マスコミ報道で、名ばかり管理職に関するものがいくつか。
まずは、「洋服の青山」。
全国750店舗の店長や本社課長など936人の名ばかり管理職に、
残業代や休日出勤、深夜勤務手当を支給すると発表。
過去2年間分も遡って支給するともしています。
東京地裁が今年の1月にマクドナルドの店長が、
残業代を支給するよう求めた裁判で、
750万円の残業代を支払うよう命じた判決が出されてから、
FCを展開する企業などで、
残業代を支給する動きが広まっています。
ところが一方で、
牛丼チェーンを経営する(株)ゼンショウは、
解雇事件を機に起きた労働争議で、
アルバイトに残業代を支給すると合意しながら、
過去の分を支給しないとして支払いを拒否。
とうとう、当該労働者は、基準法違反で刑事告発する事態となりました。
アルバイトの残業代支給について、
(株)ゼンショーは、委託契約だからといっているようです。
アルバイトが委託契約って一体どういうこと?
委託契約とすれば、労働契約ではないので、
雇用に関する使用者責任を免れると言うことから、
こうした理屈を使っているのでしょうか。
とんでもないことだと言いたい。
こうした人々が委託契約なんてあり得ない。
企業が労務管理(例えば出勤時間管理など)をしていながら、
個人委託・請負契約として主張するのは、
労働契約によって発生する様々な使用者責任、
安全配慮義務や社会保険への加入義務などを
免れるためにほかありません。
労働者を使い捨てにするような企業を、
市場から淘汰しなければならない、
しかし労働者は、失業という高いリスクを負う、
だからなかなか言い出すことができない。
こんな風に感じるのはわたしだけでしょうか?
(mark)