初戦前夜 | 桃象コラム

桃象コラム

音楽(特にピアノ)、演劇鑑賞、料理、旅行、ヨガ、スポーツ観戦(フィギュアスケート、サッカーなど)を心のオアシスに、翻訳を仕事にしていつの間にか四半世紀。まだまだ修行中。

先週はロンバルディア杯とUSクラシック、今週はオンドレイ・ネペラとオータム・クラシック、来週はネーベルホルンと、グランプリシリーズ開幕を前に、すでに戦いは始まっています。どの選手もそれぞれの戦略をもって臨んでいるもよう。あえてジャンプのレベルを落としてきたネイサン、最初から飛ばしてきた昌磨。メドベージェワは最初から完璧らしい。ネーベルホルンで五輪枠が決まる村元・リード組にはここ一番、頑張って欲しい。二人をオリンピックで見たいよ。

 

そして羽生さんも初戦。日本時間の今日午前、トロントから空路、モントリオール入りしたとのニュース。大方の報道によると、記者のぶら下がり取材で体調を聞かれ、「まあまあです」とだけ答え、足早に空港を後にしたとのこと。なぜか読売新聞だけが、ブライアン・オーサー談として、「先週から右膝にちょっとした痛みを抱え、練習を休んでいた。大きな問題ではないが、私の決断でプログラムを少しシンプルにして初戦に挑む」と伝えています。それも夕刊紙面のみでウェブ版ではみつからず。ブライアンは「同行した」と書かれていますが、映像には映っていないように見えるし、読売はいつどこで誰がブライアンのコメントをゲットしたのかな???五輪シーズンですし、各種報道もシビアな目でチェックチェック。そして適度にスルー。

 

右膝の痛み、というのは気になりますが、気にしないことにします。ご本人が「まあまあ」とおっしゃっているのだから。「まあまあ」と言われてしまうといろんな解釈が成り立ちますけれど、私は「好調と不調の間で試合には出られるレベル」だと思っているので(ずいぶん広いな)。チーム羽生の皆様、よろしくお願いします。

 

ライストを見守るだけの身としては、できることは頑張っても神頼みぐらい。

 

実は私、8月終わりに夏休みを取り、神戸在住の友人を訪ねつつ瀬戸内海方面に旅をしておりました。そして最終日、せっかく神戸まで来たのだからと、弓弦羽神社にお参りしてまいりました。

 

神戸の高級住宅街のひとつ、御影の一角にある弓弦羽神社は、すっきりしたたたずまいで、美しい神社でした。神戸でファンタジー・オン・アイスが行われていた時には数多くの参拝者で大変な大騒ぎになっていたそうですが、私が訪れた8月末には参拝者も3人ぐらいで、静寂そのものでした。賑やかなのはアブラゼミだけ。

 

お参りした後で絵馬とおみくじを購入。おみくじは大吉でした。

 

 

そして絵馬を奉納。絵馬に願い事を書くなんて、高校受験の合格祈願で湯島天神にお参りした15歳のお正月以来かもしれません。この小さな絵馬に、羽生さんが望みどおりに今シーズンを戦えること、サッカー日本代表がロシアワールドカップに出場できること、私の大切な人々が健康で平穏な日々を過ごせることと、少々盛り込みすぎなお願いをごちゃごちゃと書いてきました。それにしても絵馬の大半が羽生さんの活躍や健康を願うもの。弓弦羽神社だけでもこれだけたくさんの人がお参りに来ている。あらためてすごいなぁと思いましたよ。翌日、サッカー日本代表はW杯行きを決めたので、お願いのひとつは叶ったと。

 

そしてお守りを購入。各種お守りのなかから、健脚健康守を購入。「お持ちになる方の足の痛み腰の痛みが消えますよう祈願されています」とのこと。ひとえに私自身が腰と膝に爆弾を抱えているからこその選択だったのですが、この週末は「お持ちになる方」よりも、「お持ちになる方が願う方」の痛みが消えて欲しいと願うばかり。今週末は、お願いしますよ。

 

 

薬を入れているポーチに、弓弦羽神社の健脚守と、昨年夏にお参りした晴明神社の七夕まもりをつけて持ち歩いています。これだけ見ると、どれだけ聖地巡りしたんだって見えますが(笑) 京都へはプレトニョフのピアノを聴きに行ったんですよ。でも晴明神社は桔梗がきれいだったなぁ。

 

大きな世界大会に出るような選手は、競技を問わず、完璧なコンディションの選手なんていない。みんなどこかに故障や爆弾を抱えている。私が時々診てもらう整骨院の院長は、某実業団競技団体のトレーナーとして試合にも帯同する人だけれど、「靭帯切れちゃってるけどとりあえず明日の試合には出られるようにしてあげるのが僕の仕事」と言う。

 

とにかく、リンクの上での姿がすべて。今週末、笑顔で終われますように。

 

桃象