先日本屋大賞が発表されましたね!

凪良ゆうさんの『汝、星の如く』




最近Amazonオーディブルにハマっているのですが、

そこで探してみると、すぐこのタイトルが見つかったので早速聴いてみることにしました。



物語は、瀬戸内海近くの小さな島で生まれ育った二人のカップルのお話。


女性パート、男性パートに別れてナレーターが別れているので一気に集中して聴き終える事ができました。


二人が生まれ育ったコンビニも無いような田舎町ではすぐに噂が回り、

幼い頃から家族のトラブルが絶えないアキミとカイは、島の噂の種になっています。

高校のクラスで出会った二人は、お互いの傷を舐め合う様に自然に惹かれ合っていきます。



やがてカイは漫画原作という仕事で成功し、東京に暮らすことになります。



アキミとカイが育った家庭環境は、

それぞれ親が子供に依存しており、いつまでたっても子供を頼ってきて大人になった今も親から離れることはできないという境遇でした。


カイが仕事に関する映画をタブレットで熱心に見ている横で、

遠距離恋愛の二人が久しぶりに会えたというのに、カイが自分の話を生返事できちんと聞こうともせずに、もう自分に興味が無くなったのだろうとアキミが勘違いしてしまうシーンは

凄くリアルに想像できました。



一度は別れを決意するものの、ある理由で何年もささやかに繋がっているのですが、その理由がなんとも悲しくも切ない。



人生は良いときも悪いときもあって、

二人が出会ったときは、共通点があったから惹かれあったのだと思いますが

成長や環境の変化と共に、それぞれの良いときと悪い時のタイミングが大きくズレていきます。


自分の昔の恋愛と重ねてしまった。



周りがどうであれ、自分の気持ちを大事にし、前に進んでいこうとするアキミの強い姿に心を打たれました。