先日まで鍛錬工程をUPしていたのに
いきなり話が飛んでしまいますが、いろんな仕事が同時進行なので
どちらも書いていきます。
お付き合いください。


研師・小川和比古さんに短刀の研磨をお願いしました。


鍛冶押しの状態から研ぎ上がるまでを
写真でみなさんにご覧頂きたいと思い、
小川師にご協力いただきました。

$テノウチ、ムネノウチ 待ち伏せ編

鍛冶押しの荒い砥石目が、
刀身の元のほうからやや細かい砥石になっているのが
見えるとおもいます。

断面は「蛤刃」といって、刃先に向かって緩いアールがあるのですが、
元から先まで、ひずみのない曲面をつくるために
砥石でムラを取りながら、砥石目としては「直線の連続」に見えるよう
全体を整えていきます。

鍛冶押しでは、刃先に0.5㎜くらいの厚さが残っているいます。
刀鍛冶がきちんと肉置きを整えるのは勿論ですが、
研師さんが更に精密に刃肉を整えるために「修正代」を残しているのです。
平肉を整えながら刃先を薄くしていき、
刃筋を狂いのない直線にすることを、刃を着ける、と言います。

$テノウチ、ムネノウチ 待ち伏せ編