が風に、なる」Powered by Ameba

見えないけれど、やさしく包んでくれる。
風のように、水のように、普通の幸せに気づける、
そんなお話をお届けしようと思います。

おはようございます、心屋です。


心屋では、たまに企業の研修などもさせていただくことがあります。

また、前職でも数年間、社員研修にかかわっていました。


そして、いまカウンセリングや心理学のセミナーをさせていただいて

面白いことに気がつきました。



それは「だれが、どう見るか」ということで、

研修も、カウンセリングも中身が決まるということです。


-----------


例えば、人事の担当者から


「この人たちを研修してやって欲しい」


と言われて


「どんな状況なんですか」


と訊くと


「サービスがなってなくて、接客の心構えとか・・・」と


「悪いポイントを改善して欲しい」

「この人たちを何とかして欲しい」


といった、愚痴や批判のようなものをよく聞きます。




すると、研修をする側も、つい


「このひとたちは、ダメなんだ。サービスのなんたるかもわかっていない・・」


という「目」で研修を組み立て、いざ始めます。


が、「悪い」前提でやっているのに、

なにか話がピンと来てない。


「え? ふつうにそんなのやってますよ」


となることがあります。


実際、詳しくお話を伺ったり、

その人なりの思いや、取り組んでいることを伺うと


「すげー、なんか素晴らしいですね」


ということがあります。


---------


カウンセリングやセミナーでも同じ。


カウンセラーである僕が


「この人は、生き方や考え方、他にも何か問題を抱えている人なんだ」


つまり


「問題のある人」


だと思って「よし、自分が何とかしてやろう」というつもりで接すると、

おかしなことに、その方は「問題であり続けようとする」


つまり、こちらの「期待」に応えてくれたりします(笑)


----------


先ほどの人事担当者に、例えば

「じゃ、一緒に研修に参加してくださいね」  と提案すると


「いや、私は問題ないので、あの人たちだけ何とかしてください」 ときます。


だから、社員は参加しないでアルバイトだけとか、

社員は「監視役」とか、高見の見物で、出たり入ったりするようなことも。



もうお分かりいただけたと思いますが、

「どの人」が「どの目」つまり「どんな偏見」で見るかによって、


色んな物の見え方が変わってくるということです。



また、「偏見されている人」つまり、現場の方たちは、

「偏見されている」ことぐらいわかります。


「どうせ私たちのこと、ダメって思ってるんでしょ」


という思いや態度に出ますから、

大体ろくなことはない。


-----------


だから、カウンセラーや、研修講師、教育者といった人たちだけでなく、

すべての改善サービスを行う人たちは、


目の前の人を「問題のある人」として偏見して

「問題を見つけて改善する」のではなく、


目の前の人が本来持っている素晴らしさを引き出せるような

そんな仕事が出来ればいいなと思うのでした。




つまり、


 「問題を問題と感じる人に問題がある」 ということですね。


 

-----------


以前の職場の研修をさせていただいた時、

依頼者であるトップの方からも同じような話を頂きました。


その時、僕は 「この仕事受けられなくても仕方ないなー」 と思いながら、


「実は○○さん(TOP)のものの見方が変わるだけで

 問題が大きく変わるんですけど」


「だから、一人だけ受けていただければ、

 基本的にはなにもしなくていいです」


「ま、もちろん仕事的には両方がいいですけど(^-^)」



と、僕はこの話をし、そのトップとナンバーツーの方に

僕のカウンセリングを受けていただけるのなら、


という前提で研修をお受けしました。



最初は 「ということは、あいつらが出来てないのは、俺が悪いというんか?! 」 と

抵抗されていたその方も、


研修が進む間葛藤されつつ、

この話を何度もさせていただいて、


最後には僕のカウンセリングを受けていただけました。

素晴らしく柔らかい思考をお持ちの方でした。




さらに、ナンバーツーの方におかれては、

その話をすると 「やってやって」 と、即断即決(^-^)


実際、数時間向かい合った上に

色んな自己開示までしていただけました。


「普通、立場上、色んな余計なプライドがあって

 ここまで話していただけないんですけど

 なんで、こんなにすんなり受けてくれたんですか」


と訊くと


「んー、だって、よくなりたいからねー」


脱帽でした。



 

---------


自分が変わるためには

変わりたいと思っている人は


まずは、自分を守っている殻を脱がないと、

なかなかできません。


・プライド

・あきらめ

・恐怖

・無関心

・平気(私は大丈夫


という殻です。


そして、提供側も

目の前の人を「問題のある人」として見るのではなく、


・素晴らしい人

・壁を乗り越え中の人

・何かを学んでいる最中の人


として、尊重していくことで

何かが、その人の中で、そして自分の中で変わり始めていくと思うのです。