「電話がつながらなかったら自殺していた」 - 年越しSOS電話相談に106件の相談 | すくらむ

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 ※湯浅誠さんから「年越しSOS電話相談」の報告(速報)が届きましたので紹介します。(※転送・転載大歓迎)


 【ご報告:年越しSOS電話相談(速報)】


 年末年始のアクセスポイントを最低限確保するため、12月31日から4日間「年越しSOS電話相談」を実施しました。以下、その概要(速報)です。


 短期間の告知にもかかわらず、106件の相談がありました。広報周知にご協力いただいた方々には、この場を借りて深く御礼申し上げます。


 ◆実施内容


 ○ 12月31日~1月3日12:00~18:00
 ○ 携帯電話3回線を用意
 ○ 年末年始の行政閉庁期間に生活困窮している人々への年越し支援
 ○ 電話対応の上、必要に応じて面談
 ○ 宿泊費(2000円×宿泊日数)+生活費(クオカード1000円×4日までの日数)を手渡し
 ○ 交通費がない相談者には、その場に出向いて上記の支援
 ○ 遠隔地からの相談には、その近辺での相談者の手配、またはお米とクオカードの郵送
 ○ 4日以降の生活についての相談
 必要経費は、関与したボランティアの寄付で賄う(会計報告は8日発表予定)


 ◆実績(速報値を末尾に記載)
 *確定値は8日発表予定


 ◆特記事項


 ツイッターなどのインターネットメディアによる広報が主だった(文字媒体では共同・時事が配信。テレビメディアはテレビ朝日「朝まで生テレビ」内で湯浅が告知)相談者の平均年齢は50.0歳。もっとも多かったのは40代26名。20代30代も20名。面談時の印象では、こざっぱりした身なりの方が多く、外見からはホームレス状態とは気付かない人が多かった。


 居宅(自宅・アパートなど)のある者が38件と多かったが、所持金100円以下が30名、1万円以下が66名と、生活困窮度の深刻さは居宅の「ある」「なし」を問わない。インターネットメディアを通じての告知が主だったこともあり、長期失業で自宅・アパートを手放すには至っていないものの生活困窮している者からの相談が目立った。


 身分証がないために、携帯電話が持てない者、ネットカフェに宿泊できない者などが散見された。


 ○ ボランティアは4日間で延べ87名(実数45名)。


 ◆新聞記事


 ▼時事ドットコム:12月31日配信
 
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201012/2010123100116
 生活困窮者に電話相談=宿泊費支援、3日まで-「派遣村」湯浅氏


 2008年末に東京・日比谷公園にできた「年越し派遣村」の村長で、内閣府参与の湯浅誠氏は31日、失業で住まいを失うなどした生活困窮者を対象に「年越しSOS電話相談」を実施すると発表した。期間は同日から1月3日まで。正午から午後6時まで携帯電話3回線で対応し、宿泊費や食費を提供する。


 政府は年末緊急職業相談を12月29、30の両日、11都道府県のハローワーク19カ所で実施。職業紹介のほか、自治体と連携して生活困窮者への住宅情報の提供などを行い、2日間で計6200人余りが訪れた。ただ、国が助成して東京都が09年末に設けた「公設派遣村」は設けない。


 電話相談はこれを補うのが狙いで、湯浅氏は政府の立場ではなく、民間ボランティアとして有志とともに支援に当たる。菅直人首相には30日に電話で報告し、首相は「ありがとう。必要なことがあれば言ってほしい」と述べたという。支援対象は原則として東京都居住者。それ以外の人から相談があれば、地元のNPOなどを紹介する。電話番号は080(5917)0996~0998。(2010/12/31-13:16)


 ▼共同通信 2010/12/31 16:49配信
 派遣村有志ら電話で困窮者支援 宿泊費や食費を援助

http://www.47news.jp/news/2010/12/post_20101231164959.html


 年末年始を過ごす場所がない生活困窮者を支援しようと、2008年から09年にかけての東京・日比谷公園「年越し派遣村」で村長を務めた内閣府参与の湯浅誠さんら有志が31日、電話による相談受け付けを始めた。1月3日まで。必要な人には宿泊費や食費を援助する。


 09年末から10年初めは東京都が国の要請で「公設派遣村」を開いたが、今回は協力が得られなかったため計画。湯浅さんは「行政がこれまで実施してきた困窮者対策の情報が行き渡っていないなど、支援する人は残っているはずだ」と話している。今回、要支援者は100~200人前後を想定している。電話番号は080(5917)0996~8。正午から午後6時まで。


 ▼共同通信2011/01/03 20:30
 年越し派遣村有志に相談相次ぐ 元村長「一定のニーズ」

http://www.47news.jp/CN/201101/CN2011010301000277.html


 東京・日比谷公園の年越し派遣村で村長を務めた内閣府参与の湯浅誠さんら有志が昨年12月末から3日まで、困窮者を対象に電話などによる緊急相談を実施した。106人から相談があり、うち30人が所持金100円以下だったという。


 2009年末から10年初めのような「公設派遣村」が開かれない中での相談だったが、湯浅さんは「一定のニーズがあることが分かった。従来のホームレスのイメージには当てはまらない、こざっぱりした格好の人が多かった」としている。


 事務系の仕事を約2年前に失った30代の男性は、昨年9月に家賃滞納でアパートを追い出され、ネットカフェなど夜間営業店舗で寝泊まりし、相談に来たときの所持金は180円。元日に有志らから宿泊費や食費として約1万円を受け取り、「電話がつながらなかったら自殺していた」と泣きながら話したという。


■「年越しSOS電話相談」結果報告(速報版)


(確定版は8日に発表します。今回のデータはあくまでも「速報版」です。)


1)相談者数


合計:106名(12/31:15名、1/1:32名、1/2:30名、1/3:29名)


2)内訳


①性別: 男96名、女10名
②平均年齢: 50.0歳(男:49.2歳、女:57.9歳)
③年代:
20代: 4名 30代: 16名 40代: 26名
50代: 22名 60代: 24名 70代: 4名
80以上: 0名 不明: 10名


3)居住環境


◆居宅: 38名(自宅・アパート・会社寮)
◆居宅外: 65名(簡易旅館2、友人宅7、路上40、ネットカフェ8、車上生活1、
マック5、ビジネスホテル2)
◆不明: 3名


4)電話してきた場所


①東京都: 71名(23区: 61名、市部: 10名)
②東京都外: 35名(内訳:神奈川県6名、埼玉県4名、静岡県3名、北海道・千葉県
・大阪府・宮城県など2名、他)

◆公衆電話・電話なし: 42名


5)対応内容


①四ツ谷で、食費・宿泊費手渡し: 33名
②現場で、食費・宿泊費手渡し: 22名
③地方のネットワークを紹介など: 19名
④電話相談、ノイエ本送付のみ、など: 32名


6)ボランティア(延べ人数)(電話:電話対応・事務サポート、面接:外部対応・自宅待機)


◆合計:87名(電話:42名、面接:45名)…実数:45名
①12/31:14名(電話:5名、面接9名) ②1/1:27名(電話:15名、面接:12名)
③1/2:25名(電話:13名、面接:12名) ④1/3:21名(電話:9名、面接:12名)


7)その他:特記事項


◆所持金 100円以下:30名(判明しているのは106名中75名…判明率71%) エクセル上では27名になっていましたが、目視で確認したのが30名だったので、30名としてあります。
500円以下:44名(+14名)…判明中59%
1000円以下:50名(+6名)…判明中67%
2000円以下:60名(+10名)…判明中80%
5000円以下:64名(+4名)…判明中85%
1万円以下:66名(+2名)…判明中88%
1万円超:9名…判明中12%
不明:31名