今日から音楽についてのレビューを書いていきたいと思います。
できるだけ、わかりやすく書くつもりですのでよろしければご覧ください。
曲名 べートーベン ピアノソナタ 第23番 情熱
演奏者 ホロヴィッツ
曲の解説
この曲はベートーベンが1805年に作曲した、ピアノソナタで、32曲あるピアノソナタの中でも最も有名な作品の一つになります。特に悲愴、月光、情熱は三大ピアノソナタと言われています。
なお、情熱というタイトルはベートーベン自身が付けたものではなく、出版社が後に付けられたものです。
この頃はベートーベンは耳の悪化による苦悩がありました。そのため自殺まで考えたとも言われています。
その苦悩を音楽に対する情熱を持って乗り越えた作品ともいえるでしょう。
この曲は3楽章からなり、第1楽章は力強い和音連打から始まり、激しい感情が表現されていいます。第2楽章は穏やかで美しい音楽で、主題が変奏されていきます。第三楽章が特に印象的なのは2楽章から切れ目なく始まり、劇的な不協和音から燃え上がるような音楽になります。
ホロヴィッツについて
ホロヴィッツは20世紀の最も偉大なピアニストの一人として広く認められている人物です。彼はロシア生まれで、1928年にアメリカでデビューしてからは、その圧倒的な技巧と感情表現で聴衆を魅了しました。彼は多くの作曲家の作品を演奏しましたが、特にチャイコフスキーやラフマニノフなどのロマン派の音楽に優れていました。彼は独自の音色やタッチにこだわり、ピアノを歌わせるような演奏をすることで有名でした。
彼はしばしば公の活動から引退したり、復帰したりすることで話題になりましたが、晩年まで高い水準の演奏をつづけ1989年に亡くなりましたが、その演奏は多くの録音や映像で残されています。
ベートーベンについて
ベートーベンは西洋音楽史上最も有名で影響力のある作曲家の一人です。
彼は1770年にドイツのボンで生まれ、音楽一家の中で育ちました。幼い頃からピアノやバイオリンなどの楽器を習い、天才的な才能を発揮しました。
古典派音楽からロマン派音楽家への橋渡しとして、多くの革新的な作品を残しました。
彼の代表作として、交響曲「運命」交響曲「合唱」月光ソナタなどあります。
この曲のレビュー
ここからは私の個人的な感想を書きます。
この曲は何と言っても、2楽章から切れ目なく3楽章に入る箇所が印象的ですね。
まるで、昼ドラみたいな緊張感があり、ベートーベンの苦悩を象徴しているかのようです。ベートーベンらしい曲ですね。
第1楽章の冒頭は暗く幽霊がでてきそうな印象がありますね(笑)有名な3楽章への予告的な感じがします。何度聞いても飽きがこないような癖になる素晴らしい曲です。
第2楽章はロマンティックというより春の日差しのような穏やか雰囲気を持ち、三楽章への橋渡しと言う感じになります。
そして、有名な3楽章が切れ目なく突然にやってきます。
神秘的な和音の響きから波打つような旋律が私は大好きです。
タイトルが情熱とあるだけに、まさにベートーベンの音楽に対する情熱を感じさせられます。この曲には特にこだわりがあり、何度も書き直したとも聞いています。
私も趣味で小説を書いているのですが、書き直す気持ちがよく理解できます。
自分なりにいいなという作品は何度も書き直したりしています。
さることながら、ホロヴィッツの名演奏も素晴らしいです。
まさに、情熱が伝わってきそうです。
彼のピアノタッチは独特で、ペダルを自在に使い音色の変化を表現したそうです。
ホロヴィッツの晩年の動画はよくユーチューブなどで見ることができますが、元気でユーモアのある、おじいちゃんが手品みたいに弾くという個人的な印象です(笑)
でも、さすが、ホロヴィッツという感じです。よろしければ、上の演奏をお聴きくださるとうれしいです。
短いですが、今日の音楽レビューでした。