MOANIN' avec Freddie HUBBARD

 わたくしもトランペットを吹き始めて1年以上、しかしトランペットの楽器としての魅力をわかっていなかったんですよ。
 テナーサックスとか、ビブラフォンなどの音が好きですね。あとマイルス・デイヴィスのようなミュートをつけたトランペットの音は好きだった。しかしこれといってトランペットそのものの音色は好きではなかった。

 こう練習しだしてから、トランペットの良さがわかってきましたね。

 しかしジャズはマニアックな世界というか、聴くのが難しい音楽だな、と。
 例えばジャズにしてもクラシックにしても、音楽流して曲名答えられますか? っていってもなかなかわかる人はいないと思いますね。
 インストの曲は覚えるのすら難しい。

 それでやはりわたくしもいまいちジャズの良さがわからずに来てしまっていたんですよ。まあいまでもそうですが。
 特にトランペットなどというと本当に好きなアルバムがなかった。まあいまでもそうですが。

 サッチモ(ルイ・アームストロング)はジャズのなかでも黎明期で古いし、マイルス・デイヴィスはミュートだったりエレクトリックだったりするし。
 なにを聴けばいいんだ、ってときにクリフォード・ブラウン。しかし彼も夭折してしまったかたなので時代が短いし、音源も多くなく。
 リー・モーガンもな、愛人に射殺されて夭折。ディジー・ガレスピー、ブッカー・リトルとかもむかしの人っぽいし。
 ユーチューブとか見てもね、まともに映像で残ってる人少ないんですよ。

 まあ、それであるときトランペットの練習でモーニンをちょっくらやってみようかな、というので検索していると、このフレディ・ハバートの動画にたどり着いたんですよ。 すげー、これはトランペットがひいき目なしにいちばんいいぞ! と思いましたね。
 こりゃフレディ・ハバートのトランペットを聴きたいと思ってぐぐっていると、あんまり人気のありそうなアルバムがないんですよ。まあリーダー作があんまりない。
 実は誰々のカルテットだので吹いているパターンが多いんですね。誰々というかハービー・ハンコック。

 トランペットがっつり聴けるアルバムないのかな、と思ってぐぐっているとワンホーンという概念に気づいたんですよ。主旋律を吹く楽器がひとりという。

 つまりここでやっとトランペットの演奏を聴く、ということに目が向いたんですよね。そうこうやってるうちに、こうやって覚えていく、聴く楽しみを見つけていくってことなのかなと思いました。

 それでウィントン・マルサリスとか、まあ現在でも素晴らしいジャズトランペット奏者はいますが、ジャズの全盛期を生き抜いてきた正統派のトランぺッターはフレディ・ハバートくらいなのかもな、という気がしていますね。