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「若き日の手記・獄中記」戸田 城聖
 
「若き日の手記・獄中記」
戸田 城聖
青娥書房
定価480円
188ページ
昭和45年11月15日 発行
昭和46年2月20日 第10刷
 
2014年 平成26年 7月1日 読了
 
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【目次】
 
戸田城聖先生のこと 池田大作
無題(詩) 池田大作
序 中村蘭
 
若き日の手記 大正3年9月~大正11年4月
獄中記(書簡) 昭和18年9月~昭和20年5月
心影余滴 昭和20年7月~昭和28年
 
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戸田先生の13回忌にあたり、大正3年9月から昭和28年までの、秘められた手記と、書簡の一部が掲載されています。
 
獄中記の書簡には、再三にわたって依頼しているのが本の差し入れで、心配をかけたくないゆえか、あまり獄中の苦境は描写されていません。
 
しかし出獄後、獄中のことを忘れないために綴った「心影余滴」には、赤裸々な思いが、歌と注釈で表現されています。
 
また、編集者によって、その時の状況が簡潔に説明されております。
 
以下、ポイントメモです。
 
●子母沢寛と親しかった(P110)
 
●本の差し入れを頼む、一日一冊読んでいる(P114)
 
●獄中の生活は、戦争下とはいえ、過酷をきわめたものと思われる。偉大な信念と信心がなければ、生きて出獄は不可能であった。
彼は書を読み、花を活け、凡人では克服できないものを克服しとげた(P122)
 
●我が御国に尽くし抜いて死んだ時、貴女の今日の苦労は報いられる――夫人宛(P131)
 
●本の差し入れを、細かく依頼(P132)
 
●子息と結んだ、題目の「父子同盟」(P149)
 
●帰りたさに泣きわめきつつ御仏に だだをこねつつ年をおくりぬ と、詠んだ心境。
毎日、氷を割って身を洗い、そのつらさに歯をかみしめて(P172)
 
●人曰く「あなたは、どこにて法華経を知りましたか」と、自分は応えて曰く。「五百塵点劫以前に釈尊に教えを聞き、現世において、しかも、牢獄以来これを思い出しました」と。
しかし、人のよくこれを信ずるものはない(P175)