つばめがうちの玄関ドアの出入り口を寝床にしていた期間がありました。


6月末から7月初めの十日間ほどでした。

初めは4羽でやってきました。娘の塾の送り迎えでドアを開ける時に気づいたのです。


4羽というと夫婦が二組だとして巣を2つも作られたらたまらん、フンをされたら困るからと

一度は手で追い払いました。


しかし、主人は「つばめが来るのは幸運の印というし」とか、やけにつばめ肯定派を唱えだしたので、ドアの下に新聞紙を敷いて、見守る事になりました。


追い払った次の日もつばめたちはやってきました。

次の日は5羽になり、最終的に6羽にもなりました。


後で気づいたのですが、やけにどっしりした一匹が最後まで逃げずに止まっていて、三羽くらいは甲高い声で鳴く小さめのつばめだとわかりました。




だから若い夫婦×二組ではなく、

生まれた雛が大きくなって、寒くなって南に渡る前に子供達を訓練しているつばめ一家なのだろうなと気づきました。


つばめも見ていると可愛くなってきて、写真を撮ろうとスマホを向けると、飛んでいきました。

しかし、次の日にはまたやってきます。


ある日、ドアを開けるとセンサーライトがつくので、

寝てるのを起こされたと怒ったかのように鳴きながら、近くで飛びまわっていました。


私は寝床を提供してやって、フンの始末までしてあげているのに、恩を仇で返す奴らだなと一瞬思いましたが、

(蛾の幼虫と違って)やっぱり見た目は可愛いので、

「とりとり(と呼んでいた)来てるかな〜」

とわざわざ掃き出しの窓から外に出て、

暗闇の中そっと覗きに行くのが私の日課となりました。


毎晩5羽くらいとまっているので、そのうちドアの側面にもフンがついていて、さすがに困りました。

ドアの上にダンボールを設置し、何とかドアの側面にフンが付かないようにも工夫しました。


ある日、主人が夜に帰ってきた時にドアにフンが付いているのに気付いて、それをアルコールスプレーをしてから拭いたらしいのです。


それを見たつばめたちが、

毒薬を撒かれたと勘違いしたのでしょうか?

その日以来、つばめ一家はうちに来なくなってしまいました。