昔々、大昔、塾のバイト時代。
塾の先生は、学校の先生と違い、急に辞めることが多かったと思います。
ある人気のあった若い先生がふっと姿を見せなくなりました。その理由については、生徒に聞かれても教室責任者は言葉を濁していました。
それから間もなく数人の小学生達が話し合っているのを聞きました。
「○○先生って、なんで辞めたの」。
「さあ、ガンじゃないの」。
そうある生徒がふざけて言いました。
翌週、別の生徒が私に聞いてきました。
「○○先生って、ガンで辞めたんですか」。
そのとき私は「ああ、こんな風にデマは生まれて広がっていくんだなあ」と痛感しました。この頃すでにデマでいやな思いを経験していました。
このデマは小学生の無邪気な思いつきでしたが、大人が悪意でやろうと思えば、いともたやすく出来てしまうんでしょうね。