昨年11月頃、クサガメのキャン太を冬眠させようとして、YouTubeでアレコレ調べてみた。

変温動物のため、外気が15℃〜10℃になると冬眠するという。

そこで冬眠用のケースと水苔を購入し、一番寒くなる玄関近くの廊下にケースを置き室温が低くなるのを待つことにした。


並行して、キャン太の活動が徐々に冬眠モードへ移行する計画を立てた。

具体的には、毎年10月半ばを過ぎると水にヒーターを入れるのだけど今回はやめ、室温は節電もあるし12月になるまで暖房は入れなかった。


ところでうちの🐢坊ちゃんは、少しでも水温が低くなるとエサを食べない。

前脚をチョンと水につけて温度を確認し、低いとなれば鼻先を好物の糸ミミズやカメプロスがプカプカ浮いても知らんぷり。

(これをサインとして、例年はヒーターを入れていた)

ちなみに、そういう時に少し温かい水に交換するとすぐ食べる。

つまりカメなりの適温で食べようという贅沢な行動なのだ。


食欲に関しては、お腹がすいている時はガツガツ食べるけれど、目の前にある食べ物は必要分しか口にしない。

ある分を全部食べてしまえということがなく、充分だとなればどんなに好物でもスルー。

こんな飼い慣らされた王子サマな我が子に対し、「今年は自然回帰だよ」と言って、外気と水温を低くしエサの頻度を減らしていった。

冬眠前に絶食しないとカメの冬眠中にお腹に残ったエサが詰まり危険だという説を知り、エサの間隔を3日、7日...と空ける(空く)ことで初冬眠へむかうようにする計画だ。


さて、その後、お母ちゃんは温かめの水に入れたゴハンをくれないと分かったようで、キャン太側も今シーズン用の対応に変えてきた。

お腹がすけば「ゴーハーン!!!」と以前より激しくバチャバチャ動き、とうとう水からガッタンと飛び出て、エサくれアピールするようになった。

エサをあげれば、冷たい水の中でゆっくりでもガツガツ食べ完食する。


エサを食べている間に水を取り換えるのだけど、今度は家族にアピール。

手のひらが温かいのを覚えていて、家族が「なーんだよー」と手でも出そうものならダダダーッと乗ってきて、じっと動かない。

水換えから戻ると、手のひらで目を細めてうっとりしてる。

自然回帰どころか、飼われた性質と目覚めた野生味がミックスされてより強いカメになったような。

冬眠を迎える予兆は、その「元気ハッツラツー!! 」な様子からは見えない。


玄関側廊下の温度が15℃目前になり、そろそろ冬眠ケースに入れるタイミングになってきたある日、キャン太の甲羅に白いものが見えた。

調べてみると、脱皮不全か栄養失調かカビ・・と出てきて慌てた。

その情報によると、仮に治療を要するというのであれば、水に液体ビタミンA、甲羅に薬だという。

獣医に行くか家族と相談し、行く前にキャン太が弱っていてはいけないと水にヒーターを入れた。

次にAmazonでカメ用の新しいUVライトとビタミンAを注文した。ひと通り手配をしたあと、甲羅についた食べカスをブラシでササッと落としておくことにした。


「アレ・・・? 」

ブラシで白い部分も軽めに擦ったら、あっけなく取れてなくなった。えっ? あれは何かのカスだったってこと⁉︎

だけど、もう水にヒーターを入れてしまい、キャン太はヒーターの上で全脚をビーーン! と伸ばしている。

「ボク、最高に気持ちいいでーーす! 」

その姿を見てしまったら、もう「白いのはゴミで、おかあちゃんの勘違いだったから、やっぱりヒーター止めるね」とは出来なかった。


というわけで、キャン太は今季も暖かな部屋で越冬している。

水にヒーターが入ったため水温28度を保ち、食欲が増しているので、ウンコ💩もたくさんする。

水換えの頻度を増やさないといけない状態だ。

「あらー、ウンコしたのー、えらいねえ」

「あらー、こはん(我が家のカメ語でご飯のこと)全部食べちゃったのー。すごいねー」

親バカぶりも冬眠するバズだったけど、こちらも真冬なのに健在。

そんな私の心配は、「今季最大の寒波」のニュース。万が一停電したら、キャン太の水温は低くなり、カメが風邪をひかないかということなの。