※「まともに生活できる仕事を 人間らしく働きたい 全国青年大集会2008実行委員会ニュースNo.2（2008年5月16日）」より転載します。
ＴＯＫＹＯ若者メーデーで連帯ひろがる
東京実行委員会は5月11日、10月の青年大集会のプレ企画として「ＴＯＫＹＯ若者メーデー」を開催し、270人が参加しました。新宿駅前や渋谷ハチ公前での宣伝で出会った人も参加するなど、立ち見が出るほどつめかけた青年たちの熱気につつまれました。
はじめに青年らがパネリストとなり実態やたたかいを交流。サービス残業代をごまかすなど会社の不正とたたかう美容室「ＡＳＨ」の柳勝也さん、「ショップ99」の「名ばかり店長」の清水文美さん、日雇い派遣労働者の柿田彩さんらが、実態を告発しました。
日雇い派遣について柿田さんは、「働いてもスキルは身につかない。交通費が出なかったり手元に残るのは月13万円ぐらい。一人暮らしなんてできない」と体験を紹介。ひどい会社は「朝遅刻する人がいる」という口実で、３人分しか仕事がないのに５人呼んであふれた人は帰されるなどの実態を告発し、「まるでモノ扱いだった」と話しました。
司会から声をあげた理由を聞かれ、柳さんは「会社からのいやがらせもあったけど、『おかしいことはおかしい』と思っていたから。声をあげれば、残業代が払われたり、有休もとれるようになった。声をあげれば絶対かえられる」とこたると、会場からは「そのとおり」「いいぞ」の声が。「組合の仲間の存在があったからがんばれた」と話したのは清水さん。「長時間労働のうえ、１年で６回配転させられたのがきつかった。なれない仕事で働きすぎて体をこわした。死ぬところだった自分を支えてくれた仲間に、本当に感謝している」と話しました。
会場からの発言では、「パワハラを強要されてやめた。そのときは『自分が悪い』と思っていたけど、こんな社会を変えたいと思い、いまはアンケート活動をしている」「10日間連続宣伝をして50枚以上アンケートを集めた。日雇い調査もしてみて、ほんとに青年がもの扱いされていた。議会要請をしたり、今後10月の集会にむけ地域で実行委員会を立ち上げたい」などの交流が参加者をはげましました。
最後に、東京土建の田中健青年部長があいさつ。「いままでこういう集会にはあまり参加してこなかったが、今回はみんなと協力して行きたい。10月には組織としてとりくむことを決めている」と決意を語り、拍手につつまれました。
参加者からは、「勇気をもって足を踏み出したパネラーの発言に何度も涙。会場とも一体でよかった」「日雇い派遣の話は自分のことを聞いているようでした。みんなで活動すればかわっていくのだと思えました」などの思いがつづられています。
企画終了後、三軒茶屋駅前での宣伝も大反響。「今後も地域で宣伝をしていこう」「実行委員会をつくりたい」などの意欲が出されています。
岩手、広島でも実行委員会結成
岩手では4月16日に、いわて労連青年部、いわて青年ユニオン、いわて青年九条の会、民青同盟の４団体で「第２回いわて青年集会（仮称）」実行委員会を開催。「次々に業務の民間委託が進み、仕事や人員もへらされ、仕事がどんどん大変になっている。このまま人員削減がすすむと、自分がちがう部署に回され、慣れない仕事をさせられないか不安」（自治体労働者）、「正規職員と非正規職員のなかに分断があり、組合活動でも苦労している」（私立病院の労働組合）など実態と不安が率直に語られました。
その後、10.5青年大集会アピールを使って、この問題が若者全体の問題であることを話しあい、行動提起の項目にそって運動の具体化をはじめています。今後、7月13日に第２回いわて青年集会、6月14日に学習と交流をすすめる「仕事のグチ交流会（仮称）」を行うことを決め、実行委員長にはいわて労連青年部長の後藤淳さんが選出されています。
広島では4月27日、広島青年ユニオン、民青同盟県委員会がよびかけて｢青年大集会2008を成功させる広島連絡会」を結成しています。「なくそう格差ワークショップ・やってみよう働き方チェック」と題した学習交流会に15人が参加し、連絡会の結成を宣言。ワークショップでは｢あなたが一週間に働く時間は40時間を超えている？」「残業しても残業手当がつかない？」などの働き方チェックシートにみんなで記入し、広島青年ユニオンの木下克己書記長がチェック項目にかかわる法律の内容を説明しました。青年大集会に向けて、（１）雇用実態アンケートにとりくむ（２）学習会や宣伝に参加する（３）まわりの青年とむすびつき、この取り組みにひろく参加を呼びかける、の３つを確認しています。