本日、ご紹介するのは『マリオネットの罠』です。


赤川次郎さんは有名な作家さんですが、
何分、著作数が多い為どれから読んでいいのか分からないという方もいらっしゃると思います。
そこで私がオススメしたい小説が『マリオネットの罠』です。

シリーズ物ではなくこの小説単体で完結しており、
長編小説ですが短めなのでさくっと最後まで読了出来るかと思います。

あらすじとしましては、
留学を終えた主人公が恩師のツテから家庭教師の職に就く事となる。
相手は広大な敷地の中の洋館に住む姉妹二人に対して、
しかし、主人公はある事から洋館に地下の牢獄を発見してしまい、
そこには二人の姉妹の妹(末っ子)が閉じ込められているのを見つける。
主人公はその少女を助け出そうとするが…。
といった内容です。

私がこの小説の肝となる部分は、登場人物の一言で全てがひっくり返される点だと思います。
こう書くと「いや、そんな小説いくらでもあるじゃないか」と返されそうですが、
その一言がたったの二文字、

「〇〇」

というだけの物である所です。
確かに一言でひっくり返される事は多々あれど、
二文字でそんな経験は今までに無かった事ですので未知の体験でした。

月舘の殺人』で紹介しました綾辻行人先生のデビュー作『十角館の殺人』も、
大概に短めの一言でひっくり返しましたが、
ここまであっさりした言葉でひっくり返すとは……。
いや、もう脱帽するしかないですね(笑)

赤川先生だけあって文章の読みやすさは折り紙付きですし、
道中の退屈無しの次々と話が進む展開も面白いですので、
ぜひ、ご興味がわきましたらばお読み下さい。

本日は映画「カメラを止めるな!」をご紹介します。

 

「いやその映画、ミステリ映画でも何でもないんじゃないの」と思った方、

はい、その通りなのですが、一映画好きとして是非紹介したいという思いと、

後ほど見て頂ける理由をご覧になってくだされば分かると思います。

 

私がこの映画を見た理由が好きなお笑い芸人さんが勧めていたからなのですが、

その理由だけで見た為、ほぼ知識ゼロの状態で見ました。

何となくその芸人さんの言う紹介の仕方から言って、

予備知識無しの方が楽しめる映画だと感じ取ったからです。

 

あらすじも、

ゾンビ映画を撮る映画監督と役者・スタッフ達、

そんな彼らが本当のゾンビに襲われてしまう…それだけです。
ポスターの上に書かれている部分のような事も映画館に行くまで知りませんでした(笑)

 

予備知識ゼロで見た為、ゾンビ映画なのか何の映画なのかよく分からない状態で見て、

どのジャンルでどういった層に向けての映画すら分からなかったのですが、

ジャンルはややネタバレになる為言えませんが、見終わった今ならばどういった層向けの映画かははっきり言えます。

 

この映画は映画好き向けの映画です。

 

私のようなミステリ映画好きでもアクション映画好きでもゾンビ映画好きでもコメディ映画好きでも、

何の映画でもいいですし「どんなジャンルの映画でも好きだ!」とまで仰るなら見て損無しと断言できます。

 

かの昔、そんな映画好きの為の映画『ニュー・シネマ・パラダイス』のとあるシーンにこんなシーンがあります、

昔のイタリアが舞台なのですが、観客達が映画を見るシーンでの一幕で、

観客達の映画の見方というか盛り上がり方が現代日本人と昔のイタリア人では全然違うなと感じました。

 

コメディシーンではしっかりみんな爆笑し、

セクシーなシーンでは「なんて良い女なんだ」と言い、

泣けるシーンでは大の大人でも号泣し、

主人公とヒロインがクライマックスと思われる所のキスシーンでは、

「キスしたぞー!」と言いながら観客ほぼ総立ちで盛り上がるという、

「良くも悪くも今の日本の映画館では考えられないなぁ」と思ったものです。

 

でも正直羨ましかったんですよね。

何が羨ましかったかというと、観客全員が本当に映画が好きで見ているのが、

(映画一つ見るのも大変という等の時代背景もありますが)ひしひしと伝わって来たんですよね。

 

今作は映画好きが見る為の映画ですが、

何と言いますか、本当に観客達のような方々と見る事が出来、自分もその一員として見られました。

 

映画自体から「俺達は映画が大好きなんだよ!」という想いが伝わってきます。

〇〇なシーンではしっかり〇〇するのは、まあ当然と言えるかもしれませんが、

それが頻繁に私を含めて何度も巻き起こり、

スタッフロールが終わった直後に、観客達ほぼ全員で拍手喝采という、

あぁ、素晴らしい映画を見れた事と映画好きな方々と一緒に映画を見れた事、

「やっぱり映画っていいな」と感じさせてくれた事等、色々な感動を味あわせてくれました。

 

本当に映画好きでしたらば面白い事間違いなしですので

余り予備知識を入れずに見てくださった方がより楽しめます。

 

私もこれからこの映画の感想・レビューといったサイトを巡り、

よりこの映画を楽しもうかと思います。

 

本当に映画って良いですよね。

 

原作を担当されるのは『十角館の殺人』を始めとする館シリーズや、

TVアニメ化された『Another』等で有名や綾辻行人先生。
漫画を担当されるのは『動物のお医者さん』等で有名な佐々木倫子。
お二人の共作で生まれた『月舘の殺人』を漫画をご紹介します。

 

帯の通り鉄道ミステリでして、夜行列車というある種の閉鎖空間が舞台です。

あらすじとしましては、

女子高生の主人公は家庭の事情により今までで一度も鉄道の類に乗った事がない、

そんな主人公は母が亡くなり、財産相続の件で話があると弁護士に言われ、

今まで一度も会った事のない北海道に住む祖父に会う事となる。

北海道へ着き祖父に会う為に生まれて初めて列車に乗り祖父の元へ目指す中、

首都圏連続殺人犯の話題が上る。

その殺人犯は未だ警察に捕まっておらず、必ず殺した相手の傍にカードを置いていく、と。

そんな主人公を含めた7人で列車の中、

鍵が掛かっており完全に密室だった個室から7人の内1人の死体が発見される。

死体の傍にはその殺人犯が使うカードが置かれていた…。

と言った内容です。

 

この作品の見所は主人公以外の登場人物全員が重度の鉄道ファンだという事です。

あらすじだけ聞くと重そうな内容ですが上記の事と、

主人公の性格がコミカルなのと相まって、コメディ感が強い作品となっております。

設定が設定ですし、後半に祖父の家に着いてからは更にどぎづい展開となる為、

重苦しさはある物の、上手くコメディ要素と本格ミステリの重厚さがマッチしています。

 

私は綾辻行人先生が好きなので、発売されると知った時点で買いだ!と思いましたが、

本当に買って良かった作品です。

綾辻先生独特の幻想的で幻惑的な要素も上手い事作品として機能としたと思います。

佐々木先生のコミカルチックな作風と綾辻先生のそう言った独特な作風が、

良い具合に絡み合ったからこそ生まれた作品ではないでしょうか。

 

最終話一話前の登場人物のとんでもない一言で話がひっくり返される…、

と言った綾辻先生お得意の手腕にも、してやられました。

 

綾辻先生か佐々木先生のファンならまず間違いなく買いですし、

どちらのファンで無くとも、単行本一巻・文庫本ですと二巻と短めに纏まった本格ミステリですので、

是非とも漫画で短めの本格推理を楽しみたい方には打ってつけの作品です。

 

唯一、私から不満をあげるとすれば、

私が鉄道ファンではないので鉄道知識が多く出ても何の事だかよく分からない所があった点ですね(笑)

本日、ご紹介する映画は『情婦』です。


モノクロ映画で、原作はあの有名なアガサ・クリスティ先生です。
私が原作付きのミステリ映画でも飛びぬけて好きな映画がこの映画です。

まず最初に言っておきたいのですが、
『情婦』というタイトルですので「何やらエロティックな内容なのだろうか」
とお思いの方もいらっしゃるでしょうが。

本編にはそういった要素もシーンも一切ありません(笑)
唯一あるのは、DVDのパッケージでのみです(笑)
原作が『検察側の証人』にも関わらず、何故こんなタイトルになったのかがこの映画一番のミステリーかもしれません(笑)

冗談はさておき本編の紹介に参りますと、
主人公は退院したてで病み上がりだけれど、元気溌剌なヘビースモーカーな敏腕弁護士のおじいちゃんです。
殺人容疑をかけられた発明家を弁護する事になり、
その発明家の妻が、夫のアリバイを法廷で証明するという事になるが……。
と言った内容です。

上記のあらすじだけで法廷物である事は理解していただけたでしょうが、
確かにその通りなのですが、本作の見所は終盤にあります。

かつて、ここまで二転三転する映画があっただろうか、とそう感じました。
終盤は分単位で物語が激変し、その度に登場人物に対する印象すらも全く変わり、
映画が終わる一分前まで辺りまでくると『さすがにもうどんでん返しは終わってるよね!?』と思わせてからさらにひっくり返され、
最後のオチにはただただ唖然を通り越して茫然自失となりました。ミステリ的にはもちろん良い意味で、ですが。

どういった方にオススメ出来る映画かと申しますと、
とにかく何度も意外な展開が見たい! いい方向性で裏切られる快感を得たい!
といった方には、これ以上打ってつけの映画は存在しないと断言できるぐらいです。

やはりミステリの為死人も出ており、二転三転どころか五転六転する為、
完全にハッピーエンドで終わる事は出来ませんが、
主人公のキャラクターと最後の主人公の決断により後味は良く終われたと思います。

道中の法廷物としてはもちろん面白く、終盤の怒涛の展開には圧巻されますので、
カラーが無い古い映画だからちょっと……と思い、
敬遠してしまう方の気持ちは非常によく分かるのですが、
今作はミステリ映画の金字塔だと思っておりますので、
ぜひ、一度ご覧になってください!

私はミステリ好きなだけあって推理ゲームも大好きです。
推理ゲームが発売されましたらば、余程食指が合わないと感じない限り間違いなく買います。

しかし、有名な推理ゲームをオススメしても大体の方は知っていらっしゃると思いますので、
少しマイナーよりなゲームを紹介致します。
今回はゲームという媒体を考慮し、紹介を分かりやすくする為、
ゲーム内の画像を何枚か使わせてご紹介させて頂きます。

私がオススメする推理ゲームがこちら『有罪×無罪』です。


見ての通り任天堂DSのゲームで、2009年に発売されたのですが、
ちょうど日本に裁判員制度が導入された時期に発売されたゲームです。

主人公は殺人事件の裁判員として選ばれます。
事件は四つあり、それぞれ完全に独立した事件ですが、
どの事件も全て検察側は計画殺人であり重罪であると主張し、
求刑数年から十数年を言い渡し、4つ目に当たる最後の事件には死刑を求刑します。
弁護側は全ての事件に「被告人は殺人を犯していないので無罪である」と主張します。
その事件に6人の裁判員が選ばれ、その中の1人がプレイヤーである主人公と言ったゲームです。

ゲーム自体は大体は実際の裁判通りに行われ(もちろん、ゲームですので脚色したり省いたりの部分はありますが)、
自身が裁判員になった気分でプレイ出来るかと思われます。

裁判開始後の流れとしましては、
検察側がどういう主張で求刑〇〇年及び死刑としたのか、
次に弁護側がどういう主張で被告人が無罪であると主張しているのか、が最初に行われ、
目撃者や関係者、被告人等が証言台に立ち裁判官・弁護士・検察官に様々な質問をされた後、
プレイヤー含めた裁判員が質疑応答をし、1人の証言人の質疑応答が終わる度に、

裁判官3名と裁判員6名の9名で議論を交わす、といった物です。

プレイヤーが関わるのは当然、法廷での証言者達との質疑応答部分と裁判員達との議論部分ですが、
議論部分が本作のメインになると思います。

法廷パート


議論パート


こう言っては何ですが他の裁判員達は推理面ではほぼ役に立たなく、
プレイヤーである主人公が推理して話を進めていかなくてはなりません。

しかし、そこがこのゲームの面白さだと思います。
プレイヤーは一切発言せずに話を進める事も出来ますが、
そうなりますと有罪にせよ無罪にせよ100%間違った真実に行き着いてしまいます。
主人公の役目は責任重大ですね(笑)

最後には、有罪だった場合はプレイヤーは量刑を選ぶ事が出来、
よほど罪状に合わない量刑を選ばない限り、プレイヤーが選んだ量刑が採用されます。


長くなりましたが以上までがゲームの内容です。

私の感想としましては、

自分が裁判員となった気分で裁判に参加出来たような気分となれたのが楽しめた要素の一つで、
やはり推理小説やミステリ映画と違って、自分で考え推理し打破しなくてはならないので、
良い意味で頭が疲れる快感を得られました。

特に最後の事件に関しては、被告人が殺人を犯したか犯してないかが、
ギリギリの所まで分からない為、私としても被告人を信じていいのか否かを、
ずっと悩みながらプレイするという、一見ストレスになりそうな話ですが、
内容がミステリですのでそこはむしろそのストレスがプラスに働き、
真相判明する瞬間までより楽しめたと思います。

 
少しネタバレになりますのでこの文節は飛ばしてくださっても構いませんが、
ある章が結果的には被告人が殺人を犯していた為に有罪判決で終わるのですが、
検察側の主張も裁判官とプレイヤー含めた裁判員全員も、
挙句の果てに犯人自身ですら想定していない理由で被害者が死亡していたという、
有罪は有罪でも、犯人を含めた登場人物全員が真相を知らない状態で裁判を行うという、
現実どころかフィクションでもそうはない、前代未聞の裁判を体感出来た点は良かったです。



また、間違った判決を選びバッドエンドになった時、
本当は無罪の人にとびきり重い量刑を叩き付ける等、不謹慎なプレイも出来たりします。
質疑応答時に出る選択肢も、目撃者の夜間の記憶力を確認する質問に、
「犯人を目撃した夜の月齢は何の月でしたか?」等という、
覚えている訳あるか!と言いたくなるような選択も選べたりします(笑)

上記のようなさまざまな遊び方も出来ますし、質疑応答パートでは選択肢が何個もあったり、
エンディングも一つの章だけでも複数あるのでミステリ物が好きならば、
まず、やって損はしないと言えるオススメのゲームです。
『逆転裁判』シリーズがお好きな方なら、より一層オススメ出来ます。

しかし、これだけ散々褒めておいてなんなのですが、
このゲームには致命的な欠点があります。
正直、この欠点は余りに痛すぎる欠点です。私としてもフォロー出来ない部分です。
その欠点とは……

有罪×無罪が有名になった余り隠れた名作ではなく普通の名作扱いされ品薄となり、新品で買うと定価の2倍近くの値段になっているという所です!(笑)

いや、これは真面目な話笑えないんですよね。
定価5,040円のゲームが今では新品で買うと9,000円程かかりますから…。
中古で買うとしても3,000円程が相場となっており、
プレイしたい側としては残念な扱いとなっております。

私も友人に勧めたい時に買おうとしても、
9,000円程かかるのを念頭に入れなくてはならないという事態になっております…。
バンダイナムコさん、移植でも廉価版でもいいので何とかしてくださいと言いたくなるような事態です。

この記事を見て興味を持ちやってみようと思った方には、
最後の最後でやる気を無くさせるような事を書いてしまいましたが、
前述の通り、中古で買えば3,000円程で買えますし、
新品以外で買うのはちょっと…という方で無ければ中古で買うのは私は問題無いと思いますので、
ぜひ、プレイして頂けたら幸いです。