「単発学習」という形態で生徒さんを募っていた時期がありました。
すると、ご連絡くださるお母様たちは一様に、「一回の授業で(例)速さ、場合の数、周期算をお願いします」のように複数の単元を挙げて依頼してきます。
集団塾にも通っているから、費用を節約したいのかといえば、そういうことでもありません。
本当の理由は、「できない・分からない・解けない」ことがどういう状態なのか見当が付かないのです。
その状態は、ヨロヨロと立っている生まれて間もない子馬のようなものです。
母馬に伴走するまでは、間があります。
しっかりとした力が付くまでは無理なことは、誰が見ても一目瞭然です。
ところが、こと勉強に関しては、出来ない要求をしてきます。
一授業で三単元やって欲しいとは、分からない・理解できないことを各30~40分で解消せよ、と言っていることです。
出来ないことを出来るようにするには、地味でぱっとしない学習行為に拠るところが大です。
このことを、本などから得た言葉の上で理解しているだけで、ご自分の子には当てはめないのです。
「できない・分からない・解けない」ことを、軽く受け止めないでください。
解消するには、お母様が思っている3倍の時間が掛かります。