花岡大学 作
野村たかあき 絵
すずき出版
ぎゅっと寒くなって、
手袋もほしいなあってなってきました。
さて、この作品は探究社という出版社から、
絵本に一度なっているようです。
2018年にこの絵本になったそうです。
以前のものを見ていないので、
比較のしようもないのですけれども、
こういった形でもう一度、
子どもたちの手に届きやすくなってよかったな。
そして、このおじぞうさまのお顔がなんともいえず、
魅力的。
そして、いたずらっこのこざるさんもかわいいですよ。
この絵本では「うそ」をつくのは、
こざるさんなんですけどね、
人って、「うそ」ついちゃうでしょう?
ささいなことで。
好奇心が勝ってしまって。
欲が勝ってしまって。
あー、こざるさんのこと、
笑えないわなあ。
そうしてね、このおじぞうさまはね、
悪いことをしたから、罰、あてたるぅ、
なんてするほど厳しくもないのよ。
じーっと、やさしい顔して見てるだけなの。
こざるさんはね、
いつもどおりのこざるさんのままでいたら、
痛い目に合わなくて済んだのね。
こざるさんは、気になったてぶくろを、
うそをついてまで勝手に取ってしまって、
一人で木にしがみついて、
落ちてしまって、
自分でおじぞうさまにもどして、
ちゃーんと木の上の忘れ物のおいもさんを取ったのね。
おじぞうさまは、一言でも、
「これこれ、そんなことをしたらいかんよ」
とも
「悪いことをしたら罰があたるぞ」
ともいわないの。
にこにこしたやさしい顔をしているだけなのね。
ああ、仏様ってそういうものなのねえ、
なんて思いながら読みました。
やっぱりねえ、子育て中なんて、
子どもさんが怪我するのはほら、いやじゃない?
だって、かわいいもん。
つい、あれこれ手も口も出し過ぎちゃうわよねえ。
余計なお世話よねえ……、
でも、ほら、親もさ、おさるさんみたいなもんで、
そういうこともやっても、
きっと、仏様はそれもひっくるめて、
見ていてくださっているんでしょうねえ。
ブログランキングにも参加中。
にほんブログ村