勝手に昔話「桃太郎」
凄い昔、作家養成スクール的なとこに通ってました。
その時出たお題が桃太郎、徹底解剖!
要するに昔話って元になる事実があってそこが、今みたいに写真や映像が無く、人や絵でかなりデフォルメされて語り継がれたものなんじゃーないの?
ってことを大前程に頭ん中でルーツを探れ!ってお題です。
夢がないなぁ・・なんて思った人、ルーツを探る事は夢を放棄したのではなく、夢を生み出す為の最低条件なんです。
まず、お爺さんは山へ芝刈り、お婆さんは川へ洗濯に・・・。
するとやたらデカイ桃が流れてきて、二つに割ると中から
桃太郎が・・・。
ここはお婆さんが川へ洗濯しに行くと、前日の大雨で川は増水。
足元はぬかるんでいてちょっと危険。
お婆さん「ん~どうしましょう」なんて悩んでいると、近くで薪を拾っていたおじいさんが「お!」っと、川上から大きな桃のようなお腹をした妊婦さんが流れてくるのを発見。
きっと上流のほうから、同じように洗濯をしようとして足を滑らせ川に落ちたのでしょう。
慌ててその妊婦さんを助ける二人。
しかし、妊婦さんは助からず、せめてお腹の中の子だけでもと
近くの村の医者を呼び帝王切開。
ちょっとグッタリぎみな男の子を老夫婦は必死に看病。
やがて、元気になった男の子は太郎と名づけられたが、
村の人たちはその噂を聞き、桃太郎とあだ名で呼んだ。
そして、本編に戻ると、かねてから村人を困らせた鬼を退治に
桃太郎は立ち上がり、猿、犬、雉を連れて鬼が島へ。
見事、鬼を退治し、お宝GETでちょっと天狗になって村へ帰る。
それも、こーなのでは?
思春期も過ぎた桃太郎は
昔、この老夫婦の間にも男の子がいて、村に来た鬼に殺されてしまった暗い過去を持ってることを知る。
鬼は老夫婦以外にも村に下りてきては金目の物を盗んだり、女をさらったり、はむかう者を殺したりとまさに鬼のような奴ら。
つまり鬼とは鬼のようなヤツ=極悪非道な盗賊たち。
桃太郎はこの盗賊を退治すべく、お供に猿、犬、雉を連れて
盗賊のアジトへレッツゴー!
ここで出てくる猿は○運動能力に長けた青年。
犬は○忠誠心の高い青年。
雉は○空から全ての動きをお見通しと 思わせるほどの情報収集力と知力の持ち主。
同じく、被害にあったこの三人を連れて、さあ盗賊のアジトへ。
一応、保存のきくキビ団子とか片手に。
意気込んでアジトへ行って見ると、盗賊たちはお留守。
しかも、そこは自分達の村と変わらない子供が遊びまわる
穏やかな村。
桃太郎「???」
みんな「???」
後に引けない桃太郎「我々は盗賊を倒しに来た!出てこい!」
と雄叫びをかます。
すると雉役の青年が「私達だけではない!この後に1千いや2千はくだらない、幕府の兵がやってくる!」
とハッタリ上等!
家の中から女達がざわざわと湧き出てくる。
この女達、盗賊にさらわれた女達・・・。
どうやら盗賊も人の子、この村では盗賊であるという事を
除けば当たり前の男で父親だったりして、
さらった女と家庭を持ち平和な生活なんておくっているらしい。
女達はそろって「どうかお許しを!」だとか「この子達の為にもアノ人たちを助けてあげてください」なんて桃太郎たちに なきながら謝罪。
でも、桃太郎、ここで「はいそうですか」と手ぶらで帰るのも
ちょっとどうなの?と迷ってると・・・
女達「盗んだ宝は全部差し上げます!今後は悪事を働かせない!真面目に生きますからどうかお命だけは!」
と、言われちゃった桃太郎・・・三人と話し合い。
「一応退治したと村人には言っといて、お宝を持ち帰りゃ、いいんじゃん?悪い話じゃないよねぇ」
なんて感じでお宝、土産に村へ帰りましたとさ。
以上、うちらスクールのみんなが仮想した桃太郎のルーツ。
でも、本当の「桃太郎」は”ご恩と奉公””恩賞と忠誠”などを植えつける為の話だとか、儒教的な思想から犬・猿・雉は仁・智・勇の象徴だということを広めるための作り話だとか・・・ネットで調べてみたらそんなことが書いてあった。
俺らの作り話のほうが夢というかドラマチックでリアルなよーな・・・。