平時の指揮官有事の指揮官 佐々淳行著 | 桃の助ブログ

桃の助ブログ

日本独自の自然、風土、文化を敬愛し守りたいと思っています。

 

 

佐々氏がキャリアーでありながら、戦後間もない時期、警部として警察組織に入る。特別扱いを受けることなく、リーダーとして最前線の現場に立ち、色々な難事件に対応。下からの突き上げ、上からの叩きもあり。警察入所時は戦後の混乱期もあって総論的な漠然とした心構えのみで、自身より年長者の部下も多い中、具体的なリーダーとしての対処法を教わる事は無く苦労した。そういった中で文字通り叩き上げられてきた、氏の実践的な平時、及び緊急時、有事におけるリーダーとしての心構え、具体的な対処法が述べられている。警察組織での経験を元に語られているが、他の一般的な組織でも役立つよう噛み砕いた内容になっている。組織をリードする様な立場の方は一読を勧める。

 

  本中でリーダーの悪しき例として、阪神大震災時の村山富市首相の対応も批判。不作為の罪で多くの方の犠牲を増やした。自衛隊の出勤が遅かった等の批判は当たらず、当初から早期(地震発生14分後)には準備に入っていた。自衛隊、防衛庁の対応に全く問題が無くはないが、有事の際の首相として、村山氏が綿密な現場の掌握から、実践的な消火活動などを命じていたなら多くの命が救えた。被害、犠牲者拡大の根本は村山氏だと解説。「指揮官の不決断、不作為は、ときとして誤った決断より悪い結果をもたらすことがある。震災発生後、最初の二十四時間の村山総理の無為・無策ぶりは、すべての現場指揮官にとっての”反面教師”である。」元首相を断罪。また、当時の現場自治体首長が革新系が多く、自衛隊嫌いであったことも被害拡大の原因とも言及。

 

 

 

 

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村
政治 ブログランキングへ