こんばんは。小泉進次郎です。


昨日と今日は、内閣府政務官として取り組んでいる働き方改革や地方創生に関する視察として、都内にある先進的な働き方をしている企業2社を訪問しました。


昨日は全国で料理教室を展開している株式会社ABCクッキングスタジオにお伺いしました。ABCクッキングスタジオは、食をテーマにした被災地の支援に取り組んでおり、以前仙台で開催された「東の食の実行会議」で櫻井稚子社長にお会いしたことがきっかけで、今回の訪問が実現しました。


ABCクッキングスタジオに着いてすぐ料理教室で実際に料理をさせてもらいました。作ったメニューは東北の食材を使った海鮮シチューとマリネです。社員の皆さんに教えていただきながら楽しく料理することができました。


その後、社員の皆さんと意見交換を行いました。従業員の99.5%が女性というABCクッキングスタジオでは、出産・育児・介護、またキャリアアップのための勉強等に合わせた短時間勤務をはじめ、個々人がイキイキと働けるような制度がしっかりと整っていました。一番印象に残ったのは、徹底した成果主義を導入している点です。年功序列ではなく、頑張った人がちゃんと評価される制度を設けることで、個々人の能力を引き出すとともに、やりがいを高めることにも繋がっていると感じました。30年前から女性を積極的に採用し育成してきたABCクッキングスタジオから、行政や日本企業は学ぶべき点が多くありそうです。


そして今日は、名刺管理サービスのSansan株式会社にお伺いしました。先月、徳島の神山町を訪問した際に、4年前に先陣を切って神山町にサテライトオフィスを置いた企業としてSansanを紹介いただき、ぜひ東京の本社にも伺いたいと思い、今回訪問させていただきました。


今年移転したばかりというオフィスは、神山から運んできた石が壁に使われていたり、神山に設置してある定点カメラの映像が見られるモニターが設置してあったりと、神山の空気がふんだんに取り入れられていました。またフリースペースには、たくさんの観葉植物や昼寝ができるハンモックがあり、社員さんがたまにリフレッシュしながら、集中して仕事に取り組める環境だと感じました。


寺田親弘社長からは、社員の生産性の向上に注力しており、その一環で神山にサテライトオフィスを作ったというお話を伺いました。生産性を上げる時に壁になるのが、日本企業で常識とされている認識をいかに変えるか、という点だそうです。例えば日本ではまだまだ対面で営業をする文化が根強いですが、海外ではオンラインで営業できるシステムが普及しています。Sansanでも可能な範囲でオンライン営業を取り入れているそうですが、より効率的な働き方を広げるためには、まず日本社会全体の認識を変えていく必要があるというお話に共感しました。今後取り組む「霞ヶ関版サテライトオフィス」設置に関して様々なヒントを得ることができ、有意義な時間になりました。


これからも、今回訪問した2社のような先進的な取り組みを行っている民間企業の知恵を取り入れて、働き方改革や地方創生の施策につなげていきたいと思います。