こんにちは、こーじつまんです。

本日も軽いお話を一席(^^)

 

今回も「絵本」のお話です。
小学校低学年の頃はじめて読んで、いまだに強烈な印象が残っている絵本があります。
「かたあしだちょうのエルフ」(おのきがく)という絵本です。
1970年に刊行されており、もう50年以上も前の作品です。
 
主人公のエルフは、アフリカの草原に住む強くて優しいオスのダチョウです。
彼は動物の子供たちに人気があり、彼もまた子どもたちが大好きで、いつも背中に乗せて遊んであげていました。
 
そんなある日、子どもたちがライオンに襲われるという事件が起こります。
エルフは子供たちを守ってライオンを撃退しますが、片脚をライオンに食いちぎられてしまいます。
 
片脚になって餌をとれなくなったエルフを気遣って、はじめのうちは仲間が餌を運んでくれましたが、時が経つうちにそんな仲間も少なくなり、やがて子供たちからも忘れられていきます。
 
そんなある日、今度はクロヒョウが子供たちを襲います。
片脚だけになったエルフでしたが、逃げ遅れた子供を背負い、敢然とクロヒョウと戦います。
 
やがてクロヒョウが去り、子どもたちがエルフにお礼を言おうと見上げると、そこにはエルフの姿はなく、エルフの姿に似た一本の木が立っていました。エルフは片足で立ったまま木になっていたのでした...。
 
このお話は、小学生の私には衝撃的でした。
 
私は5年前に脳腫瘍の手術をして、右耳を失聴しました。
「片耳」というのは、他人が想像するよりずっと聞こえにくくて不便です。
全く聞こえないわけでもなく、中途半端に聞こえるところが厄介なのです(^^;
 
ちょうどその頃、NHKの朝ドラで永野芽郁(ながのめい)さんが演じた「半分、青い。」の主人公が「片耳」でした。
 
最初の頃は気遣ってくれた周りの人たちも、だんだん忘れていく...。
「片脚だちょうのエルフ」と「片耳の私」。何か通じるものを感じてしまいました。