機関紙『国公いっぱん』2009年11月11日付第49号★非正規の仲間の雇用守る | すくらむ

すくらむ

国家公務員一般労働組合(国公一般)の仲間のブログ★国公一般は正規でも非正規でも、ひとりでも入れるユニオンです。

 明後日の早朝宣伝で配布する国公一般の機関紙『国公いっぱん』最新号の画像とテキストです。(by機関紙DTP編集担当ノックオン)

すくらむ-09-11-11-1

すくらむ-09-11-11-2



 機関紙『国公いっぱん』2009年11月11日付第49号の記事テキスト


 ▼1面の記事


 ◆国公一般第7回定期大会ひらく
  非正規の仲間の雇用守る


 国公一般は10月24日に第7回定期大会を開催し、34名が参加しました。


 大会では、「つくろう!働きがいのある職場、なくそう!官製ワーキングプア、ひろげよう!支えあいの輪」のスローガンのもと、行政機関や関係団体での組合員の拡大と、いのちと生活を守り、働きやすく、やりがいのある職場をつくるたたかいに奮闘することを確認しました。


 08年度のとりくみの総括では、非常勤職員の忌引休暇や病気休暇、一般定期健康診断が一定改善されたこと、国公一般の運動で財団法人に働く組合員の雇用確保などを勝ち取ったこと、国が所管する4,072の公益法人に宣伝ビラを郵送し新たな組合員を迎えた成果などが報告されました。


 非常勤職員は奴隷じゃない


 09年度のとりくみでは、この間とりくんできた霞が関での定時定点宣伝行動や労働相談、学習交流会、ブログ「すくらむ」や機関紙「国公いっぱん」の充実などに加え、非常勤職員の労働条件実態調査やホームページなど広報・宣伝の充実にとりくむことを確認しました。


 討論では、自己紹介とともに職場状況や要求などを活発に交流しました。


 「予算削減で賃金カットされた。就業規則が変わって不安」、「私の職場では非正規労働者が50%を超えた。3年で雇い止めはあまりに理不尽だ。仲間と一緒に交渉し、たたかっていく」、「日々雇用で公務災害を申請しているが、いまだに回答がない。退職し、医療費も自己負担で生活が苦しい。私は奴隷じゃなく、人間です。国公一般に加入し、いま労働組合の存在意義を感じている」など切実な訴えがありました。また、「非常勤職員の労働条件改善のために、国公一般と東京国公と一体で、協力・共同のとりくみをすすめる」との決意表明もありました。


 すべての議案を全会一致で採択し、川村委員長(再)、高木書記長(新)など21人の役員を選任しました。


 ◆霞が関メモ(コラム)


 11月8日、沖縄と東京で大集会が開かれた。沖縄では宜野湾市の米軍普天間基地即時閉鎖と「辺野古への新基地建設と県内移設に反対する県民大会」、首都東京では「不況打開、なくせ貧困、雇用確保、守ろう!いのちと暮らし」をスローガンにした国民大集会である▲民主党政権が発足して2カ月が経過したが、大きく揺れている。沖縄県民、国民との公約である普天間基地の「県外、または国外移転」を反古にさせてはならない。また、年齢で差別する後期高齢者医療制度の廃止公約の「先送り」も許されない▲「地域主権」のもとで、保育所の職員配置や面積の最低基準を地方自治体の裁量に委ねることにも、父母や保育関係者から「子供の安全が守れない」と異論が出ている。まさに、国の役割、政治の真価が問われている▲いま臨時国会が開かれているが、鳩山政権に「おまかせ」では国民の要求は実現しない。2つの集会にはあわせて5万6千人が参加し、大きく成功した。民主党政権のもとで命と暮らしを守る政治を実行させるためにも、国民の世論と運動が不可欠だ。


 ▼2面の記事


 ◆医療崩壊等で厳しい現場支える非常勤職員
  非常勤の処遇改善でこそ安心・安全な医療提供できる


 いま医療現場をとりまく情勢は非常に厳しいものがあります。地域医療の崩壊、医師不足は社会問題となっています。小児科、産科の閉鎖、医師不足による病院の閉鎖といったことが誰の目にも明らかになっています。医師・看護師不足が一層進み、比較的充実しているはずの東京都でさえ、救急患者のたらい回し、産科医、小児科医不足が深刻になっています。


 全日本国立医療労働組合(全医労)は、国民の命と健康を守る職場として、全国にある145の国立病院(独立行政法人国立病院機構)、がんセンターなどの高度医療専門センター、全国13カ所あるハンセン病療養所で働く医師や看護師をはじめとする医療従事者で組織する労働組合です。


 こうした国民の命と健康を守る職場でも、常勤職員とまったく同じ仕事をしている非常勤職員がたくさんいます。


 非常勤職員から悲痛な声
 「病院で働き19年目、夜はラーメン屋でバイト」


 ○新人の非常勤職員に仕事を教えても、給料は新人と同じ。経験年数を評価して欲しい。時間給は910円。せめて1000円にして欲しい。


 ○就職して19年、昼は病院で調理師として働き、夜はラーメン屋でアルバイトをしている。常勤で働きたい。


 ○非常勤というだけで、ボーナスは3万円ちょっと、給料も手取りで10万円しかない。


 ○団体交渉で時間給が10円上がった。たかが10円でも非常勤にとっては大切な10円だった。


 このように病院で働く非常勤職員からは、切実な声が多く寄せられています。


 医師不足、看護師不足の中で病院職員は本当に疲れています。退職が後を絶たず、病院が存続の危機に立たされています。国家公務員の定員削減により、本来常勤の職員で担ってきた仕事を非常勤職員に任せ、劣悪な労働環境で働いている非常勤職員。私たち全医労は、常勤職員の労働条件改善だけではなく、非常勤職員の処遇改善をはかり適切な職員数を確保してこそ、国民に安心・安全な医療を提供することができると運動しています。


 私たちは医療労働者の立場で、本当に国民の期待に応えられる医療を実現するために奮闘していきます。

                          (全日本国立医療労働組合)



 ◆労働相談メール
  非常勤職員のアルバイト兼業は?


 Q 国の出先機関で非常勤職員として働いていますが、生活が苦しくアルバイトの兼業を検討しています。国公一般のホームページによれば、非常勤であれば兼業は問題ないとの内容でしたが、本当でしょうか?また、どんなことに注意すればよいでしょうか?


 A 非常勤職員のアルバイト兼業は可能です。「国家公務員法」の第104条では、正規の国家公務員の兼業は「内閣総理大臣及びその職員の所轄庁の長の許可を要する」と制限されていますが、非常勤職員は「職員の兼業の許可に関する政令」(昭和41年)の第3条で、その条文の適用が除外されています。


 注意すべき点は、非常勤職員にも守秘義務が課せられており、職務で知り得た情報を漏らさないことです。また、アルバイトを始めるに際して職場での人間関係など不安があるようでしたら、職場にある労働組合に相談するとよいでしょう。