春はあけぼの。
やうやう白くなりゆく山際、少しあかりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。
日本人なら誰でも知ってる枕草子の冒頭。
続けて他の四季についても体言止めでリズムよく述べられてます。
ここで挙げられている物は当時の平安貴族の美しい物の定番では無く、体言止めの表現もかなり珍しかったようです。
清少納言の独特の審美眼と感性がギュッと凝縮されてる一段です。
でもな~。
中学生の頃は、あんまり好きじゃなかったんですよね。
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7月まで「光る君へ」を3話の途中までしか見てなかった私。
めちゃくちゃ録画をためてしまいました。
もう見るのは無理かも。
と諦めモードに。
でもエアロバイクを購入して、運動してる間に録画を見るルーティンができたんです。
昨日はついに21話!
とうとうここまで来ました。
ちょうど清少納言が枕草子を書き始めたところです。
私、中学生ぐらいの頃は
清少納言きらい
紫式部すき
だったんですよね。
なんだか清少納言の「私、他の人が気づいてない美しさも気づいちゃうんですよね~」「私、こんなのも知ってるんです!」ってう所が苦手だったんです。
香炉峰の雪のエピソードとか鼻につくなって。
でも、高校生になって枕草子が書かれた背景を知って、私の印象が180度変わりました。
春はあけぼの。
あの出だしをどんな気持ちで書いたのか。
清少納言の気持ちを思うと胸が痛いです。
また香炉峰の雪のエピソードも印象が一変します。
定子が宮中で輝いてた時、二人で阿吽の呼吸で楽しかった思い出を書いたんだと思うと泣ける。
それからは清少納言は大好きになりました。
そして、紫式部が嫌いな時期が来て…。
紫式部日記の悪口とかね
でも、また紫式部も大好きになりました。
今は紫式部日記も一周まわって面白くて好きです
これだけ長年読み継がれている名作。
人をひきつける力を持ってますよね。
みなさんはとっくにドラマの先を見られてると思いますが…。
これから定子は大変な時期が続きますよね。
私は22話から先を見るのが辛い。
私の中でイメージしていた清少納言の定子への心酔っぷりは、ファーストサマーウイカさんの演技とぴったり。
初めての出会いのシーンからきっとこうだったんだろうなって微笑ましく見てました。
まひろはあまりにファンタジーすぎて、私の中の紫式部と合致しません。
でも、それはそれで楽しく見ています。
ちなみに、道長はいくえみ綾に出てくる男の子っぽくないですか?
そんなこと思ってるの、私だけかしら。
春はあけぼの。
今はこの書き出しから始まる1段を、素直に美しいなって思えます。