まずは以下における、ある相談者と私のLINE会話を読んでいただこう。












と、まあ厳粛なやりとりがあったのだが…



現代医学は西洋医学が主流なので、漢方医以外で漢方医学に理解を示す医師はほんの一握りである。

そしてその一握りの医師は、自身が漢方の効果を体験したあるいは目の当たりにした者だろう。


上記のように西洋医学専門医師と漢方臨床家(この場合は私)との板挟みにあってしまった場合、相談者はどうすれば良いのか…


それは本人が決めることである!


そんな無責任な…と思われるかもしれないが、迷っている状態で漢方治療をしてもあまり良いことはないだろう。長続きしないのが関の山である。



プラシーボ(プラセボ)効果という有名な言葉がある。


有効成分含まれていない投与され機序がないにも関わらず患者薬が効く思い込んでいることにより、病状改善回復兆し見られること。もっぱら思い込みの力によって実際上の効果・影響表れること。

(実用日本語表現辞典 より)


漢方治療にもプラシーボ効果というのは間違いなく存在すると思っている。いや、その表現は適切でないな。効果が出ると信じることで安心し、それにより不安感が取り除かれることで気の巡りが改善する。

その結果、血や津液の循環も良くなり五臓六腑が機能することで主訴が除かれる、のではないかと考えている。


つまり不安や悩むことそのものが心身の不調に一役買ってしまうわけだ。とするならば先に述べた板挟み状態であることが主訴の悪化を招いてしまう恐れがあるので、施術者が互いに相談者の手を引っ張りあう状況は避けなければいけない。



治療に関して、医師と当店との間に齟齬がある場合は、医師の治療方針を優先するように相談者に伝えているのは上記理由による。


医師の治療方針で治ればそれで良し、ダメだったらその時にこじか漢方堂薬局に来てもらえばよい。当店の基本理念は『病院で治らない人の駆け込み場所』なので。

(『去るもの追わず』もあるが、これは裏の理念)


但し、前回記事の通りメンタル系の治療に関しては口を挟ませてもらう。一旦薬漬けにされてしまうとリカバリーが効かない。少なくとも当店では治癒させることはなかなか難しい。




余談だが、上記LINEの相談者はありがたいことに、名前を出してもらっても良いと許可をいただいたが、この相談者、とある方面では有名人ゆえに混乱を生じても困るので、伏せさせていただきましたm(_ _)m



こじかんぽう