急にやり出したと思ったら、
急にやめる。
理由を聞いても「分からない」。

 

自由安心タイプの子と向き合っていると、
親のほうが置いていかれるような感覚になることがありますよね。

 

「さっきまでやる気だったのに」
「どうして今それ?」

 

でも、そこにあるのは気まぐれではなく、
この子なりの心が動く順番かもしれません。

 

今日は、そんな自由安心タイプの子どもに見えている日常を、
そっと言葉にしていきます。

 

1.やる気があるかどうかより「心が動いたかどうか」

自由安心タイプの子は、
「やるべきだからやる」よりも、
「心が動いたからやる」の比重が大きい子です。

 

宿題がなかなか始まらない。
声をかけても動かない。
でも、急にゾーンに入ったように集中し始める。

 

これは、やる気がないのではなく、
心がまだその段階に入っていなかっただけ。

 

このタイプの子は、
動けるタイミングが、外からは読み取りにくいのが特徴です。

 

2.「さっきまでできてたのに」が起きやすい

できていたことが、
次の日にはできない。。

 

そんな波の大きさに、
親のほうが振り回されてしまうこともありますよね。

 

でもこれは、
力が安定していないというより、
その日のその時の「心の向き」に左右されやすいというだけのこと。

 

得意・不得意の問題ではなく、
心と行動の距離が少し離れている子、
そんなイメージに近いかもしれません。

 

3.言葉で説明するのが苦手なだけ

どうしてそうしたの?
どう思ったの?

そう聞かれても、
自由安心タイプの子は
言葉につまってしまいやすいです。

 

考えていないのではなく、
感じたことを、言葉にする回路がまだ細いだけ。

 

問い詰められるほど、
「分からない」「知らない」と返してしまうのも、
この子の防衛反応です。

 

4.叱られすぎると「やる前にあきらめる子」になりやすい

自由安心タイプの子は、
できないことより、
できなかった時の空気にとても敏感です。

 

叱られた記憶が積み重なると、
「どうせまた怒られる」
そんな思いが先に立ち、
挑戦する前にやめてしまうこともあります。

 

反抗に見える態度の裏に、
傷つきやすさが隠れていることも少なくありません。

 

5.家でだらっとするのは、この子にとって必要な時間

外で気を張っているぶん、
家では一気にエネルギーが抜けます。

※そのエネルギーが抜ける場所は、家ではなく別の場所かもしれません。

 

ぼーっとする。
ゴロゴロする。
急に意味の分からない遊びを始める。

 

これは怠けているのではなく、
この子なりの回復のしかた。

 

この時間があるから、
また次に外へ向かえるのです。

 

6.自由安心タイプの子は「始める力」で伸びる

このタイプの子は、
量よりも
始めた瞬間が一番すごい。

 

1分だけ机に向かった。
一問だけ解いた。
カバンを触った。

大人から見れば小さな一歩でも、
この子にとっては大きなスタートです。

 

完璧にやらせようとするより、
始めたことを大きく認める。
それだけで、次の波が変わってきます。

 

7.最後に

自由安心タイプの子は、
整ってから動く子ではありません。

動きながら、整っていく子。

 

親ができるのは、
先に型を当てはめることではなく、
この子の動き出す瞬間を
安心して受けとめること

 

その積み重ねが、
この子の未来を、ゆっくり形にしていきます。