Ironman 70.3kenting レースレポート
今年のラストレースはironman 70.3 kentingへ
Kentingは台湾の中でも最も南に位置する南国地域。日本で10月末でも台湾の南では30度近くあります。
台湾は過去2回行ったことがあるけれども全て、Taipei=台北。
だから真逆になります。
Kentingまでは飛行機は飛んでいないため、高雄空港というところまで行き、そこからタクシーか新幹線で3時間ぐらい。
羽田からの直行便はなく、成田空港まで行く必要があり、台湾のエバー航空か、JALとチャイナエアラインの提携便で行くかどちらかになります。
時差は1時間しか変わらないためほとんど身体には影響せず、レースの2日前の金曜日に現地入りしました。
実は、同行した息子が飛行機内で熱発し、高雄空港の検疫に引っ掛かりました。
検疫に引っかかったのが生まれて初めてだったのでどうなるのかなと思いましたが、滞在期間や、滞在ホテルなど含め根掘り葉掘りヒアリングされて解放となりました。2年前とかの新型コロナ全盛期であればそうはいかなかったでしょう。
よく空港で隔離されていた方もいましたよね。
ひとまず、解放されたけれどもらった紙を見ると、明日の午後5時までに救急センターに行きなさい、行かなければ罰金だと。。。
ひとまずホテルまで予約していたジャンボタクシーに自転車を乗せて行くことに、無事チェックイン。
ホテルでもなんか検疫のこと言われるのかなと思ったけれど何もなかった。
ということで、当日はチェックインしてホテルのルームサービスで簡単にご飯を済ませて寝ました。
10/28 土曜日
レース前日。
5時に目が覚めたためレースコースを軽く走ろうということでジョグ。
コースがいまいちわからなかったのでこのコースなのかなとか想像しながら走っていました。
そのまま朝食を取り、レースのチェックインを行いました。
台湾は日本語ができる方もいたので全く問題ありませんでした。
そしてもう一つ肝心なのが息子の病院。
病院の場所もわからないのでホテルの人に聞くことに。
しかしホテルの人も英語がイマイチ通用しないため、トライアスリート仲間で台湾にも事務所を持つ佐野さんに聞いてもらい、レンタカーで同行していただくことに。
外見は古い建物、待合室にいるとおそらく死体が包まれているであろうと推測できるシートで覆ったストレッチャーが待合をスーっと通過。
文化の違いというか。。。
息子の順番になり、問診から検査スタート。
インフルエンザと新型コロナの検査を行いましたが共に陰性。
現段階も熱は下がってきていることから座薬だけ入れてもらい薬を出してもらいました。
しかし、先生も看護師さんもめちゃ優しかった。
台湾の人って一見無愛想なんだけど、すごく面倒見が良くて優しい。感謝です。
罰金のリスクが免れたところで、ホテルに戻り子供をおいてスイム会場へ行き軽く泳いできました。
透明度はそこまでないけれど十分綺麗な海。
それに温水プール並みに暖かい状態でした。
魚が全然いなかったのは、近くにある原発のせい?少しビビりました笑
バイク、その他ギア関係を全て預託し準備万端。
夜はオフィシャルホテルでトライアスリートの仲間と食事。
10/29 日曜日
レース当日。
レースは6:00スタートととても早いので、3:45に起床。
4:00にホテルが出場者だけに用意してくれる弁当をフロントに取りにいき、フロント近くのラウンジで朝食。4:00に朝食はまーしんどい。
ただ食べないとミドルレースなのでエネルギーが途中で枯渇しても困るので強引に詰め込みました。
朝食はカステラみたいなパンを二つとバナナ1本とサラダ。あとはモルテンドリンクを飲み切りました。
トランジットへ行き最終チェック。ドリンクの補充なども済ませ、ウエットを着てバナナを食べながらレース会場へ向かいました。
今回気温も高かったのでウエットなしでもOKな状態でしたが、どちらでもいいなら着た方が絶対に速いので着用を選択。
周りを見ると着ていない人も半数近くいたため、すごいなと思いましたが。。。
swim
500m沖に向かい、ブイで折り返し、500m行ったところで折り返し、次の500mまで沖に向かい、最後400m岸に向かう形のMのコース設計。
結論めちゃ波が高かった。
だからウエット着ていて大正解。ウエット着ていない組はそうそう流されて離脱していました。
T1
swimからT1まで800m
途中ホテル内を通過するため階段を登るという試練あり。
Bike
コースはシンプル。ただ風が強く煽られるし下りでも前に進まない。
アップダウンがまずまず激しいコース。
Konaのコースに似ていたな。風がただ前半猛烈に強くアップダウンのダウンでもかなりのワットが必要だった。
速く折り返さないと風向きが変わってしまうと感じ、45kmの折り返しから20kmはだいぶ脚を休めながらもスピードはキープできたけど、また途中から向かい風。
ただ前半よりもマシだったのでなんとか状態良く帰ってきた。2時間半で戻る予定も、10分オーバー。
T2
ランへの移行はスムーズ。
ヘルメットをバイクに置いてしまいランギアバックに入れ忘れた。このレースではペナルティがないためよかった。
Run
前日の下見とは全く違うコース。
正直舐めていたところがあった。前半7kmは完全な登り基調。日本平を登っているようなコースで、ここで脚を使ってしまっては後半から戦えなくなると思い、ガーミンのペースを見るのをやめて無理しない戦法に。
同じエイジの人達に抜かれまくったが、後半抜き返してやると思い、抜かれた同じエイジのナンバーを記憶しながら一人ブツブツ言いながら山頂まで。
そして一つ目の下りから一気にペースアップ。
最初の7kmまで6分近いペースも、次の5kmは4分ちょいペース。
ここで一気に先ほどの同じエイジを抜き去って行った。
また次の山、次の山と、ペースはここから安定しないが、前半無理しなかったおかげで割と大崩れすることなく後半まで。
ハーフマラソンのタイムとしては自分の中でも遅すぎだけれども。ミドルレースにおけるこのコース設計であれば十分戦えたと思いフィニッシュ。
割と身体も元気だったので、ゴールのシャッターをジャンプ一番で撮影してもらおうと全力ジャンプしたけれども、カメラマン見事に外してくれた。
ゴール後はシャワー浴びたりバイク片付けたりしながら仲間のゴールを待つ。
ここからは完全応援団。全てのトライアスリートを応援する立場。
仲間のゴールも終了したところでみんなで食事。
そしてそのままその会場でロールダウンセレモニー。
初めて出席したこのセレモニー。
何をするかって、来年の12月にニュージーランドのタウポで開催されるironman70.3 championshipのメンバー発表。
このchampionshipの対象レースというのは決まっていて、このkentingでのレースは対象。
スロット数は男女合わせて30。スロットというのはこのレースで確定できる人数のこと。
それで、男女5歳刻みのエイジごと、出場選手が最も多いところにスロットは多く配布。
今回のレースでは、45-49の男性のエイジに最も選手が多かったのでここで3スロット。で、自分のエイジは次に多くて2スロット。
他のエイジは1スロット。
ルール的には、エイジの順位。まずエイジでのスロットで対象者がいない、もしくは出場を拒否すると次に速かった人に移動。
もしそのエイジで全ていなかったら、そのエイジのスロットは出場選手の多いスロットに流れる仕組み。
そんなこんなで女子からスロット発表が始まり、女子の若いスロットが一つ余り男子の40-44に流れることに。
ラッキーと思いながらも、40-44ってトライアスロンの中で最も強い世代と言われていて、ここでチャンピオンシップに行けるのかかなり至難と言われているから、タイム的にも流石に難しいと思っているところ、台湾の強豪選手が軒並みロールダウン。。
え・・・もしかしてって。
「JAPAN RYUZO KOJIMA」
えー呼ばれたよ笑
ちなみに、手をバツにするとロールダウンとなるけれども、自然にステージへ。
来年のワールドチャンピオンシップに出場が確定されました。
40代でワールドチャンピオンシップに出場は結構難しいとされているところなんとも。
ということで、来年の12月にニュージーランドで開催されるワールドチャンピオンシップに行ってきます。
Championshipは上位で選ばれた選手のみだから、基本みんなめちゃ速い。
特に私のエイジのタイムは総合優勝のタイムと近似するので、めちゃ速い。
少し落ち着いたらしっかりトレーニングしないと、championshipで日本人として恥ずかしい思いをしてしまう・・・
しかし感動しました!
夜はようやく夜店一へ。
台湾のビールは軽くて、飲んでも飲んでも酔わないしいくらでも飲めるな。
子供と一緒に昭和みたいなゲームしたり楽しかった。
言葉もお互いわからないのに遊べる子供は素晴らしい👍
翌日は11時にチェックアウト。
高雄空港から成田までの直行便は朝7時しかないためケンティンから移動となると、ケンティンを夜中の2時ぐらいに出ないと間に合わない。
一人だったらそれができるけど、家族もいるのでそれは流石に不可能。
ということで、レース翌日にケンティンをチェックアウトして、高雄に一泊。
高雄では、トライアスリート仲間のご友人が台湾在住でビジネスをされているため、紹介していただき一緒にご飯を食べたり、夜店行ったりしました。
奥さんは台湾人。
みんな優しく、誰にでもサポートしてくれるやっぱトライアスリートだったり、自分でビジネスしている人って本当に素敵だと心から実感しました。
私の好きな言葉でトライアスリートが共通して持つマインととして
「What can I do for you」
日本にいても、海外にいても。
人種が違っても言葉がわからなくても、このマインドを常に持ち行動を示す。
本当に素敵な人達です。
そんなこんなで高雄を楽しみ、翌日早朝に空港チェックイン。
行きに検疫で引っかかったこともあり、何かあるかなと思ったら何もなくスルー。
台湾の病院の方がしっかり伝えてくれていたんだとここでも感謝を感じました。
Ironman kenting。
コースはなかなかきついけれど、親日である台湾の優しさ、また何よりも近くて時差も変わらないから身体の負担が少ない。
食事はめちゃ美味しいわけでもないけど、まーお米もあるし食べられる。
何よりもロールダウンが多いから、ワールドチャンピオンシップへのハードルが割と低いのかもしれない。
今回台湾人のロールダウンが多かった理由を個人的にいくつか考えてみた。
・開催地が遠い、もしくは行きにくい(来年はニュージーランド)
・コスト
ニュージランドと言っても、オークランドから車で3、4時間のところにある。
台湾から直行便があるかわからないけど、日本経由なのかオーストラリア経由なのか。どちらにせよ時間とコストがかかる。
物価も高い。
いろんな面が重なり今回の出場に至ったわけだ。
来年のレースに向けてしっかりとトレーニングをしようと思う。
これで今シーズンのトライアスロンは終了。
今年は10レース出場した。
流石に出場しすぎて、リカバリーに充てる時間が多く、レース期間中はアビリティを向上させるトレーニングを積むことができなかったのでレースでタイムが上がってくるということがほとんどなかった。
これは反省点であり、もう若くはないと感じた面でもある。
しかしironman主催のレースは本当に特別だ。
日本のレースはある程度出場してきたけど、ironmanは全てにおいて格が違う。経験できることも違い、自身の人間としての成長、人生としての経験値が高まる。
来年はまず6月に開催されるironman Cairnsへ。
12月にニュージーランドへ。
オセアニア尽くしだ。
頑張っていこう。