第140回公演『サカシマ』 未知の世界に飛び込んで | こじにずむ日記

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千葉大学演劇部 劇団個人主義のブログです
公演情報や日々の稽古の様子などを公開しています                 

初めましての方は初めまして。そうでない方はこんにちは。新入生の皆さんはご入学おめでとうございます。汐海風音と申します。本公演では日野太一役を演じます。お見知りおきを。


ついにね。なんと大学3年生になってしまいました。
そこそこ決められているレールの上を歩いているとはいえ、将来への悩みは尽きない今日この頃です。そもそも学生という身分がはく奪されるのが怖すぎます。新入生の皆さんはきちんと自分が社会に出て働くというイメージを早めに持ちましょう。ちなみに私はそれができていないので大学院進学が視野に入ってきました。

まあ前置きはこんなものにしておいて、演劇という世界と、私について少しだけお話ししたいと思います。

演劇。傍から見たら結構簡単に見えるかもしれませんが、物凄く難しいです。役者だけで成り立っていると思うかもしれませんが、そんなことありません。それは私が二年前の春、舞台の上に立つことを決めてから知ったことです。今はその、舞台の一部になれることに楽しみと喜びを見出しています。
正直一番楽しいのは演出かもしれません。勿論大変な労力がついて回ります。けれど、その分本番が終わった後の感動は人一倍です。去年の春公演で演出をして知った、裏方の頑張り方と楽しみ方。表に立つだけが演劇じゃないということは、きっと来てみればわかります。

初めてだからどうしよう、と思っている人へ。
私だって、二年前に初めて演劇という世界に飛び込みました。高校演劇というものがかなり盛んで、経験者も少なくないこの部活に。でも、みんな暖かく迎えてくれます。わからないところはたくさん先輩たちが教えてくれました。どうしたらいいかは同期たちが一緒に考えてくれました。だから、大丈夫。勿論、欲しい役が貰えなくて悔しかったり、嫌になるときもあります。本番が近い時はいつもたくさんの時間を演劇に費やさないといけなくなるから。ふと、他にもやりたいことがあるのに、と思ってしまうことだってあります。きっと。けれど、舞台が終わった時、お客様の感想を読んだとき、「ああ、やっていてよかった」と、心からそう思えるはずです。やりきったという強い達成感を覚えるはずです。どれだけ辛くても、私が舞台に立ちたいと思うのは、そういう気持ちに突き動かされているから。自分じゃないだれかを舞台の上に作り上げるのは、並大抵の努力では為し得ることはできないでしょう。けれど、一人で思い悩む必要はありません。貴方の前には演出がいて、貴方の後ろには舞台を整えてくれるスタッフのみんながいます。そして、貴方の隣には共演者たちがいます。舞台は、一人で作る必要なんて少しもないです。だから、心配しないで是非、思い切って飛び込んできてください。翼なんて後から勝手に生えてきますよ。



今回の劇は、去年の新歓公演とは打って変わってかなり劇団個人主義らしさが見える戯曲なんじゃないかなと思っています(別に去年がダメだったとは少しも思いませんが)。こんなに難しい台本なのに沢山考えてくれた演出には頭が上がりません。ありがとう。そしてその世界観の一端を担うために奔走してくださった舞台美術・小道具・衣装の皆さん、本当にありがとうございました。
稽古に行けない期間や日程が多く、多大なるご迷惑をお掛けしました。本当にすみません。いや毎度毎度台詞を覚えるのが遅いことだけが悩みです。本当に。どうしたらいいんですか? 教えてください。
余談ですが今回初めて異性の役をやります。ちなみに役が決まった時最初に感じたのは希望が通らなかった悲しみや悔しさではなく「私その役なんだ」という驚きでした。



ほんとはこんな綺麗ごとを書いたり言ったりする先輩じゃないですよ? 本性は、まあ劇団に入ってくれたら解るんじゃないでしょうかね。それか、昔の私のブログでもお読みください。
どれにせよ、もし少しでも興味を持っていただけたのであれば、ぜひ春公演の後の新歓稽古などにもお越しいただければと思います。待ってます。



未知の世界に飛び込んでみれば、知らない景色が見えてくる。
 

以下、公演情報です。
劇団個人主義第140回公演
『サカシマ』
会場:千葉市南部青少年センター
日時:4月14日(日)
   開場 11:30
   開演 12:00

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※会場の席数の関係上、予定より早く締め切る場合がございます。観劇をご希望の方はお早めにお申し込みください。

 

配信予約に関しては、また用意が整い次第公式X、Instagram、HPにてご案内いたします。