恩田陸さんの『蜜蜂と遠雷』を読みました。
とてもよかった。
引き込まれました。
強く感じたのは、
「人は、人と関わることで共鳴し、成長する」ということ。
この物語は、ピアノコンクールを舞台に、
さまざまな才能や背景を持った若者たちが、
それぞれの音楽と向き合っていく物語。
最初は「自分との戦い」のように見えるのですが、
読み進めるほどに、実はそうではないことに気づかされます。
誰かの演奏を聴く。
誰かの言葉に刺激を受ける。
誰かの存在によって、自分の中に眠っていたものに気づく。
人と出会い、影響を受け、
時には刺激されることで、自
分一人では出せなかった音が生まれていく。
まさに「共鳴」です。
これって、人生そのものだなあと思いました。
一人では「無理」と思っていたことが、
友達の頑張る姿を見て、「自分もやってみよう」と思える。
先生・上司からかけられた何気ない一言が、
その子・スタッフの背中を押すこともある。
逆に、
子どもやスタッフの一生懸命な姿を見て、
教師・上司のほうが勇気をもらうことだってあります。
人は、
誰かを成長させながら、
自分も成長している。
そんな「共鳴」の連鎖が、
人を成長させていくのだと思いました。
考えてみれば、僕たちの人生も同じです。
出会った人によって考え方が変わり、
誰かの言葉に救われ、
誰かの頑張りに刺激される。
そして今度は、
自分が誰かに影響を与えている。
人は一人で成長するのではなく、
人と人との間で響き合いながら成長していく。
だから、
人との出会いは面白い。
そして、
人のいいところを見つけることも面白い。
ほめるという行為は、
その人の中にある「まだ鳴っていない音」を見つけて、
一緒に響かせることなのかもしれません。
正直に言うと、
この本を手に取ったときは、結構分厚くて、
500ページもあるし、上下2段になってるし
「これ、読めるかな」と、少し抵抗がありました(汗)
ところが、読み始めると、
途中からは、
「早く続きを読みたい!」「結果が知りたい」と
ところが、読み進めれば進めるほど、
「読み終わるのが寂しい」
「もう少し、この物語の中にいたい」
と思うようになりました。
物語の世界に入り込ませてもらいました。
『蜜蜂と遠雷』は、
音楽の素晴らしさだけではなく、
人と人が出会い、刺激し合い、
共鳴しながら成長していくことの素晴らしさを
教えてくれる一冊でした。
追伸
物語に出てくる楽曲をYouTubeで探して
聴きながら、読んでいくのがおすすめです。
またさらに引き込まれますよ。