あれは虐待だわ | 心の風景

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 NHK大河ドラマ『光る君へ』第26回。

 

 今回はかわいそうでした。何がって、道長の娘が一条天皇に入内(結婚)させられたことです。天皇が定子にうつつを抜かして政治が混乱しているのを収めるには、道長の娘彰子を入内させるしかない、という陰陽師の勧告を受け入れた結果です。

 

 この彰子という人は、まだ幼い上にいつも悲しそうな顔をして、ろくに受け答えも出来ず道長をイライラさせます。どう見ても不適格。現代人の感覚では、人権侵害・虐待ですな。しかし、ドラマでは道長はあくまで国全体を思って苦悩の末に決断を下したのであって、自分の勢力拡大の為ではないということです。

 

 一方まひろと宣孝の間は次第にぎくしゃくしていきます。これはまひろが博愛主義やプライバシーの尊重のような価値観をもつ現代人なのに対し、宣孝は男尊女卑・人権無視の平安人であるところから来ています。

 

 平安の女性は「こういうもんだ」と諦め、我慢したのでしょうが、まひろは違います。最後は「だからお前は道長にふられたんだ」みたいな暴言にカッとなり、火鉢の灰をぶっかけて、宣孝の顔が真っ白になります。視聴者は笑えますが、これをきっかけに宣孝はまひろのもとに来なくなります。

 

 当時貴族の男性は正妻の家に住み、それ以外の女性のところには通うという形をとっていたそうですが、通ってこなくなれば「離婚」ということになります。まひろは苦しい立場に追い込まれます。

 

 紫式部は史実では娘をもうけます。でも予告編が流れた後、本当の父親は道長ではないかという推理が出ていました。光源氏のモデルは道長とも言われますが、光源氏は不義の子を産ませていますからね。これはあり得る面白い展開です。この点にも注目しましょう。

 

 (次週は都知事選でお休みです😢)。