宗像三女神の誕生 | 神々様の童話作家 あいかわゆき

神々様の童話作家 あいかわゆき

縄文時代の指導者であられた日本の神々様の物語★
神々様の愛を伝えながら、本当の日本を取り戻すお手伝いが
できればと願っています。

「この子たちがお腹にいる間は、どうなることかと思ったけれど、こうして、無事生まれてきてくれて、本当にうれしいわ」

 

すやすや眠る三人の赤ちゃんを見つめながら、ハヤコさまがいいました。

 

「ええ。ひとりでも大変なのに、一度に三人も。よくがんばったと、わたくしも思いますよ」

 

「お姉さま」

 

モチコさまのお言葉に、ハヤコさまが胸をつまらせました。

 

「それにしても、こんなに小さな手をしているのに、びっくりするほど強い力でにぎりかえしてくれるのは、女の子も同じなのね」

 

モチコさまが、赤ちゃんの手を取っていいました。

 

「そうね。お姉さまに男の子が生まれた時は、なにもかもが初めてのことで、驚きの連続だったわね。小さくても、一度にぎったらはなしてくれなくて、お姉さまと顔を見合わせて笑ったものね」

 

「ええ、懐かしいわ」

 

モチコさまとハヤコさまが微笑み合いました。

 

「でも、大きな声ではいえないけれど、この子たちが、ソサノヲさまの子だったらと、つい、思ってしまうのよ」

 

ハヤコさまが、小声でいいました。

 

「ハヤコ、めったなことを、いうものではありません。あなたは、この国のアマカミ、アマテルカミさまのお妃なのですよ」

 

「もちろん、わかっていますわ。でも、なにもかもが完璧なアマテルカミさまよりも、三男坊の冷や飯食いの立場を楽しんで、のんびりしていらっしゃるソサノヲさまに、つい惹かれてしまって」

 

「ハヤコ、そのことは、心の中にしまって、アマテルカミさまに、しっかりお仕えしなければなりません。わかりますね」

 

モチコさまの言葉にうなずきながら、ハヤコさまは、小さくため息をつきました。

 

 

 

この三つ子の赤ちゃん、タケコさま、タキコさま、タナコさまが、後に宗像三女神と呼ばれるお姫さまたちなのです。

 

お母さまのハヤコさまは、なにやら心が浮ついているようですが、大丈夫でしょうかお願い

 

 

 

 

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