- イギリスのギター雑誌のランキング!
1位がブライアン・メイ! ジミヘンじゃないランキング珍しい、さすがイギリスの雑誌だ。
それで部門がわけられています。ロック・ギタリスト部門がメインなのですが、なぜか60年代、70年代のロックとハード・ロックが対象! HR/HMと日本ではくくられていると思いますが、ヘヴィー・メタルは部門がわけられている。
それならこのわけかたがイギリス(本場)でのくくられかたなのか? とも思ったのですが、英語のウィキペディアだとヘヴィー・メタルの発祥のバンドとしてレッド・ツェッペリン、ブラック・サバス、ディープ・パープルがあげられていました。ツェッペリンとディープ・パープルはハード・ロックの代表的なバンドでもあるわけで、やはり近いジャンルなのは正しい。
雑誌の傾向、ハード・ロックがロックの正統という見方なのでしょう。
- オルタナティブ・インディーロック部門の3位は?
「あれ、このサイトだとオルタナティブ・インディーロック部門の3位が書かれていない。まさかそうとう悪いことをして、名前を出すのも憚られるような人が選ばれてしまったのか?」と思ったのですが、元サイトを見たらジャック・ホワイト。名前を出すのを憚れるどころか、特に悪いイメージのない有名な現代のロック・ギタリストの第一人者。ただのサイトのミスでしょう。
- オルタナティブ・インディーロック部門はバンド活動に参考になるギタリストばかり
オルタナティブ・インディーロック部門はテクニックに頼らず、演奏や音作りのアイディアで個性を出したギタリストばかりで、むしろ現代のバンドの本流でしょう。めちゃくちゃいいバンドのめちゃくちゃいいギタリストばかり選ばれています。(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン、レディオヘッド、ニルヴァーナ、ストロークス、ホワイト・ストライプスなど大勢のミュージシャンが手本にしたバンド。)
それでジョニー・マーが1位。イギリスの雑誌らしい。
- アコースティック・ギタリスト部門は弾き語りの参考に
これはいい部門だと思いつつ、選出されているの4人だけ。しかもアメリカのフォークやカントリー界隈はほぼスルー。とはいえ、YouTubeでバート・ヤンシュやリチャード・トンプソンの弾き語り動画を観るとかなり素晴らしい。
しかしジョニ・ミッチェルが曲や歌詞を含めて素晴らしいミュージシャンであることに異存はないのですが、動画で観ると「ギターはやっぱ平凡過ぎない?」と思ってしまいます。
ニック・ドレイクは映像で残っていないみたいですね。やばいくらいの天才なのに、不遇で夭折してしまった人。弾き語りの音楽の世界からしたらとてつもない損失でした。カバーで同等の演奏をしている人がYouTubeでいますが、やっぱオリジナルがどんな風に演奏していたのか見たかった。
Richard Thompson: NPR Music Tiny Desk Concert
リチャード・トンプソンの人気のYouTubeチャンネル『Tiny Desk Concert』でのめちゃくちゃ素晴らしい弾き語り。ピック弾きと指弾きを組み合わせて、弾き語りではありえないレベルの複雑で完成度の高いアレンジ。こんなすごい弾き語りは見たことがないです、特にブルース以外では異例。ほんとうに天才。こんなすごい人はもう出てこないでしょう。
- 部門をわけすぎるのも考えもの
やっぱ部門をわけすぎると盛り上がりに欠ける感じが出ますね。不満はあっても、大きなランキングというか、そういうものを作っていくのが盛り上がるポイントなんだなと思いました。