今年秋に上演される舞台『遠野物語・奇ッ怪 其ノ参』に出演することが決まりました。

演出の前川さんの作品は何作も観に行くほど大好きで、まさか自分が前川さんの演出の作品に出演できるとは・・・夢のようです。
そして、作品を観る度に自分や世の中というものを俯瞰させられる。
じんわりと、ものすごく冷たい飲み物が口から食道、そして胃へゆっくりと流れていく感覚。
そうやって頭の中を支配していく。
不思議な感覚だ。

遠野物語は柳田國男が不思議な遠野の伝説を聞き記したものなのだが、これを初めて読んだ時も不思議な感覚だった。
もちろん遠野にも行ったことがないし、空想の話のようなのだが、現代の僕らに通じるようなものを感じた。
生と死は繰り返し、生まれ変わりや神や妖怪の存在も本当なのではないか・・・そんなことを考えてしまう。
僕らが気付いていない、日本人の魂に刻まれた真実がよみがえってきそうな感覚だ。
まぁ、僕がそういう類の話が好きだということもあるのだろう。

不安もないと言ったら嘘になるが、楽しみなことの方が多い。

共演者には仲村トオルさんをはじめ、素晴らしい演者の方ばかりだ。
役者として勉強することもたくさんあるだろうし、何よりこの作品を楽しみたい。

今年の秋、皆さんを遠野の世界へ誘います。