太陽は、ぼくの瞳 | 平凡な日々にもちょっと好感を持って

平凡な日々にもちょっと好感を持って

映画、本、旅、散歩....日々の隅っこに見つけたもの。

2000年公開/イラン/90分

監督:マジッド・マジディ

出演:モフセン・ラマザーニ、ホセイン・マージャーブ、サリム・フェイジィ ほか

 


Challenged Cinema Paradise-太陽は、ぼくの瞳

 

 

テヘランの盲学校で寄宿生活を送っていたモハマドは、長い夏休みを迎え、故郷の小さな村に帰る。

 

大喜びのおばあちゃん、お姉ちゃん、妹。

しかし、お父さんだけは複雑な表情・・・。

 

早くに妻を亡くしたお父さんは、ある女性との再婚話が進んでいる。

 

妻を迎えるに当たって、気がかりなのは目の不自由なモハマドの存在。

 

近隣の村に、盲目の大工がいることを聞いたお父さんは、

 

モハマドを彼に預け、修業させようと決心するが・・・。

 

 

モントリオール国際映画祭でグランプリを受賞したこの作品。

 

 

マジッド・マジディ監督が注目を浴びるきっかけとなった「運動靴と赤い金魚」につづく、連続受賞。

 

物語の中で、全盲の少年・モハマドが、触れた物、聞いた音から、文字を読み取る遊びをします。

 

 

目の不自由な方が使う“点字”は、タテ3×ヨコ2、の6つのドットで表現されますが、触れた物の突起や、聞いた音を、点字のドットに変換し、文字に変え、言葉につなげようと楽しんでいる。

 

 

実際にそうやって遊ぶ子どもたちを見て映画に取り入れたようです。

 

 

盲目の主人公が登場する映画はたくさんありますが、こういったところに目を向けた作品はあまりないんじゃないかと思います。

 

 

キツツキのドラミングにあわせてこの遊びをするシーンが印象的なんですが、こうした何気ない遊びが、物語の重要な伏線になっていたりします。

 

 

 

父親役の俳優以外は、映画初出演だというこの作品。

 

 

みんなの表情がとってもいい。

 

モハマド、お姉ちゃん、妹をはじめ、こどもたちの表情を見ているだけで、幸せな気分になれる映画です。

 

 

*** 太陽は、ぼくの瞳 Trailer ***