サービス戦略での着眼点5選 | youの経営ひとりごと

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有限会社小島ヘアープロジェクト 代表取締役
美容師の仕事改善アドバイザー
小さなサロンの志幸塾 主宰
26年間のサロン経営で得たノウハウを基に、「美髪美容室 経営のプログラム」を確立
美容師が楽しく働けるサロン育成の経営アドバイザー

㉘サービス戦略での着眼点5選




美容室の具体的なサービス戦略として、どのような着眼点で顧客満足度をあげるか。


得てして多いのが、我流またはマンパワーにのみ成立しているサービスやコミニケーションの取り方です。


  • あなただけができている
  • あなただけが指名が多い

などは、キャラや技術レベルが関わっていると思いがちですが、お客様が喜んでくれる独自のやり方やタイミングや意識があると思っています。


上手い人のマネから始まり、独自のやり方に昇華するなら、マニュアルを作り統一された技術基準や接客基準のもとに昇華させるサロンの仕組みが必ず必要です。


私の理想の指導は、そこにあります。

基準を超えて主体的な判断ができるようになってこその至高のサービスであり、MAXの顧客満足が頂けるのです。


では、美容室の具体的なサービス戦略として、以下の方法が実践されています。



1.カスタマイズされたコンサルテーション



お客様のニーズや希望を理解し、個別の美容プランを提案するために、スタイリストがコンサルテーションに時間を充てるようになっています。


特に、カウンセリングは、他店との差別化には、最適なプロセスです。


例えば、髪質や肌タイプを分析し、それに適したヘアケアやスキンケアの方法を提案します。


ヘアースタイルにも、髪・表情・服装・たたずまいの雰囲気にマッチしてないとあなたらしさからは遠ざかり、似合っていると周りに思われないでしょう。


それぞれのカテゴリーに分けたツールを用意し、お客様と一緒になってカスタマイズするプロセスは、満足度アップの武器になります。



2.トレンド分析と提案



美容業界は常に流行が変わっています。


美容室では常に最新のトレンドを追い、お客様に提案することで、トレンドに敏感な人々からの支持を受けています。


例えば、最新のヘアスタイルやカラーテクニックを取り入れることで、お客様に新鮮な印象を与えることができます。


地域により、若干違いはあります。

東京都内と横浜では、近いけどお客様の傾向が違います。


昔から言われているのは、流行を取り入れてトレンドにマッチしたスタイルが好まれる都内と流行を部分的に取り入れ、従来のお客様スタイルにワンポイント変化を入れる横浜があります。


どちらが良い悪いではなく、何でもかんでも流行でもダメだし、かと言っていつも通りもダメです。


常連様もたまには変えたいとか似合えばいつでも変えたいと考えています。

寄り添う提案は、スタイリストをワンランク上げます。



3.高品質な商材の使用



美容室は、高品質な商材を使用することで信頼性を確保しています。


お客様により良い結果を提供するために、プロの製品を使用することが重要です。


また、お客様が愛用している製品を美容室で販売することもあります。


安価なサロンが、安いドラッグストアやネットに出ている一般向けの商材で施術している場面を見た事があります。

確かにサロン専門商材は、高いし、オールインワンの様に何にでも良いのは、少なく、知識を要するものです。


では、

  • なぜ商材は、高いのか
  • なぜ、一般販売しないのか
  • なぜプロが扱うのか

考えてみて下さい。


例えば、カラー材にしても、敏感肌用・普通肌用があるのは、わかりますよね。

更には、頭皮を健康に導くカラー材や艶やかな髪にするカラー材などコンテンツの山です。


お客様は、全部が欲しいと思うはずです。

しかし、美味しい料理でも全部混ぜたらどうなります。

必ず美味しいですかね?


プロは、お客様からプライオリティを聞き出し、最善の選択をします。


それは、仕組みのあるサロンは、誰がやっても選択に差がありませんが、マンパワーのセンスや知識に任せていると個人でチョイスが変わります。


私は、せっかく高品質の商材でも、間違ったチョイスは、勿体なく思ってしまいます。


是非、勉強をしてサロン内での共有した知識で提供をして欲しいと思います。




4.リラックスできる環境の提供



美容室は、リラックスして過ごせる環境を作ることで、お客様に快適さを提供しています。忙しい毎日から離れて、癒やしの時間を過ごせる場所として定評があります。


非日常を美容室に求める傾向にあります。

家にいる様なアットホーム感もいいのですが、

  • ごちゃごちゃしてない空間
  • 清掃が行き届いたフロア
  • 自分では購入しない雑誌
  • いつもと違う髪型
  • 自分の髪じゃないような手触り感

そして何より、自分を理解してくれるスタイリストにやって貰える安心感。


例えば、ゆったりとした待合室やマッサージチェア。

人間造形学から作られたセット椅子。

シャンプーブースもしかり。

言い出せばキリがない日本の空間作りのレベルの高さや設備の質の良さ。


そう言ったサロンの内装は、お客様の第一印象にもたらされます。


そして、そこに働くみなさんのもつ雰囲気や会話がサロンを彩ります。

技術以上に必要なのは、この空間作りに他なりません。



5.定期的なフォローアップ


みなさんは、お客様をお見送りした後、お客様とどう関わっていますか?


大抵のサロンは、次回来て頂いた際に「前回は、どうでしたか?」みたいな話から始まるのではないですか?

美容室としては、施術後のケアやメンテナンスについてのアドバイスを何らかの形で提供していきます。


例えば、ヘアカラーリング後のホームケアやスキンケアの方法を教えることで、お客様が美容室での効果を持続させることができます。


DMやメール、公式SNSを使ってのメルマガやチャットなど、関係は、いくらでも取れます。


サロン側からの電話は、あまり好まれません。

なぜなら、タイミングがお客様にあわせられないからです。


このようにお客様がどのような事に興味を持ち、この1カ月を過ごされているのかに焦点を当てましょう。


自分ならどうされたいか、どんな知識をアドバイスされると嬉しいかなど考えて、お客様と向き合ってもらいたいですね。



まとめ


これらの方法は、美容室がお客様に対して個別のサポートを提供し、高品質なサービスを提供することで支持を受けている具体的な例です。


正直言って、美容室は、潰れにくい職業だと思っていました。

諸先輩がた、沢山若い時から老いてもサロンをやってます。


しかし、昨今は、昔と違い、サロン開業は、比較的安い投資で開けてしまいますし、従業員を抱える企業体系のサロンも増えました。

その為、あまり上手でなくてもスタッフとして生き残れる。


その方々が勤め先ぐなくなり、仕方なく開業すると、まるで野心や成長発展に興味を持たなかったせいで知識が少ない。

ちょっと上手くいかなかっただけで潰れる。


経営は、自分の理想的なサロンを目指すのと同時に、ひとり営業からの脱出をはかり、一段上の知識と経験を身につけないといざという時に引き出しが乏しくなります。


サービスをより突き詰めると1人の限界に行き着きます。

お客様によりよいサービスを追求して下さい。



オススメ本📕

サービスの話はしましたが、最後はサービスの質になります。そして、最終的には、人と仕組みに他ならない。

いい人材を作り上げる。そして、そのスタッフがまた次の世代へ。人の歩みの歴史は、常に指導者次第になりますね。