「若者の就職氷河期を溶かせ」と明言しながら新採抑制で国家公務員の超就職氷河期つくる野田政権 | すくらむ

「若者の就職氷河期を溶かせ」と明言しながら新採抑制で国家公務員の超就職氷河期つくる野田政権

 昨日、野田内閣は2013年度の国家公務員の新規採用抑制を2009年度(8,511人)比で56%減の3,780人とすることを閣議決定しました。


 就職氷河期と言われた2000年を上回る若者の就職難が続き、大卒で5割、高卒では3分の2の若者が無職や非正規など不安定雇用の状況に追い込まれています。


 野田政権は3月19日に政労使の代表と教育関係者による「雇用戦略対話」を開催しています。そのとき野田首相は、若者の雇用について「切実な危機感を労使、教育界とともに共有したい」、「長い間、就職氷河期という残念な言葉が続いていましたが、氷河という言葉を皆の熱いパッションで溶かしていきたいなというふうに思います」などと話し、企業側に対して若者への就労支援を要請しています。


 野田政権は「言ってることと、やってることが違う」と言わざるを得ません。国家公務員労働者の使用者は政府です。今回の新規採用抑制は、政府自ら先頭を切って若者の雇用を一層縮小させ「国家公務員における最もひどい就職氷河期」を作り出すものです。野田首相は、「氷河という言葉を皆の熱いパッションで溶かしていきたい」などとよくも言えたものです。

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 上のグラフにあるように、そもそも日本の公務員数も公務員人件費も世界最低です。国家公務員数にいたってはフランスの10分の1です。


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 こうした世界最少の公務員数は各行政分野でも大きな問題になっています。たとえば上の表は、厚生労働省のホームページに掲載されている「主要先進国の職業紹介機関の体制」の国際比較ですが(※グラフは私が作成)、失業者数に対する日本の職業安定所職員数はイギリスの12分の1です。非常勤職員を加えても日本はイギリスの5分の1以下です。また、労働基準監督官の1人当たりの最大労働者数はILOの国際基準で1万人と定められていますが、日本の労働基準監督官はこの国際基準の3分の1しか職員数がいないのです。


 東日本大震災の被災地においても労働行政の果たす役割は大切で、被災者に寄り添ったていねいな職業相談や、復旧・復興工事、除染作業が進む中での労災事故の多発などに対する臨検監督等による安全衛生確保対策が求められています。しかし、もともとイギリスの5分の1以下の職業安定所職員と、国際基準の3分の1の労働基準監督官しかいない上に、新規採用抑制が強行されるとさらに大幅な欠員が生まれ、労働行政の役割を十分に果たすのが困難な状況に陥ってしまいます。


 若者の働く場を奪い、国民の人権保障の守り手である行政が一層後退してしまう「国家公務員の新規採用抑制」は撤回すべきです。


(byノックオン。ツイッターアカウントはanti_poverty)