利己主義と利他主義 | 心の風景

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利己主義という言葉には、余りいい印象はないかもしれません。自分さえよければいい、という感じがしますから。

 

ですが、利己主義を完全に否定することはできません。それは人間の基礎です。それがなければ、生きていくことはできません。赤ちゃんのときは誰もが利己主義です。

 

人は成長するに従って、利他主義の部分が育っていきます。自分以外の人や生き物のことを考えられるようになっていきます。自己犠牲ができるようになります。

 

ですが、完全に利他主義になることはできません。そうなれば、食べることもしなくなり、もう生きてはいられませんから。

 

ですので、人は利己主義・利他主義両方の部分が同居していることになります。

 

その割合は人それぞれです。利己の要素が強い人も、利他の要素が強い人もいます。どのくらいが一番いいという明確な基準もありません。

 

ただ、利己的な人と利他的な人とは価値観が違いますから、衝突することがあります。

 

話は飛躍します。先日ニュースで、ある外国で自国の利益第一を掲げる政党が支持率を上げていると報じられていました。他国や難民の援助よりも自国民の利益が優先だというわけです。

 

それは利己主義的な考え方ですが、自分の生活を守るのは非難されることではないでしょう。反対陣営には、自分の生活が安泰な人だけでなく、自分の生活を多少犠牲にしても他を援助するべきだという利他的な考えの人もいると思います。

 

民主主義ですから、結局は数で決めることになるのですが、私のような無知な人間には、単純にどちらが正しいとは言えない状況です。