「この学校を受けるために今まで頑張ってきた」のお子さんは、たとえ偏差値が20以上離れていても、どうしても受験したければやってみましょう。
それは、万に一つ受かるかもしれないと言うことではありません。
ですから、もしかして受かるかも、の気持ちはいっさい捨てて下さい。
しかし、得ることは大きいです。
●憧れだけで挑んでも、全く歯が立たない事を学んだ。
●やっぱり物事を達成しようと思ったら、始めからもうちょっときちんとした計画が必要だった。
●いくつかは出来たと思う。だからもうちょっと本気で頑張れば受かるかもしれない。
12歳にこういうことが分かっただけでも有意義です。
話は変わります。
昔々このようなことがありました。
その男子はサピックスのいつもαクラス(下の方)で、先生からも全部の受験校に太鼓判を押されていました。(御三家は入っていません)
A中⇒B中⇒C中
と受ける計画でした。
A中の試験が終って出てきたときのお子さんの顔は晴れやかで、ひとこと、”できた、簡単だった”と言ったそうです。
親御さんは、A中の算数が簡単なんてあるのかなと思ったそうです。
確かに男子進学校の算数は、とても難しい。
結果的にお子さんは、不合格でした。
後々分かったことは、その年は算数が異例に簡単だったそうです。
そうした場合、4科目の中では算数は若干苦手だが他はすごい、という子がとても有利に働きます。
ですから算数が超得意なお子さんがその力を発揮できず不利になり、さらに不合格だった同じような学力の多くのお子さんが、その後B中⇒C中の流れで受験したため、今度は算数の戦いとなり、結局全てが残念なことになりました。
都内の「出来る組」が、皆同じ流れで受験するのは珍しくありません。
当時は現在のように電子出願もなかったし、2回目、3回目受験は一般的ではなく、更に実質的に2月3日まででめぼしい私立中の受験は終了、のような時代でした。
ですから、男児の保護者はその後東奔西走し、受験できる学校を探しました。
皆様、受験校の日程プランは最重要事項ですよ。