空を見る為だけの好きな場所がある。
橋の上から。
その橋を通りかかるのは、夕方が多い気がする。
今までも何度か写真を載せてきたので多少?…重複。
川沿いを歩いていると、幾つかの橋があり、それぞれ名前もついている。
この写真を撮っている橋よりも公園寄りの橋から、お花見シーズンは桜を撮ったりもしていた。
その橋の袂に、よく腰掛けているお婆ちゃんがいた。
すぐ側には、黒い犬がおとなしく座っていた。
中型犬くらいで…お利口そうだった。
だいたいお婆ちゃんと犬を見かけるときは、小次郎を連れていないので、挨拶程度で話をすることもなかった。
そして先日…狂犬病予防接種を終え、歩かない小次郎を抱っこしながらの帰り道。
タンポポがたくさん咲いている川沿いの公園で、そのお婆ちゃんが手を後ろに組んでトボトボ歩いていた。
私が犬を抱っこしていることに気づいたお婆ちゃんが、ちょっとニコニコしながらゆっくり近づいて来て言った。
「どうしたの?」
お婆ちゃんの疑問を晴らすべく、抱っこされている小次郎の説明をする私。
すると、お婆ちゃんはこう言った。
「ウチの犬、死んだんだ、寂しいよ」
なんか…ショックだった。
その犬は癌だったらしく、お骨にしてからまだ数日しか経っていないことや、その時のことをいろいろ話してくれた。
寂しい…と、何度も言っていた。
厳しいなぁ…小次郎。
寂しいというか…なんと言うか。
名前も知らないお婆ちゃんだけど…他人事ではないなぁ。
その黒い犬は、きっと空の上から橋を見てるよ。
いつもお婆ちゃんと座っていた橋を。
お婆ちゃんのこと見てるよ。
ね?…小次郎も、そう思うでしょ?
なんだか暗くなっちゃったな~。
やだわぁ~~。
(*ェ*)? (´・_・`)
さて、明るい気持ちで散歩に行って来ようかな~。