焼き入れで、
出来が良いと判断した刀を
仕上げていきます。
焼き入れでは
刃紋ができるのは、
そこにマルテンサイトという
硬い、新しい組織ができるからで、
新しい組織ができることで
膨張するから、刀が反るのだ…
ということはお話ししましたが、
刃部が膨張するということは、
いちばん薄い刃先も膨張するわけで、
厚みが増します。
焼き入れ前に2厘(約0.6mm)くらいにしておいた
刃先の厚みが、倍近くになるようです。
それを鍛治押ししやすい肉置きと
刃の薄さになるまで
回転する砥石にかけて、
整えていきます。
「刃つけ」と言っても
何かをくっつけるわけではなく、
刃がつく(切れるほどの薄さ)になる直前まで
粗く研ぐ
ということなのです。
写真でも、
刃縁の明るい焼刃が見えると思います。
仕上げが楽しみです。