※少し追加しました。

 

今日は花守くうさんが企画主催の

「お月見企画」前夜祭へ参加させていただきます。

くうさん、主催とかわいいヘッダー、ありがとうございました。

 

こちらのブログにお越しいただいた皆様、はじめまして。

ブログの主、kokawausoともうします。

 

今回、企画に参加させていただきました。

皆様と違い、文章になりますが10月の企画の方にも参加いたします。

今回は、そのお話の序章ということでよろしければ、お付き合いいただけると嬉しいです。

企画参加といえば、「クリーンレンジャー」が多かったのですが、

今回は、「クリーンレンジャー」以外での初参加になります。

 

 

とはいえ、お話は「クリーンレンジャー」関連です(笑)。

「クリーンレンジャー」をご存知の方も、そうでない方もよろしければ、この拙いお話にお付き合いいただけると幸いです。


今回のプロローグは、

クリーレンジャーのお話の中に出てくる、適役のボス、源次郎さまと側近の部下Aさんのお話。

 上条武流さんが発案された、キャラです。上条さん、お二人をお借りしております。

今回はそのお二人を使ってお話を書かせていただきました。


詳しくは、あとがきでまたかかせていただこうかとおもいます。

 

それでは、この下からスタートです。

よろしくお願いします。

 

 

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クリーンレンジャー スピンオフ

プロローグ編

「月輝く夜に」

 

 

「まったく、いつもいつも・・・」

 

今日も畑仕事の後、夜の街へ繰り出した「あの方」の行方を探している。

 

「ちょっとは年齢を考えて欲しいものだ」

若い頃と違い、歳を重ねると翌朝にも響くというのに。

そんな心配事をあの方の前で呟こうものなら、

「ふん、わしを年寄り扱いしおって!その辺の年寄りと一緒にするでない!!」

とへそを曲げてしまう。

 

「若いお姉ちゃんのパワーをもらわにゃ、明日なぞ乗りきれんわ!」

そう言ってBが運転する車で行ってしまわれた。

 

夜も更けていくというのに、Bは先に帰れと言われ帰宅したという。

そう言われて大人しく帰ってくるBもBだ。

何のための側近なのか。

あの方をお一人にして、何かあったどうするつもりなのだ。

BはBで、

「だって、Aがいないからつまらないし。俺、お姉ちゃんに興味ないし~」

などと、さも当然のように答えやがる。

 

 

「近々、お米の収穫だってあるというのに・・・」

新米の収穫、秋野菜の収穫など早朝からしなくてはならないことが沢山あって、スケジュールを組んでいるというのに。

 

加えて、天気の不安定な今年は農産物の価格も不安定だ。

本部からの通達もあり、

こんな時だからこそ、良いものを市場に流通させれば高値で売れるため収穫には特に気を使うように言われている。

 

 

 

嗚呼、あれこれと考えると胃が痛い。

スーツの胸ポケットから一包、胃薬を取り出し口に含む。

 

少し胃の痛みが紛れてきたところで、あてもなく探し続けるのも無駄と諦める。

「仕方ねえな・・・」

自分の「能力」を少し開放して、あの方の気配を探してみる。

 

 

「源次郎様、こちらでしたか。随分と探しましたよ・・・」

源次郎様はあちこちのお店に出入りした挙句、バー「ダークナイト」の屋上で佇んでいた。

 

「Aよ、よくここがわかったのう」

こちらに目を向けることもなく、後ろ向きのまま答える。

 

(私が「能力」を開放したことくらい、ご存知のはずだ)

すべてを知っているはずなのに知らない風を装う源次郎様の態度に、困惑しながらもその隣へ並んだ。

 

 

「のうAよ、お主と初めて会った時もこんな満月の夜じゃったのう・・・」

見上げた夜空には、雲間から輝く満月が見える。

 

「そうでしたか?」

「お主、まだ若かったからのう。ヤケになった感情がこれでもかと伝わってきたのう・・・」

「昔のことは忘れました」

若い頃の話はやめてほしいものだ。

あのころは、自暴自棄になっていたからな。

 

昔の話をこれ以上持ち出される前に、こちらから切り出す。

 

「本日は十五夜です。ご自宅でお月見をなさってください、我々が用意しておきましたので」

「相変わらず、ソツのない対応をするわい」

苦笑いの表情を浮かべて、源次郎様は口角を上げる。

 

 

「のうAよ、あの時、死ぬつもりだったんじゃなかろうのう?」

源次郎様にしては珍しく真面目にそう語りかけてきた。

 

 

「こんな世界、壊れちまえばいいんだ・・・」

源次郎様と出会ったあの日、そう心の中でつぶやいていた言葉。

その時のことを言っているのだろう。

 

少し考えたあと、問いに答える。

「昔のことは、忘れました・・・・」

 

「そうか・・・、忘れたか」

「はい、今は皆がおりますのでそれで充分です」

「そうか、充分か」

「はい」

 

しばらく、満月と屋上からの風景に見入ったあと。

「風が強くなってきました、そろそろ帰りましょう。皆が待っています」

「そうじゃのう。月見酒も悪くないのう」

「ほどほどにしないとお体に触りますよ。明日も朝早いのですから」

「わかっとる!すぐに人を年寄り扱いしおって!!」

「はいはい、では参りましょう」

 

半ば強引に源次郎様の背を押しながら、出口へと向かう。

 

 

出口の扉を閉める前に、満月をもう一度見上げる。

 

「いつの日か輝くだろう。今宵の月のように」

昔聴いた曲の歌詞が浮かぶ。

(昔の俺なら、今のこの姿を想像もできなかっただろう)

今の生活にも、いろいろとあるけれど。

それなりに輝いている今の生活がこのまま続いて欲しいと、今日の月に願ってみる。

 

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以上になります。

お付き合い頂いた皆様、ありがとうございました。

 

調子に乗って、ふたりの場面を描いてみましたww。

もう、目も当てられない絵ですが。

イメージ図ということで。

色塗ってみました。

 

 

 

ついでにおふざけで、色塗る前の絵で。

 

 

では、みなさまのお月見。

楽しみに後ほど回らせていただきます。