ベートーヴェン一族の難(その1)【自分を許す事】 | こころとハーモニーの講座フェルマータ/藤沢市の音楽教室/ピアノ 声楽 合唱 手話歌 音楽講座/音楽セラピスト&作曲家/クラシック音楽

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「音楽の中の面白い心理学」について音楽セラピスト&作曲家のKIRAKOがお話しています♪ボランティア女声合唱団「きらきら湘南」と連携して「音楽で作れる心の居場所」を湘南から発信したいです♪「音楽の中の素敵探し」が大好きな江古田M音大卒の音楽セラピストです♪

 

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年末と言えば、音符『第九』でしょうか?

 

ベートーヴェンの『第九交響曲』

 

何度か歌った思い出もあるので、

 

12月になると条件反射(!?)のように

 

聴きたく(歌いたく)なってしまいます。

 

 

そこで、このアメブロでスタートした

 

【音楽家と心理学】シリーズ今年の最後

 

\12役/は、

 

やはりこの作曲家ベートーヴェンビックリマークです。

 

 

(ベートーヴェンについては以前

以前こんなブログも書いています♪)

下矢印

 

 

 

ベートーヴェンの父ヨハンの深い謎

 

 

 

さて、ベートーヴェンが大変辛い幼少期を

 

過ごしていたという話は有名ですね。

 

 

彼の父は、

 

教会で歌を歌う声楽家のヨハンですが、

 

 

でも、このヨハンもまた

 

音楽家で厳格な父親のもとで

 

生まれ育っています。

 

 

つまりベートーヴェンの家系は、

 

三代続く音楽家系だったのです。

 

 

楽長という地位にあった

 

祖父ルードヴィッヒは、

 

 

息子ヨハンに厳しい音楽教育を行い

 

自分の後を継ぐ宮廷音楽家にしよう

 

と考えていました。

 

 

そしてヨハンはこの英才教育のお陰で(?!)

 

ヴァイオリン、ギター、ハープシコード等

 

様々な楽器を演奏する事が出来たのですが、

 

 

でも彼は声楽を自分の仕事にしていこうと

 

最初から決めていたようです。

 

 

何故なら

 

彼の父が教会合唱団の指導者だったからです。

 

 

・・・汗そうなのです。

 

 

ヨハンは何事も父の敷いたレールに乗り

 

抗わない生き方をいつも選ぶように

 

努めていたのです。

 

 

その理由は彼は幼少期にとても悲しいものを

 

見ながら育ってしまったからなのですが・・

 

 

?いったい彼は

 

何を見てしまったのでしょう

 

 

それを知れば、

 

ヨハンの父がどれほど厳しく

 

そして彼にとって大き過ぎた存在だったかが

 

きっとわかる事と思います。

 

 

 

 

更には、

 

ヨハンが結婚してすぐに生まれた娘は

 

生後6日で亡くなってしまいますが、

 

その翌年には待望の息子が生まれています。

 

 

そしてヨハンはこの二人目の子に迷わず

 

ルードヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェン

 

と名付けています。

 

 

そうです。

 

厳格な自分の父と全く同じ名を・・・

 

 

 

でも、実はこれにも理由があったのです。

 

?何故彼は長男に

 

自分の父の名を付けたのでしょう?

 

 

 

そして、この父ヨハン

 

酒乱の為に働きもせず

幼い息子ベートーヴェン

稼がせて生活していた!!

 

という話はとても有名だと思いますが、

 

 

?何故彼はこの様な悲しい生き方を

 

わざわざ選んだのでしょうか?

 

 

 

これらの答えは全て

 

彼の幼少期にありました。

 

 

では、これからこの昔話について

 

紐解いていきたいと思います・・・

 

 

 

 

 

 

 

ベートーヴェンの祖父ルードヴィッヒの場合

 

 

彼の父(ベートーヴェンの祖父)

 

ルードヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェン

 

純粋なフランドル系(オランダ民族)で、

 

 

彼の一族は、

 

自分達が純血のフランドル系である事に

 

ずっと大きな誇りを持っていたのですが、

 

 

 

しかし、若きルードヴィッヒは、

 

ドイツ人の娘マリアと恋に落ちてしまい

 

そのまま結婚してしまいました。

 

 

当時若かった彼にとって、

 

純血なんて事は

 

あまり気にもならない事だったからです。

 

 

しかし❗️

 

 

年齢を重ね社会的地位が高くなるにつれ

 

彼のこの気持ちに大きな変化が

 

起き始めます。

 

 

 

この時代のヨーロッパでは

 

まだ先祖代々の血筋という物がとても重要

 

だったからです。

 

 

 

彼はこのベートーヴェン家で

 

自分が最後の純血フランドル人

 

となってしまった事に大きな負い目

 

感じるようになっていました。

 

 

 

だから意固地になって音楽界での

 

ベートーベン家の出世

 

こだわるようになっていくのです。

 

 

 

彼は3人の子に恵まれたのですが、

 

運悪く二人を幼い頃に亡くしてしまい、

 

彼の後継ぎはもはやヨハン一人しか

 

残っていない事もこの背景にあります。

 

 

ガーンああ・・・私は何としても

我がベートーヴェン家を

 

由緒正しき血筋に負けない

 

もっと立派な家系に

 

築き上げていかなければならない。

 

 

これが私の責務なのだびっくりマーク

 

 

 

彼はこんな妄想にとりつかれるようになり、

 

日に日に

 

息子には厳しく、妻には冷たく

 

当たる様になっていきます。

 

 

 

ムキーそもそも子を二人も亡くしたのは

 

お前の血がいけないのだ!!

 

 

純粋なフランドルの血であれば

 

逞しく勇ましい子が育ったはずだ!

 

 

彼は息子の前であってもお構いなしに

 

いつもこの様な理不尽な話で

 

妻をことごとく罵倒するように

 

なっていきました。

 

 

そして、そんな理由で

 

自分の存在を否定され続けた妻マリアは

 

大きく悲しみ傷ついて

 

ついにお酒に逃げるようになり

 

彼女はそのままアルコール中毒者に

 

なってしまうのです。

 

 

もちろん、

 

ルードヴィッヒはこれを許しませんでした。

 

 

 

彼は残酷にも彼女を最愛の息子と引き離し

 

隔離された修道院に強引に入れてしまいます。

 

 

 

そして二度と家族三人で暮らす機会を

 

作ろうとはしなかったのです。

 

 

 

幼いヨハンはこれをずっと見ながら

 

たった一人で孤独に育っていきました・・・

 

 

 

 

根本的帰属の誤りという罠

 

 

 

 

イラッ(なんて、酷い父親だ!

 

って思うけど、時代背景のせいだね。

 

日本だって武士の時代には

 

残酷な事も色々あったみたいだし・・・)

 

 

ショボーンしかもヨーロッパは

 

隣の国とつながっているので

 

彼の純粋な血筋への負い目は

 

とても大きかったのかもしれませんね。

 

 

えー?(でも、ドイツ人の彼女との結婚を

 

選んだのは自分なのに勝手だよ。)

 

 

ショボーンそうですよね・・・・

 

 

 

 

社会心理学では、

 

【根本的な帰属の誤り】という用語があります。

 

これは簡単に言うと、

 

出来事や、他人や自分の行動の原因を

 

考える時に

つい状況的な面を見逃し

 

気質や個性的な面を重視してしまう

 

 

という人間の習性です。

 

 

 

ダイヤオレンジ例えば、のんびり屋のA君が遅刻すると、

 

「またか、だらしないなぁ・・・」

 

と何も考えずに思ってしまうような事です。

 

 

実際に電車が遅れていた?とか、

 

来る途中で何かトラブルが起きていたかも?

 

という事は全く頭に浮かばず、

 

遅刻はA君がだらしないせい

 

安易に思いこんでしまう現象です。

 

 

うーん(確かにいつも早めに来る人が遅れたら

 

「どうした?」って聞くけどね)

 

 

 

これを提唱した社会心理学者リー・ロスは、

 

人は、

 

明らかに状況的な原因があったとしても

 

他者の持つ個人的な性格や思想などに

 

つい原因を帰属してしまいがち

 

だからなのだと唱えています。

 

 

 

人間の視点とは大概、

 

他者を囲む風景よりも

 

他者自身にだけフォーカスしてしまう

 

 

という事ですね。

 

 

 

確かに自分が観察者だった場合

 

大草原のど真ん中に誰かがいたら、

 

周りの風景よりやはりその人に

 

焦点を当ててしまうと思うのです。

 

 

 

 

うーん(じゃぁ、どうしたらいいの?

 

この思考の罠から抜け出せる対策って

 

あるのかな?)

 

 

 

ひらめき電球先ずは相手の身になってみる事です。

 

 

 

人は自分の身に起きた災難は

 

安易に周りのせいにしがちですが、

 

 

他人の身に起きた事に関しては

 

その人のせいにしてしまうという

 

矛盾した習性があります。

 

 

だから、

 

もし自分がその人の立場だったら?

 

 

いつも最初に考えてみる習慣を持つ事は

 

とても良い事だと思います。

 

 

そうすれば自分が気づかなかった事や

 

視界から隠れていた周りの状況等も

 

自然に見えてくるものです。

 

 

実際、トラブルの原因って

 

意外に外的要因が影響している事って

 

多いですよね?

 

 

だから、

 

 

こんな要因もあるし、

 

あんな要因もあるよね

 

 

と、客観的な視点をお互いが持てると

 

良い人間関係も築けていけます!

 

 

ぼけー(おじいちゃんのルードヴィッヒ

 

そこに気づいて欲しかったよね。

 

奥さん可哀想だったな・・・)

 

 

 

 ピンク薔薇クローバーピンク薔薇クローバーピンク薔薇

 

 

 

父の圧力は強烈過ぎてヨハンにとっても

 

きっと辛く厳しい物だった事でしょうね。

 

 

それでも彼は母の分まで

 

父の欲求を満たさねばと、

 

彼は常に頭を抱えて育っていきました。

 

 

もし彼が、

 

 

「それは自分には無理な事だ。

 

そりゃ、人間だからそう言う事だってある。

 

そして出来ない自分であってもいいんだ」

 

 

と、父の希望に沿えない自分を

 

受容し許すことが出来ていたら、

 

きっと彼の人生も変わっていた事でしょう。

 

 

 

「父の思い通りの人間に

 

ならなければいけないあせる

 

 

という彼が自ら作ってしまったハードルは

 

もはや高すぎて自力で飛び越える事は

 

出来なくなっていたからです。

 

 

 

そして彼はついに大きな選択ミスを

 

犯してしまいます。

 

 

 

これをクリアする最終手段として

 

代役を立ててそれを飛びこえさせる事で

 

この問題を解決しようと考えた事です・・・

 

 

 

 

おーっ!(代役って、もしかして息子!?

 

 

 

ショボーンまるで切り捨てられてしまった様な

 

哀しい母の姿を見て育った彼にしてみれば

 

これは藁をも掴むような思いで浮かんだ

 

最後の選択肢だったのかもしれませんね。 

 

 

 

 

それでは次回は、

 

このヨハンと息子ベートーヴェンに

 

焦点を当てていきたいと思います。

 

 

 

 

右差し続きはこちらからどうぞ

『ベートーヴェン一族の難』(その2)

【父ヨハンがはまった罠 編】

 

 

 

チューリップ赤本日も最後まで読んで頂きまして、

 

本当にありがとうございましたチューリップ黄

 

 

流れ星次回はこのお話の続きです。

 

 

さて、この父ヨハンの大計画は、

 

早々にある事が理由で

 

音を立てて崩れガーン始めていきます。

 

 

そしてその時ヨハンは

 

誤った罠にはまってしまうのです・・・

 

しかもそれが息子ベートーヴェンの将来に

 

大きな影響を与えていく事になるなんて

 

気づきもせずに・・・

 

クローバー声楽を愛する皆様へビックリマーク

 

コロナで伴奏者と練習する事が

 

困難になっている皆様に、

 

 

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右矢印イタリア歌曲~歌を愛する皆様へ~
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