強いストレスで老人・子どもがおかしな言動を取り出したら | 精神医学をもっとわかりやすくもっと面白く。

強いストレスで老人・子どもがおかしな言動を取り出したら

こんにちは。

ナルシスト活用を提唱する「ナル活」精神科医の西井重超です。

東北地方太平洋沖地震が起こり、被害の拡大が続いています。

今日はせん妄の話をします。
簡単に説明していますので、

専門家の方で詳細を知りたい方は専門書などをご参考ください。


せん妄はしばしば高齢者が入院した時に

おかしな言動をすることで見られます。

「病気じゃないからこんなところにいても仕方がない。」

「今廊下を知り合いの**さんが通った、お茶出してやれ。」

などと言い、家族から見たら一見混乱しているように見えることがあります。

しかし、せん妄が見られるのは入院時だけではありません。

環境の変化や精神的ストレスで起こる場合があります。

せん妄のリスク因子として、

 1.体の状態が悪い人

 2.老人、子ども

 3.精神ストレスが強い人

 4.夜間

などが挙げられます。

なので、病院などでは救急救命室や末期がん患者さんでよく出現します。

せん妄がひどい場合は不穏・興奮状態になります。

軽い状態の場合はボーッとしていたり、

軽く意識がもうろうとしている状態になります。

子どもの場合は母親があやしても興奮が収まらない場合は、

せん妄の可能性もあるでしょう。

せん妄は一時的な意識障害の一種です。

会話の内容がまとまり悪くなったり、

会話のテンポが悪くなったりします。

またボーッとしていて集中力が落ちますので、

計算間違いや日付の間違いが見られます。

かといって災害時に計算や日付確認を高齢者に行うのは失礼です。

まず日常会話の中に「いつから非難されてますか。」など

日時感覚を問う内容を入れるのが好ましいでしょう。

治療法なのですが、

せん妄は一時的な症状なのであとで必ず良くなります。

休息をとり心理的ストレスを減らすことはせん妄を軽減させることができます。

症状が強い場合は薬物療法を行うこともあります。

高齢者では身体的な危機が隠れている場合も少なくないので

病院での診察を受けれる場合は受けた方がいいでしょう。


最後になりましたが、
犠牲者の方々にご冥福をお祈りするとともに、

ご家族の方々にお悔やみを申し上げます。

また被災者の方々に心よりお見舞い申し上げます。

「ナル活」精神科医の西井重超でした。

Twitter→ http://twitter.com/nishiishigeki