夕方、母のところへ寄りました。
「実は今日、おばあちゃんのお墓へ行ってきたの。
朝ね、あなたが書いたブログが目に入って
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と、いう記事を昨夜facebookに書きました。
実は、この話にはまだあって
かなりの長文になってしまうので端折った部分があります。
母は、私のブログを読み、
自分の母親のことを思い出したそう。
今日は、おばあちゃんに会いに行かなくちゃ、
そんな気持ちになり、お墓に行ったというのです。
そこで、初孫である私が生まれた時のシーンが
思い出されたと言います。
「急に、お墓に行って来よう、と思ってね。
掃除をして、草むしりをして
3時間半くらいいたかしらね。
あなたの名前をつける時
おばあちゃんが言ったの。
みんなふる里へ帰ってくる。
ふる里は、誰にとっても懐かしい場所で
美しい場所なんだ。
だから、
ふる里のように美しい子、
この名前よくないかい？と
病院のベットの横でおばあちゃんが言ってくれたの。
朝目覚めて、あなたの書いた文章を読み
お墓に行った。
実は、おばあちゃんは結婚する前に
好きな人がいたのね。
お付き合いしていた人がいたんだって、
でも、親が持ってきた縁談があり
おじいちゃんと結婚することになった。
昔は、逆らうことができなくて
従わなければならない時代
おばあちゃんは自分の本当の気持ちよりも
親が持ってきた縁談に従ったのだろうね。
あなたが生まれる時
おばあちゃんがあなたにつけてくれた名前…
もしかしたら、
おばあちゃんは、ふる里へ帰りたかったんじゃないだろうかと
今日思ったのね。
そこには、おばあちゃんが好きだった人がいる。
今日、なんだか、そんな気がしてたまらなかったのね。
結婚したおじいちゃんは酒飲みで暴れるような人
近所にも迷惑をかけるし
おばあちゃんはいつも大変そうだったの。
8人の子どもをおばあちゃんは必死で育ててくれた。
おばあちゃんは、優しい人だったの。
8人の子どもたちに平等にしてくれたもの。
お母さんね、おばあちゃんに言われた言葉で
ずっと忘れられない言葉があるの。
ある時、「わたしなんていらない子でしょ！」と言ったことがあるの。
その時、おばあちゃんね
真剣な目をして
「お前は、わしの大切な子だ。
大切な大切な子だ。」
って言ってくれたの。
8人もいたら、私なんて大事にされていないと
いらない子だ、って思うようなこと何度もあったの。
おじいちゃんは あんな人だし、
嫌なこといっぱいあった。
兄弟喧嘩もたくさんあったしね。
昔は、今のように抱きしめてもらうことなんてなくて、
親に甘えるなんてこともなかったし、
できなかった。
でも、おばあちゃんに言ってもらった言葉は
あの時のお母さんには
とっても嬉しかった言葉だったのね。
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あなた（私）が生まれた時
お父さんはあなたに会いたかったけれど
会うことを許されなかったの。
なぜなら、お父さんは漁師をしていたから。
昔、漁師さんたちの決まり事で
出産した女性には1週間会ってはいけない、という
約束事があって、
自宅出産をしたら、男性は隣の家に寝泊まりする。
女性を不浄のものとして考えられていたみたいなの。
漁船にも、女性は乗ってはいけないの。
船の神様は女性なのにね。
でもね、そんな決まり事があったのに
お父さんね、
1週間あなたに会うのを待つことができなくて
最後の1日、仕事を休んで病院へ来ちゃったのよ。
初めてあなたを抱っこするお父さんは
ぎくしゃくしててね。
病院の看護婦さんに、
「お父さんしっかり！」って言われておかしかったわよ。
私、もう、涙ぽろぽろ。
聴きながら、涙ぽろぽろ。
わたし、愛されていたんだなぁ、が
胸の奥から溢れてきました。
そして、お父さんが生きている時に
この話し聴きたかったなぁ、を思いました。
そして、そして
子どもたちに、
「あなたが生まれたときの話」を
何度も伝えてあげよう、と思いました。
こんなに嬉しいんだ。
からだの奥からこんなにも温かなものが
溢れてくるんだ、
わたしの記憶にない時のこと、
こんなに待ち焦がれ、愛してくれた人がいたんだ、は
いくつになっても
ものすごいチカラになる、を感じます。
生まれてきてくれてありがとうのチカラ。
お父さん、お母さん。
ぜひ目の前の子どもたちに
何度も伝えて欲しい。
みんな、あなたをずっと待っていたよ、って。
いのちの繋がり
大きくなっても とても嬉しい言葉です。
