登るのに忙しくて、ブログまとめてませんでした。

とりあえず、簡易版でご報告です。

 

武尊山。タケルノミコトさん、とか読みそうだし、

ほたかと言えば、奥穂などの穂高岳の方が有名ですよね。

尾瀬の南、群馬県にある山です。

 

11月3日

天気も良かったので、

近場で、雪もまだ、の武尊山に行ってきました。

前回の越後駒ヶ岳に比べると、

車移動が半分なので、楽ちんです。

 

でも、休日なので早めに出て、

夜中の3時に着きました。

着いたのはいいんだけど、駐車場が山の中でねぇ、

着いた時には深々たる山々の中で

一人ぼっちの月明かり、でした。

 

なかなか、怖い。

 

6時前に登り始めて、

▲鎖場の手前あたりから駐車場のある谷を見下ろす

 左手に谷川岳が見えるはず

 

 

9時過ぎに頂上の着きました。

ここは眺めがいい上に、

富士山、赤城山、巻機山、谷川岳、至仏山、燧ヶ岳など

100名山がたくさん見えるのがいい。

 

▲縦走路が筋になって見える。富士山は今日は見えないか。

 尖っているのが、剣が峰山

 

剣が峰山まで縦走して、

13時過ぎには降りてきました。

▲今回のコース。コースタイムは投稿した人の記録だけど、

 だいたい同じかな。

 

冬山でスキー場から登れるらしいのよねぇ。

もしかしたら、また来る鴨です。

 

帰りには月夜野温泉に寄り、

ぼちぼち帰りました。

やっぱり近場は楽ですゎ

 

-了-

 

 

「なんだ、お前は?」

「私は上郷の太一郎と言います。」

「竹かご屋の倅(せがれ)だろぉ、

 知ってるよ。

 その貧乏人が何の用だと聞いてんだよ。」

 

太一郎は頭の中がこんがらがってしまった。

まさか、愛想のいい挨拶をしてもらえるとも思ってなかったが、

まさかここまて露骨に邪険にされるとも予想できなかった。

突然、足元をすくわれた気がした。

怒りが湧いてもいい暴言なのに、

なんと言い返していいのか、言葉が見つからない。

 

「あ、用とかじゃなくて、雅子さんに会いたくて」

何とか絞り出した言葉は、どうにも最悪であった。

敵意丸出しの相手には、逆に都合のいい台詞だった。

 

「井戸もねぇような家のもんが、

 何を寝ぼけたこと言いやがんだ。

 ああ?」

「あ、いや、そうじゃなくて、」

「娘はいねえよ。

 居ても、てめえなんかに会わせる訳がねえ。

 2度と来るんじゃねえぞ。

 貧乏人!」

 

太一郎は言い返そうとして、

最後の一語に、自分の言葉を飲み込んだ。

下を向いたままきびすを返すと、

しばらく悄然として、そして外に出た。

 

顔はこわばり、身体中の筋肉が硬直し、

ぎこちなく家路をたどった。

隣の集落の家まで一里半ほど、

途中で暗くなった。

その中を、ただ歩いた。

声が出なかった。

 

 

気がつくと、ボロボロと涙をこぼしていた。

恋しい人に会えなくなることには、

まだ気がついていなかった。

悔しさといろんな思いがグルグルしている。

 

家の貧しさは自覚している。

だけど、俺は俺だ。

貧乏は服みたいなもんで、

本当の俺じゃない。

だけど、

着ている服が見すぼらしいというだけで、

あからさまに見下されたことに、

落ち込んでいた。

気は強いし言われたら言い返す質(たち)だったが、

敵意を持った罵詈雑言に、

その魂は簡単に傷付いてしまう。

 

しかし、理不尽さに気がつくと、

悲しみは怒りに変わった。

俺が頑張って家族を食わしてるのに、

何も知らねえで。

そう、思った。

 

俺の力を知らないくせに、

俺の気概を知らないくせに、

俺の努力をしらないくせに・・・

 

しかし、家につくころ、怒りは萎み、

別の感情に包まれていた。

絶望である。

 

俺がどうであれ、

親父さんが付き合うのを認めるはずもないことは、

あまりにも明らかだった。

行く前は、

もしかしたら、

家柄とか金持ちだとかには気にしないで、

俺という人物を認めてくれないかと、

ちょっとだけ期待していたのだ。

雅子がすこしでもいいから、

父親に説明してくれるといいんだけど、

と期待していたのだ。

 

そうでもなければ、

貧乏人の長男坊のところに、

嫁が来るはずはなかった。

本人が好き合ってればいいじゃねえか、

と思うのは何時の世も当人たちだけである。

そりゃあ、確かに家は小さい。

畑もない。井戸もないからもらい水だ。

だけど、俺はしっかり働いてる。

誰にも負けねぇくらい働く自信はある。

だが、太一郎も馬鹿ではない。

普通に考えて、

あの家に嫁に出す親がいる訳もないことは理解できる。

それでも一緒になりたいって、

雅子が言ってくれるかもしれない。

お前を見込んで、娘を託す。

幸せにしてくれと、言ってくれるかもしれない。

そんな勝手な思いを胸に、

今日はちょっと、相手の出方を見極めようとした。

だが、その出会い頭で、無様に玉砕した。

 

心の痛手がなかなか癒えなかったのには、後日談がある。

「あのバカ男は自分が好かれてると勘違いしてさ、

 家にまで来ちゃったのよ。

 お父さんが追い返してくれたから助かったの。」

「嫌よねぇ、もてたことのない男は、少し優しくされるとさ、

 すぐ本気にするのよね。」

「そうそう、結婚も考えてたとか、

 後で知った時はびびったわぁ」

 

太一郎は悲しんだ。

愛した女の言葉とは思えなかった。

友達の手前の、小さな嘘だと思いたかった。

そんな思いを知るはずもなく、

その想いも届くはずもなく、

ほどなくして、雅子は町の金持ちと結婚した。

新婚旅行は飛行機でハワイに行ったとか、

人づてに聞いた。

 

何をどう頑張っても、

太一郎は自分が海外に行くとは思えなかった。

東京に出たことすらわずかに1回、

飛行機はおろか新幹線にさえ乗ったことがない。

いや、見たことさえない。

働きづめの人間が乗る物には思えなかった。

そんな男と付き合ってくれる女性が居るはずもない、

とは残酷な現実だ。

付き合うことは、いつか嫁に来るということで、

それはその家の労働力になることを意味する。

数年後、太一郎に嫁いだ清恵は、

嫁入りの翌日から働いたと恨み言を言っている。

 

そういう時代の話である。

 

<了>

 

最初に白状してしまおう。
今回こそ、何のトラブルも
リサーチ不足も無かった、
と言いたい所なんだけど、
足がつりました。
ま、降りてきた後だから、
山行自体には影響が無かったんだけど、
エンジンを掛けようとして、
車のブレーキを踏み込んだら、
右太もも全体がつって動けなくなってしまった。

普通、足がつると数秒から数十秒、
うめき声を上げる程度には痛いけど、
少しずつ痛みが引くものですよね?
それが3分たっても続く。
シートに座ったまま動けなくなり、

姿勢を変えようとするだけど痛くて
万事休すの状態でした。

このままずっと続くわけではないとしても
足がつるとその部分に痛みが残るし、
踏み込んでつってるので、
また踏み込むと同じようにつる場合があって、
危なくて運転できない。

問題 さてオラはどのようにして、
   この状況を打開したでしょうか?
   答えは最後に (^^;)b


さて、今回は3つめの駒ヶ岳です。
前回の会津駒ヶ岳から帰る時に、
気まぐれで新潟側にドライブして、
南魚沼に入る時に見上げたのが八海山。
夕日の残照を浴びてそびえているのが印象的で、
帰宅してから確認したのね。
そしたら八海山は百名山じゃ無いことが判明。
で、その左奥に鎮座していたのが越後駒ヶ岳です。
あ、こんな所に百名山が、そして駒ヶ岳繋がり。
ということで、今回の目的地が決まりました。
やっぱり現地でイメージできると、安心するのです。

もともと駒ヶ岳繋がりで近いこともあり、
百名山を回る人は一緒に登ることも多いみたいね。
関東からとはいえ、200㎞を往復するより
1度に2つ3つ登るのは効率的だしね。
オラは相変わらずのリサーチ不足で
先週帰宅した道をそのままトレースし直して
枝折峠に向かいます。

 

移動時間の関係か、今回は、

イノシシ、キツネ(イタチ?)、

フクロウ?、タヌキ

に出会いました。

 

目の前に猛禽類の足がひらめいた時は、

さすがにビックリしました。

夜中に飛ぶのは、鷲・鷹の類いじゃなくて、

フクロウとかミミズクでしょう。

イノシシは三国峠で出会ったんだけど、

ガードレールに邪魔されて、

しばらく鬼ごっこでした。



▲写真だと小さく見えますが、体高60cmほどの成獣でした

 

駐車場が早めに埋まることを確認したので、
夜中の2時過ぎに到着して、
3時間の仮眠後に出発という完璧な出だしです。
天候も最高に晴れ渡っていて、
これなら間違い無しというタイミングです。

ちょっただけ不安なのが、
往復14㎞、標準コースタイム11時間という
オラには少々、長丁場の山だということ。
別のページで8時間ぐらいだよ、というのもあり、
色々調べて、こっちを信じて計画しました。
ただし、本当に11時間かかってもいいいように
まだ暗い5時からスタートするのと、
山頂で悪天候になっても耐えられるように
ウィンドブレーカーとダウンも持参しました。

さて、登り始めて10分もしないうちに、
登山道に何人か立ち止まって居る人がいます。

じつは、最初の1㎞くらいは、
前回走ってきた奥只見湖の滝雲の絶景ポイントのです。
奥只見湖から立ち上る雲が盆地内にたまり、
ちよっと鞍部になっているところから流れ出すのです。

 


▲ビューポイント手前

▲銀山平を丸ごと雲海に沈める

 

そのため、特にこの時期は紅葉と相まって、
駐車場が埋まってしまうという訳です。
夜中の2時だというのに、駐車場の残りは5台ほど。
後から来た人は通行スペースを残して通路の脇や
交互通行のための待避箇所なんかに停めてました。


 

▲刻々と変化する風景

▲やっと見えてきた越後駒ヶ岳の全容

 ここから6㎞くらい

 

登山道は奥只見湖を回り込むような感じで続き、
1時間以上、違った風景を見せてくれます。


その上朝日が差したりして、
何度も立ち止まり撮影をしてしまいます。
これだから往復11時間かかるのかしら?



▲第2ピークを見上げる

 思ったほど上り下りはきつくない

 

実はこの登山道は尾根続きなのです。
つまり、登ったり降りたりの連続で、
降りた分だけ、帰りも登らなくてはならないという
登山者にはちょっと嫌がられるコースです。
前々々回の両神山の鎖場みたいな感じね。
あのときも行きも帰りも4時間かかったからねぇ。

それはリサーチ済みだったのですが、
両神山のようなことはなく、
前駒と呼ばれるピークの手前までは、
ハイキングレベルの道でした。
少しぬかるんでる部分や滑りやすい斜面、
岩が多めのところもありますが、
よく整備されている道で、
滑落するような危険箇所も無いです。

 

むしろ滝雲の見られるあたりの道は、
道のすぐ脇が断崖絶壁になってて、
それが低いブッシュに隠れて分かりません。
知らずによろめいて倒れ込むと、
何十メートルも落ちると思います。
あれは、暗かったりすると危ないです。
ロープが張られて注意書きもあるので、
危険というほどではないですが、
注意にこしたことはないです。

11時間のプレッシャーを感じながらも、
順調に歩くことができました。
気温も駐車場は5度程度でしたが、
すぐに暑くなって長袖1枚になります。
裏地付きなので、それでも暑いくらい。
ピクニック程度の道なので、休み無く歩きました。
撮影は小休止みたいなもんですけど。


▲道行山の手前 第2ピークあたりから

 1→前駒 2→小倉山 つなぐ尾根を歩いて行く

 

▲道行山から

 ここの先を下ると中の岳方面なので戻ります

 

▲前駒のふもと

 

で、前駒のふもとからが本格的な山道で、
ここらへんで、体力がガス欠になって歩みが止まります。
下から見上げた時には小一時間かかるかと思われましたが、
結局登り切れず、小休止をはさみました。
上から見ると、来た尾根道が見渡せます。
奇麗ですけどね、
ここをまた戻るのか(T_T)
という気もしなくも無いです(笑)

歩みが遅くなったので、
このあたりで3人ほどの健脚に抜かれてしまいます。

結局、40分程度で前駒まで登れました。

前駒を回り込むと、先が開けて前を歩く人が見えます。
岩場を越えたところが山小屋です。

▲前駒から 小屋まであと40分くらい

 小屋のピークと山頂が重なってます

 


▲前駒を少し登ると岩場

 右上の緑の所に小屋がある

 

ざっくりと、小屋まで40分、
10分休憩し直して、
そこから山頂までさらに30分でした。

 


▲駒の小屋から山頂

 

エネルギーを補充したので、
少しゆっくり目でしたが、
9時30分、順調に頂上到着です。
4時間半は、標準タイムと同じなので、
撮影と小休止分だけ早いかな、
と、自分を誉めてあげます。

頂上からの眺望は、1年で何回もないような絶景です。
前回の会津駒ヶ岳はみぞれ混じりの悪天候だったので、
その分も取り返せたような感じです。
季節外れの暖かさ、しかも無風。

 


▲頂上のヤマトタケル 剣が紛失してます

 

八海山は、ここから見るとえぐられたような山体ですね。


▲八海山

 

百名山じゃないけど、いつか登ろうかな。
北アルプスはもう雪をかぶってますねぇ。


▲南魚沼方向 遠く北アルプスが見える

 

木曽駒ヶ岳はもう無理かなぁ、とか考えます。
そして、まさかの富士山も見えました。


▲越後駒ヶ岳からの富士山 どこ?

 

▲上の写真の真ん中の峰の隙間から頭を出す富士山

 

これは教えてもらわないと分からないです。
どこかの誰かさん、ありがとう。

9:45、山頂を後にします。
来る時にさんざん撮った絶景を復習しながら、
帰る尾根筋を見下ろします。

 


▲↓の所まで帰る 約7㎞

 

降りた分だけは登り返しですが、
急登と言えるほどの箇所はほぼ無かったので、
気は楽です。
ただ、少し左膝が気になりますねぇ。
走り込みで違和感があったんだけど、
少しずつ悪化の気配。
まだ痛いわけじゃないので普通に歩いてますが、
下り道になると少なからず気になります。
もう1・2段階悪化すると、まずい気がします。
アスファルトのランニングは、少し控えましょうか。


▲駒の小屋から岩場を抜けた所

 1→道行山 2→銀山平

 滝雲はすっかり消えてます

 

帰り道、上から見つけた魅力的な池が、
登山道のすぐ横にあるのに気が付きました。

 


百草の池(もぐさのいけ)というそうです。
この標識は、そのためだったのねぇ。


▲往きに見つけた意味不明の立ち入り禁止

 意味があったのね

 

池塘のような構造かもですが、
途中の脇にも小さな池がありまして、
それと同じならただの水たまりです。

▲背伸びすると、少し見える

 

トラバースされてる小倉山は、
駒ノ湯方向に2分も登ると頂上です。
標識しかないので、登ったぞという自己満足だけです。
来た時に登った道行山(みちゆきやま)は、
時間があれば登ってもいいかな。
来た道程と、登る駒ヶ岳が見比べられて、いい場所です。
ただ、行程中、どこでも見られる景色なので、
どうしてもここで、という訳ではない。
自分は、自己満足のために登りました。

さて、道行山も過ぎると、後は帰るだけ
という感じなので、そうたいして急でも、
連続するわけでもないのだけど、
上り下りが大変、
まーだ着かないのかぁ、という落胆の連続

 


▲これが見えたら、最後の登りです

 

いや、落胆てほど落ち込むわけじゃ無いけど
とっても面倒臭いって感じ?。
5分もかからない登りも大変ちゃ大変だけど
もういい加減にしてよ、という感じ。

明神峠まで戻って建物を撮影し直すと、
ここが神社であることに気が付きます。

 


▲十合目大明神

 

おお、これは見過ごすところでした。
思い込みで山小屋か何かと思ってたんですよね。
ちゃんと手を合わせ、二礼二拍手祝詞一礼します。

もういい加減してよ、を5回位繰り返すと、
やっと滝雲の撮影ポイントまで戻りました。


▲霧が晴れて奥只見湖が見えます

 

▲6㎞先の越後駒ヶ岳も見納め

 

駐車場もそこに見えます。
朝は暗かったので分からなかったけど、
意外に高い場所なのね。
すぐに降りられるでしょうけど、
再度言います、面倒臭いわぁ。
とか言ってたら、何も無い道で
大仰に転びました。
もう、足が限界でこらえきれなかった。

13時15分駐車場着、下山3時間30分でした。

 


休憩は5分程度でしたが、確実に標準タイム以下です。
でも、足はいっぱいいっぱいだなぁ。
来年あたり、皇海山(15時間)とか雲取山(10時間)とか
もう少し鍛えないと日帰りは無理かもです。

このコースの標準時間を11時間とするサイトもあるけど、
昔のデータなんですかね。
オラの脚力で0.7判定は出る訳ないです。
こういう情報のブレは他でもあるでしょうから、
気を付けないとね。
両神山の往復5時間には騙されたからねぇ。

今回は短い方にぶれたので、
麓に降りて、少しゆっくりできますね。

六日町の湯らりあ 六日町温泉公衆浴場(\480)に浸かり、
何度も素通りしてたラーメン屋さんによって、

1週間前に走った220㎞の家路を辿ります。

▲醤油つけ麺大盛り \900




答え合わせ

そうそう、下山直後、足がつったオラはどうしたのか。
答えはこれです。


クラシエ」漢方芍薬甘草湯エキス顆粒 12包の基本情報(用法・用量・使用上の注意)【QLifeお薬検索】
▲ツムラの商品の方が有名なんだけどね

 

「芍薬甘草湯」はつった時の特効薬。
漢方には珍しい即効性のある薬です。
足がつって運転席で動けなかったんだけど、
体をひねって(ひねるのも痛くてしんどかった)
後部座席からリュックを引きずり出し、
薬を飲んで3分で落ち着きました。
5分くらい様子を見たけど、大丈夫そうだったので、
恐る恐る走り出しました。
10分後、道の駅に着いた時には
足腰の筋肉痛には悩まされたけど、
つった部分は何の違和感も無く忘れてました。

山に入って一番怖いのは動けなくなること。
滑落でのケガとかはある意味回避しようがないけど、
ライト忘れとか、行動食不足とか、低体温症とかは
予防が可能ですよね。
足がつるのも同じで、これは必需品です。
少しだけ、自分の準備を誉めてあげましょう。
重量増はしたくないんだけど、万一の時に帰れるのが重要。


▲国道17号線 浦佐駅のあたりから

 双峰の左が越後駒ヶ岳、右が八海山

 

頂上で一緒だった人は、
百名山96座目だそうです。
あとは、尾瀬の燧ヶ岳と至仏山、巻機山、
最後は筑波山だそうです。
まだ若いのに凄いです。
さて、次の土日には、東北と日本海側は雪の予想。
今年中に1つ2つ、登り足せるかなぁ。
先は長い (^^;)

<了>


関東の天気予報を見ると、10月8日が雨で
9日に上がって10日と11日が晴れとのこと。
行き先は、駒ヶ岳繋がりで会津駒ヶ岳としました。
日帰りなので、ちょっと軽めの山にしたのです。
最初会津磐梯山が目に付いたんだけど、

ロープウェイ利用で超楽なので、

後にとっとくことにしたのです。

標高差1100m程度、往復5時間が目安です。

例によって夜中のドライブから登山は始まります。
今回は自宅から登山口までざっくり220kmです。
前回の仙丈ヶ岳までとほぼ同じなので、
下道での移動でも、5時間ほどでしょう。
国道4号線を北上し、那須のあたりで山方向に左折します。
約2時間100㎞ほど走った所だったので、
これまた例によって、すき家で牛丼をお腹に収めます。
これは大正解でしたね。
ここから檜枝岐村までの120㎞は、ほぼ山間部。
一度山に入ると、たま~に民家も点在してますが、
道と街路灯以外何も無い道が延々続きます。
つまり、コンビニとかガソリンスタンドとか、
停車して休憩するような所はほぼ無いのです。

嫌な予感

山道を走っていると小雨がぱらついてきました。
まー、天候は回復傾向なので、これくらいしょうがないかな。
まだ、現地まで60㎞とかあるし、問題ないだろう。
と、自分に言い聞かせます。
手前20㎞で道が乾燥していたので、よしよし、と思いましたが、
10㎞手前でまた降り出します。
しかも、気温は10度以下になってしまいます。

それでも気持ちを奮い立たせ、

檜枝岐村の道の駅に着いたのは午前5時。
国道4号を外れてからは一人旅を続けた来たのですが、
ここには10台ほど車が居ました。少し安心。
張っちゃ行けないテントを駅舎の入り口に張って
いびきをかいて寝てる強者も居ます。
まだ暗いので1時間タイマーをセットして仮眠しました。

目覚めると明るくなってましたが、曇り空。
でも、雲は高いし小雨は降ってません。
登山口の駐車場まで移動します。

駐車場に着いたのはいいのですが、
周りに登り口が見当たりません。
今回は、動画を見てなかったのよねぇ。
またしてもリサーチ不足です。
まあ、このまま車道を登るしかないかな~
とか思っていると、大型ワンボックスが2台、
それぞれ登山客6~8人乗せてやってきました。
やっぱり天候が回復するからね、

みんな登りに来たんだなーと、

さらに安心しました。
彼らに付いていけば、登山口も分かるでしょう。


嫌な予感2

ちょっと驚いたのは、全員、雨用ジャケット装備です。
オラは綿シャツにベストのみという「夏と同じ服装」。
今更告白しますが、道の駅の気温は7度でした。
100m登ると0.6度下がりますから、
頂上の予想気温は0度ですかねぇ。
お気づきの読者も居るでしょうけど、
さきほど通り過ぎてきた那須の朝日岳で、
低体温症で4人が遭難したばかりなのです。
まあ、天候が回復すればいいだけの話です。
彼らが出て行ったのを見届けて、
少し遅れて、午前6時、登山開始です。



▲少し登ると分かりやすい登山口

 

登り始めて、最初は少し急登です。
とは言うものの、赤城山のように岩も無く、
甲斐駒ヶ岳ほど急でもないです。
息は上がり気味ですが、
あっという間に2つのグループに追いつき、
そのまま抜き去ります。
これは、土曜日に新宿から池袋まで、
7㎞を早足で歩いた成果かもしれません。

と、調子が良かったのはここまでで、
また、パラパラと雨が降ってきました。
そーなんですよ、
出発次点で雨が降ってたら
登山はしないという選択肢はあったんです。
でも、やんでいたので、中止する理由が無かったのです。
風も出てきていて、山鳴りもしてます。
寒暖差のある大気が動いているんですね。
山の天気は変わりやすいし、
ふもとからは想像できないのは、
息吹山でも経験したとおりです。
降ったりやんだりするたびに、
大きな木の下で2~3分雨宿りしながら、
でも、登るのはやめないで、

という感じで登り続けました。

▲雨で濡れた道を行く


登山道を1㎞ほど登ると、
むしろなだらかになり、足は順調です。
でもね、登山道に水が流れてて、
ちょっとした沢登りのような感じです。
ここで気付いた方が良かったのかもしれません。
前日の雨がしみ出ていたと考えたのですが、
上の方では雨が降ってるという証左だということに・・

▲まだ降り始めの段階

 これが小川のようになっていく


ということで、雨はやむこともなく、
どちらかという強くなっていきましたとさ。
土砂降りではないので、どうしようか迷ってるうちに、
濡れるのも気にならなくなりました。
だって、夏は自分の汗でびっしょりなのだから、
濡れてても一緒じゃん、と思ってたのよね。
気温は10度以下は確実ですが、
動いていれば、そんなに寒いわけではないしね。
道もなだらかなので、足は全然元気だし、
暑くもないので水も欲しいとは思いませんでした。

でも湿気はやっぱり気になるので、
スマホもカメラもスーパーの袋に入れてしまい、
途中の写真撮影はほとんどしませんでした。
ま、ほぼ樹林帯だし、展望はゼロなので、
取る対象も少なかったんですけど。
キノコがわんさと生えていると撮りたくなるけど、
雨の中ですることじゃありません。
そのため意外に早く登れました。


▲山荘の少し手前 みぞれが混じり始める

 

頂上近くの開けた場所まで登ると、
さすがに手が冷たくなってて、
風が吹くとシャツ1枚の腕も寒く感じます。
他の人が見たら季節外れこの上なしですが、
自分的には少しばかり寒いだけです。
体の芯は冷えてないし、震えもありません。
この感覚は、真冬にバイクに乗ってるレベルですね。
気合いを入れてれば乗り切れるはずです。

写真を撮ってると、
ここで初めて一人の登山者に抜かれました。
雨具を着込んでの完璧な服装でした。
このあと、山荘付近と頂上で5人くらいと、
降りて行く時に20人くらいすれ違うのですが、
みんなちゃんと雨具を来てました。
当たり前です。
雨が降ってるんですからねぇ。
自分は寒いのは寒いですが、
もう濡れてるのはどうでもいい感じです。
シャツの内側までしみ込んでないのが
幸いしたようです。
少し足がもつれるような感じもありましたけど、
低体温症というよりは、
疲れと血糖値の低下だと思われます。
だって、120分休憩無しで登りましたから。

▲会津駒ヶ岳の一番のビューポイント

 このブログ最後の写真参照

 

という感じで、最後の30分は
「さーみー」とぶつぶついいながら登りましたよ。
頂上近辺では残雪があったし、
雨はみぞれ混じりになりました。
あと5度くらい下がったり、
土砂降りになったり、
風速が20メートル越えたら、
やばかったかもしれないです。

▲頂上

 誰も居ません。

 何も見えません(T_T)

 

頂上では奇跡的に雨がやんだので、
山頂標を撮影できました。
でも、誰も居ないので自撮りしかできませんでした。


 

時刻はまだ8時30分で、
晴れてたら中の岳まで往復2時間で
行ってくる予定だったのですが、
見晴らしもないし、
万一天候が悪化したら本格的にヤバイので、
このまま下山することにしました。

すっかり忘れていた水分補給をして、
あんパンをかじりながら下っていくと
頂上を目指す人とすれ違います。
みぞれ混じりの中を夏服で降りてくる人間を
どういう目で見ていたのか、
少し気になります。

下山開始をすると、
足は楽だし、
エネルギーも補充できたしで、
順調この上ないです。
やっぱ、体が冷えると動きは鈍くなるようです。
一気に2時間余りで下山できました。
雨で滑りやすいとはいえ、斜度も少ないし、
下れぱ下るほど気温も上がり、
どんどん元気になってました。

おかげでとうとうキノコも撮影してしまいます。

ストックの先のゴムがぬかるみにはまってしまい、

片方無くしたのは、ちょっと残念ですぅ。

 

下山したのは11時すぎ、5時間で往復できました。
早いかなーとか思いましたが、標準タイムですね。
修行がまだまだ足りないようです。
まだ午前中ということもあり、
檜枝岐(ひのえまた)村を探索することにします。

 

といっても、山間の小さな村ですので、
そう何かある訳でもなく、
民俗資料館と日帰り温泉くらいのものです。
檜枝岐村は、「歌舞伎」で知る人ぞ知る村です。
ここは山の奥過ぎて、
村人が演じる歌舞伎が唯一・最大の娯楽の時代が長く、
そして、隔離されたまま演じていたので、
古い形態をよく残すことになったのです。
神社にはよく神楽殿がありますが、
ここで歌舞伎をやるわけですね。

▲神社拝殿から見下ろした

 

ということで、まずは民族資料館に行きました。
村の施設なので無料です。
でも、少し寒いし暗い。
ま、そこはドンマイです。
歌舞伎の資料もありましたが、
縄文土器の企画展示をしてました。
展示物の希少性はそこそこですが、
縄文時代からこんな山奥に人が住んでたというのは、
少し驚きですね。
山を幾つ越えたらココに着くんでしょうか?
と考えたら、人間という動物の生存能力の高さを
改めて確認します。
といっても、その子孫がそのまま生き残ったのではなくて、
どうもここには京都の匂いがするのです。
それは残されている方言とかにあるそうです。
平家の落人とか書いてありましたが、
真偽のほどは専門家に任せましょう。

毎度の下調べ不足

そのあと温泉に入りました。
もう、なんで山に登るのかと言ったら、
下山後の温泉は確実にその理由なんでしょうね。
今回はほぼ単純泉でしたが、
熱めの湯が浸みるのですよ。
これでビールが飲めたら最高なんでしょうけど、
ドライバーなのでね、そこは我慢です。
ただ、着替え始めて、またまたうっかりに気付きます。
Tシャツしか持ってきてなかったのです。
外気温は、上がったとはいえ、11度でした。
Tシャツ1枚でうろうろする気温じゃないですよねぇ。
しかも、天候は不順で、パラパラと雨が降ったりしてます。

▲たまに晴れたりするが変わりやすい天気

 

これは、早めの下山は大正解だったんでしょうね。

ということで、季節感のないおじさんは、
路傍の仏様を拝み、
神楽殿のある神社にお参りし、
河原で石の種類を観察して、
午後2時に帰宅の途につくのでした。

で、素直に220㎞を逆戻りすばいいんですが、
「魚沼→」という標識に惹かれ、
新潟に向かうことにしました。
ここを流れる川も太平洋に向かう土地なのですが、
距離的には日本海の方が近いらしい。
そして、ぐるっと尾瀬国立公園を回ることで、
地理的な感覚を味わいたかったのです。

▲真ん中の上の▲が会津駒ヶ岳 赤線は走った経路

 尾瀬は意外に広い

 黒三角は登頂済み 赤三角は未踏峰の百名山



▲奥只見ダム とにかく大きい

 

▲走っても走ってもこんな感じ

 

でもまあ、檜枝岐村から魚沼までの80㎞は
なかなかの酷道でした。
山の中なのでセンターラインが無くなることもありましたが、
それほど狭くもなく、荒れている訳でもないし、
急坂がある訳でもないです。
でも、長いし、クネクネ曲がるし、何もないし、
とにかく奥只見湖畔が長ーい。

民家はおろか、施設もなし。
ドライブそのものが目的でないと、
なかなかこの道を走ろうという気にはならないかなー
だから、80㎞走って、対向車は10台もいません。
後続車も追いつく車もありません。
こんなところで故障したら、かなり心細いです。
夜でなくて良かったわ。
こんなところにも、江戸時代には銀山があったんですね。
始めて知った。
こういう知識って、現地に行かないと覚えないのよね。


▲シルバーラインのトンネル

 掘ったままの壁、総延長は20㎞くらい?

 通行がないので停車して撮影

 

銀山から名付けられたシルバーラインの
長いトンネルもまた凄い体験で、
日本にこんなところがあったんだ、
という驚きを味わえました。

2時間かけて魚沼まで出られました。
そこはもう我が家のそばまで行ける国道17号線です。
まだここから200㎞ほどありますが、
着いたも同然です(嘘)
道の駅で少しだけ休憩して、
あとはダラダラと歌謡曲を聴きながら流します。
オラはもしかしたら長距離トラックの仕事が合ってんじゃないかな、
と思う瞬間ですね。
ナビは午前0時着を予想してましたが、
30分の仮眠をとっても22時には帰れました。

今日は、家を出てから22時間、500㎞のドライブと
標高差1100m5時間の登山でした。

▲山小屋前から眺める会津駒ヶ岳 の説明看板の写真(泣)

 この風景が見られるはずだったんだけど

 

▲1年前のですが、紅葉の奇麗な動画も見つけました。

 行く前に見ればいいのにねぇ。w

 

長々と読んでくれてありがとう。
お疲れ様でした。
 <10月11日登頂>

訂正 10/23まで表題が「越後駒ヶ岳」でした。「会津駒ヶ岳」でした。m(_ _)m

 

白状すると、日本百名山の完登をめざしてるのに、
どこにどんな山があるのかよく分かってないwww
8月に甲斐駒ヶ岳に来た時も、
隣りの仙丈ヶ岳を初めて知った。
他の山がよく分かってないので
じゃあ、次はここにしようか、って感じです。

甲斐駒ヶ岳と仙丈ヶ岳は同じ北沢峠から登り、

標高差   1120m   1150m
総距離      8.8km      9.0km
標準タイム   7時間     7時間

と、ほぼ同じですが
仙丈ヶ岳の登山道の方がややなだらかで
岩場が少なく歩きやすい。
これなら4時のバスのタイムリミットまでには
余裕を持って帰れるでしょう。
どこも初めて登る山なので、
こういう見通しが付くと、凄く安心感があります。

と言うことで、天気予報を眺めて
9月10日はスルーして17日に決行した。
前回の経験を生かして、荷物は軽くし、
早めに家を出て、完璧な登山が出来るはずだった・・・

誤算その1
 前回は4時、今回は3時半に現地着。
 1番バスに乗るためには、この早出は必須だ。
 ところが、駐車場のはるか手前で交通整理の人が?!
 「上の駐車場は一杯なので、
  ここに停めて歩いて行って下さい」
 はぁ?、何?、この時間から混雑してるの?
  突然のトラブルにちょっと混乱します。
 そうか、今日は土日月の3連休の真ん中でした。
 まったく知らなかった訳ではないけど
 夏休みも終わったし、そんなに混雑するはずが・・・
 と、甘く見ていたのでした。

仕方なく、夜道を1kmほど登りましたよ。
ま、前回の反省からライトは持ってました(*゚Д゚*)

バス待ちの行列は50人くらい、
駐車場が一杯なのは、前日泊の人なのかな。
少し安心しました。
また休日の1番バスは30分早く出ます。
活動時間が増えるので、これはいい誤算。
前回は本を読んで待ったけど、
オリオン座がまぶしい星空では
それもかないません、
座り込んでみると、アスファルトが生暖かい。
まだまだ、夏なんですねぇ。

バスは3番車に乗れました。
北沢峠に6時過ぎに着き、
いよいよ登山開始です。

駒ヶ岳は2合目ずつ標識がありましたが、
仙丈ヶ岳は1合ごとにあるみたいです。
人が多いのと、やや緩斜面なので、
ペースが上がり気味です。
前回は抜かれるばかりでしたが、
今回は30人以上を抜いて行きます。

誤算その2
 これなら時間内に楽勝で登れると思ったんですが、
 4合目からいきなりの渋滞です。
 道が狭いし前がつかえているので、
 ここからは抜くにも抜けない。
 富士山登山もこういう感じなんですかねぇ。
 そう言えば、富士山は10日に山仕舞いしました。
 毎年、気付けば閉山してて、後悔しきりです。
 来年は、早くから予定しないとね。

5合目は馬の背ヒュッテとの分岐点でした。
休んでいる人もいて、ここで一気に渋滞を抜けました。

6合目あたりで森林限界を抜け、見晴らしが広がります。
今日はいい天気で、隣の駒ヶ岳はもちろん、
鋸岳、槍ヶ岳、富士山などが見えます。
少し登る度に写真を撮るので、時間がかかります。
でも、この景色を見るために登るんだからね。



▲前回登った甲斐駒ヶ岳がよく見えます

 白いピークの左下が駒津峰

 あの尾根筋で悪戦苦闘したのね

 

6合目からは行く手に小仙丈ヶ岳が見えますが、
着いたと思えば頂上はさらにその先に、
という山のあるあるを3回ほど繰り返します。


▲小仙丈ヶ岳から少し進んだ所から

 中央のピークが仙丈ヶ岳

 そこまで小一時間でいける

 

そして上が本命の仙丈ヶ岳。
YouTubeで見た風景が広がります。
ここはホントにアルプスらしいアルプスですね。
夏山に来たって感じです。
小仙丈ヶ岳から下る箇所はちょっとだけ岩場で、
鎖も少々ありますが、まったく問題ないです。
今回のコースはちょっと長くて高度な
ハイキングだと思えばいいでしょう。


▲左手には富士山が見えます

 

急登でもないし、
先日のトレーニングの賜物か、
足の疲れもほとんど感じません。
さすがに最後の30分はノロノロになってしまいましたが、
10時10分仙丈ヶ岳登頂です。


▲右端が甲斐駒ヶ岳、左には鋸岳

 中央の雲間に見えるのは槍ヶ岳だと思われ

 

このあと、少しガスってきましたが、
本当に最高のタイミングで登れました。
頂上ではもっとゆっくりしていれば良かったんですが、
前回の焦燥感からか、そそくさと下山しました。
帰りは千丈小屋と馬の背ヒュッテを通る下り道です。


▲仙丈小屋と仙丈ヶ岳を見上げる

 虹みたいだけどハローです。綺麗だけどね

 

下山したのは12時48分。
なんと往復6時間半ほどでした。
多少は休憩してますが、それでも標準タイム以下。
今年は5座めだし、ちゃんと足慣らししたし、
荷物は軽いし、登りやすい道だったし、
ということで、嬉しい誤算でした。

1時に帰りのバスが出ますが、
これにも3台目に乗ることが出来ました。

降りてきたら。またまた1km歩いて車に戻ります。
路肩だったので、駐車場代金は不要でした。
千円得しちゃった(*゚∀`*)ゞエヘ

ということで、またまたさくらの湯につかり、
ゆっくり帰ることにしました。

誤算3
 家までは200km。
 山梨までは下道だったんですが、
 都県境の山道はめんどくさいので、
 高速乗ったんですよね。
 そしたら、「八王子まで3時間以上」の赤文字が
 (#゚Д゚)ハァ???
 連休の影響がこんな所にも
 というか、大月インターまで道は空いてるのよ
 そこから3時間かかるとしたら、
 下道の国道20号線と変わりません。
 反射的に大月で降りて検索し直しますが、
 このあたりに迂回路は無いのよねぇ。
 今更、山を越えて多摩湖に抜けるのも面倒だし
 仕方ないので20号線の渋滞をトロトロ走ります。
 どうせ上も渋滞だからね、
 と思ってたんですが、到着時刻は遅くなるばかり
 1時間かけて上野原まで来ると、
 「八王子まで50分」の表示が。
 上の渋滞が少し緩和されたみたいです。
 なんか気に入らなかったけど、
 このままだとあと3時間閉じ込められそうだったので
 再度高速に乗り、埼玉まで帰りましたとさ。

 結局、へんな気持ちを起こさず、
 素直に峠を越えてれば高速代金も節約できて
 イライラもしなかったのでした。
 やっぱり連休中のお出かけは注意したいですねぇ。

山登りとは
 今回の反省は、休日を甘く見るなということでしたね。
 山登りの注意点ではないけどね、大切なことです。
 足は3日前の筋肉痛もなく、
 しんどかったけどなんとか頑張れました。
 やっぱり、慣らし運転は重要ですね。
 来年はもう少し早くから登ることにしましょう。

 それにしても今回ちょっと考えたのは、
 人はなぜ山登りをするか、です。
 自分はこだわる性格なので、
 百名山に挑戦すると決めた日から
 あとは余り何も考えてないです。
 人生に目標があるのはいいこと。
 それくらいの緩い動機です。

 で、これって人生とか、日常とかと同じだな
 って思えてきました。
 日常生活は理由や目的のための行動ではないし
 かと言って生活はしない訳にはいかない。
 その繰り返しこそが日常であり、人生。
 そこには
  いいことは少ないし、
  嫌なことは多いし、
  学校とか仕事とか人間付き合いとか、
  めんどくさいことも多い。
 だから、無事平穏に過ぎれば、それでよし。
 でも、その繰り返しが幸福の本質なんだよね。

 山登りも、達成感や頂上の解放感があるにしても、
 その過程はつねに無心の「はぁはぁ」な訳で、
 やってる意味を問われると返答に困ります。
 でも、その充実した時間は、
 ぼーっとしてる時間に比べると、
 ちゃんと生きて息してるという
 引き締まった精神状態だと思う。
 ランナーズハイとは違うんだろうけど、
 脳は気持ちいい時間を過ごしているんだろうね

 山があるから登るというのは、
 生きてるから登らずにはいられない
 ということなんじゃないのかなぁ。
 ひるがえって、
 死ねないから生きてるんじゃなくて、
 目覚めたら動き出さずにはいられないのが、
 人生なんだと思う。
 その時、自分にすべきこと、
 克服すべき山(課題)がそこにある人は
 幸福なんだということです。

誤算4
 朝に使ったライトは百円均一の安物なんだけど、
 落としたら一発で壊れました。
 実は前回の駒ヶ岳では
 スマホを落として画面破壊してるのよねぇ。
 南アルプスは、方角が悪いのかもしれませぬ。

 

両神山(りょうかみさん。りょうがみさんではない)

1723m。日本百名山の中では低い方の部類だ。


山の名前は八日見山(ようかみさん)を

由来とする説が流布されている。

ヤマトタケルが筑波山から8日眺めて、

ここまで登ってきたというのだが、

おそらく筑波山から両神山は識別できない。

富士山みたいに特徴的な山ではないのよねぇ。

だから、深田久弥の「日本百名山」にある、

やおがみさん(8つの大蛇(おろち)を意味する)の

方が真説っぽくて好き。

途中にあった竜頭神社奥宮があったが、

「りゅうず」じゃなくて「りょうかみ」と読むそうだ。

現在は麓にある両神神社にイザナギ、イザナミの

2柱が祀られている。

次の日曜日、17日に仙丈ヶ岳に登る予定なので

ちょっと時間と天気のタイミングか良かった13日に

トレーニング代わりに登ることにした。

日帰りできる場所で手軽な山はと考えて、

日光白根とか大山も考えたんだけど、

移動時間がそこそこかかるしなぁ、

ということで、同じ県内の両神山を調べ始めた。

 

日向大谷口がメインなんだけど、

ここは標高差1300m、標準時間10時間という、

低山にしてはあり得ないロングコースなのよね。

で、調べたら中津川の林道が再開されて行ってきた、

という記事を発見。

見てみると、コース概要は次の通り。

 

標高差800m程度なら、登り2時間ってところ。

距離も手軽で、駐車場所が自宅からちと遠いけど、

無料になるし、これならOKってことで、決定。

自宅からは片道2時間で着くので、

前日移動はやめて、早起きして出かけた。

 

駐車場に着いたのは6時30分くらい。

5時の予定が、登山届けを朝書いてて遅くなった。

というのも、県内滑落事故が最多という山なので、一応ね。

とはいうものの、登山口はやけに不穏な看板がたくさん。

▲登る前に死亡とか読ませないで欲しい

 

他にも、6月某日クマが出没とか、

行方不明者捜索のお願いとか、

薄暗い登山口で、ちょっと足がすくみます。

 

ま、今更引き返せないので、7:50登山開始です。
八丁峠までの道は杉の植林の中を歩くハイキングコース。

通行量が少ないのでやや荒れがちですが、

スれてないので全然問題なし。50分で尾根道に出ました。

後は尾根筋にそって行けばいいだけです。

リサーチ不足その1
八丁峠から少し進むと鎖場がでてきますが、これは想定内。

3000m級の山なら別ですが、埼玉ですよ。

クサリがあれば登りやすくなることはあっても、

恐れることは何も無い。

腕力の無い運動不足の人にはお勧めしませんが、

周りに木の生えてる鎖場なんて、余興程度のもんです。
 

と思ってたんですよね。

初心者向きではないとは聞いてましたが、

これは結構というか相当大変でした。

クサリ場に等級とかレベルとかあるんですかね?。

調べたんですが、見つけられなかった。

で、勝手に作ってみました。

 

八丁コースは、20箇所30本以上の鎖があるそうで。
難易度は4~7、所により8と9があります。
こんなコースを1時間で踏破出来るはずがない。
帰ってきてから検索し直したんですが、
最初のコースタイムの記事は見つからず。
他の人は片道2時間から3時間でした。
800mという標高差も見かけのもので、
累計標高差は1100m以上が真相らしい。
上り下りが繁雑すぎて、

性能のいいGPSでないと正確には

計測できないんでしょうね。
こうなると、準備運動とかの山ではなくて、
自分にとってはフルスペックのガチの山でした。

 

ま、昔から身が軽いことを自負してたので、
そんなに緊張も気負いも無かったんですが、
ピークが多く、クサリ場のお代わりの連続です。
それでも頑張って1時間ほど行くと、
「←両神山」の札がありました。
おお、もう着いたのか、意外に早かったな
とか思って登ると、
そこはまだまだ、全然手前の
行蔵峠とありました。

▲9:34

 

もう100m行った6ピーク目が西岳でした。
まだ西岳なの?

▲9:47

 

で、ここから何と100m弱下って、
替え玉のクサリ場がどーんときます。
しかもレベル6以上のクサリ6本(たぶん)。
一気に登れなくて4本目で休憩をとった位です。

▲ここら辺が鎖場の本骨頂

 

▲10:21竜頭神社奥院

 

 上ったところにあったのが
 竜頭神社奥院。小さい祠ですけどね、
 ちゃんとお参りします。
 で、ふと見ると木の下に山の中には不似合いなモノが。
 「え、まさか?、パソコン?」

 なんと、ノートパソコンが画面を閉じて置かれてました。
 さっきまで誰かが作業してて、
 画面閉じたママ、忘れていった感じ。
 とは言うものの、ここはそんなに人が通りません。
 下の駐車場には3台しか車がなかったので、
 多くても5人程度じゃないかなぁ。
 実際、全員単独登山者だったので、
 自分を入れて4人だけでした。
 さて、どうしようと思いましたが、
 とりあえず、先を急ぐことにしました。

 

▲10:47 お代わり鎖場 直登20-30m?

 

 竜頭神社のピークを降りて

 お代わりの鎖を登り直すと、
 今日初めての人に出会いました。
 もう頂上まで往復したそうで、
 あと少しという嬉しい情報。
 残りの鎖場を克服すると、やっと東岳。


▲11:12

 

 あとは丘陵地帯のような尾根道で少し安心。
 と思ってると最後に2本のクサリがあるのですが、
 まあ、レベル5前後。かるくいなすと頂上でした。
 でも登山口からなんと4時間かかりました。

 

▲11:51

▲頂上1723m

 

リサーチ不足その2

 頂上に着くと、意外に人が多い。
 軽装な人も居るので聞くと、
 「白井差新道」から2時間弱で登った、と
 なんですと?、2時間?
 頭の中で情報検索して思い出しました。
 この道は私有地を通る登山道で、
 色々トラブルがあって一時期閉鎖してたんですね。
 最近は通行料を払うと使えるのでした。
 私有地のためか、検索によっては出にくいのです。
 忘れてたゎ。

 そーかぁ、2時間なら千円払う価値はあったなぁ。
 しかも、帰りは下りのみでしょ?
 私はまた30本の鎖を上り下りするんですよぉ、
 のこぎり型の尾根の縦走路は、
 行きも帰りも基本同じですからねぇ。
 ちょっと、いえ、

 すごく自分のリサーチ不足を呪うのでした。

 愚痴を言ってても帰れないので、
 15分後に、仕方なしに戻り始めます。
 東岳に着くと、
 頂上で記念写真を撮ってくれた人が休んでました。
 少しお話をして先に出ましたが、
 これが今回の運命の出会いでした。


▲12:48東岳から戻る尾根筋を望む

 

 それはさておき、
 竜頭神社奥宮に着きます。

 自分は山に行くとゴミは拾って帰るんですがね、

 さて、このパソコンはゴミ扱いしていいものかどうか。

▲古い缶ビール、ワンカップ酒り割れたガラスなど


 何なんでしょうね
 山で、ノートパソコン。
 USBも付いてるので、古臭そうとはいえ10年位。
 XpかVistaの時代かなぁ。
 朝に見つけた時は露にぬれてたので、

 昨日今日の忘れ物でないことは確実。
 
 持ち帰るのは重いし、

 かなりためらわれたんですが、
 そんなに人気の登山道ではないし、
 ここから2kgのゴミを持ち帰る物好きは
 まず居ないだろうということで、
 持ち帰りました。
 放置期間も長そうだから、

 起動できる確率は低いだろうなぁ。
 とか、考えながら
 重くなったザックを背負って、

 再び、クサリ場に臨みます。

▲13:00

▲13:05

▲13:19

▲13:37 名物のキレットみたいな岩場、上を歩くのは危険w

▲13:39 なかなかの高度感、落ちたらただ事では済まない

 

 前述しましたが、

 ここでは滑落事故が絶えなくて、
 今年も一人亡くなってたはずです。
 なかなか厳しいクサリもありますが、
 命に関わるような危険な香りはしないのですよ。
 でもね、帰りの温泉で思い知りました。
 頭を洗ってたら、腕の筋肉がつったのです。
 あ、これか!と思いましたね。

 慣れない筋肉を使うと、
 つったり痙攣したり、力が入らなくなるんですよ。
 これだけのクサリをこなす経験なんて、
 日常生活でも山でもそうそうありません。
 1本1本は何とかなっても、
 連続しているうちに握力がなくなって・・・
 つると力も入らなくなるし、
 かといって、クサリを使わないと
 降りられない場所も多いので無理をして・・・

 自分も1回足を滑らせて宙吊りになりました。
 ちょっと痛い思いをしただけですみましたが、
 10m以上クサリ場が続く箇所もあるので
 ほんとにタイミングですよね。
 油断は大敵です。

▲たぶんクマさんのウンチ

▲14:14西岳を望む

 

▲14:32行蔵峠

▲14:55第3ピーク

▲15:10第1ピーク

 

リサーチ不足その3

 さてさて、西岳からピークを数えて6つ目、
 このピークが最後かなぁと思って頂上を過ぎると
 なんと道が2手に分かれてます。

▲ 右へ→

▲ ←左へ

 

 危ない危ない、
 この右の道は往路では気付かなかった。
 ここでは左の道を進みます。

 最初の地図をみて分かるとおり、
 帰り道は逆時計回りです。
 左手の谷を回り込むように尾根が続きます。
 右に折れるということは、
 小鹿野の町の方向に降りてしまいます。
 それに、左の道には目印のピンクのテープもあります。
 こういうポイントを逃さないことが
 道迷いを防ぐポイントなのだよ。
 でも、迷いやすいポイントだな、ということで、
 念入りに写真を撮りながら進みました。

 降りて先に進むと、
 またまたクサリ場があり登りです。
 なんだよ、まだ登りが残ってたかぁ、と
 嘆息を付いた瞬間です。
 「あれ?」
 と驚いたような声を
 クサリ場の上から掛けてくれたのは、
 東岳で追い抜いた、かの人でした。
 「え、いつ追い抜いたんですか?」
 と、と言うオラに対して、
 「いやいやいや、追い抜いてないですよ、
  だんなさん、逆走してますよ」

 ?????????
 なんですと????
 逆走???????
 バカな、オラはまっすぐ戻っていたはず?

 生まれて初めて完璧な逆走でした。

 ほんと、キツネに化かされるとはこのことです。
 何が何だか、分からない。
 でも、たしかに、1本道で

 かの人に追い抜かれるはずもないし、
 オラはきびすを返します。

 すぐに、ほんの数分前に踏みしめた岩を確認します。
 何が起こったのか?????
 そしてもう一度さっきのピークに登り、
 間違えそうになった分岐の箇所に戻り合点しました。
 じつは、こんなふうになっていたのだ。

 


A地点が第1と第2ピークの間の谷の最下位地点です。

オラは朝行く時には、知らず①を通っていたようです。
A地点では③のトラバース(回り道)らしい道は認識してました。
帰りに試してみようかとも思ったんですが、
道迷いの危険があるので、
素直に②の直登の道を選んで進みました。
Aからはクサリ場のある②の登り道しか目にはいりません。
戻った時にも①の道は意識できないでいます。
そして登ったところのB地点で分岐に出会ってしまい
混乱したのです。
来る時に②への分岐は認識してなかったからです。
でも、Bの下にピンクリボンを見つけて、
方向性(尾根伝いに左方向にいけばいい)ともあいまって
下ってしまったのです。
BからC方向はほんの少し平らな道だったのも、
判断ミスを助長しました。
朝にCからBへ、そして①に進む際には、
②の道は木の陰だったり方向が違っていたりで、
ほぼ気付けない道だったのです。

その後、Cを通って進むと、A地点からトラバース③を通って、
かの人が登ってきました。
「あれ」と、また叫ぶことになりました。
かの人は②にも気付くことなく、③の道を来てしまったというのです。
オラに会わなければ、道に自信がなかったようです。

西岳までには5つのピークがあり、
ピークを通る場合と、トラバースする場合があります。
やっかいなのは、
微妙な踏み跡のある道らしき箇所がいくつかあることです。
その1つがこれです。


▲鎖もあるのに、ここはテープの道からは外れる

 

これは第3ピークの次のボトムにあるチャートの岩です。
真っ平らなので、踏むと滑ること間違いなし。
お陰で痛い尻餅をつくことになりました。
この道は、少し先にクサリ場が見えるので
元々は道だったらしいのですが、
今は右にトラバースがあり、
ピンクのテープもそっちに付いてます。

▲石が見えたら谷側にトラバースするのが正解


でも、踏み跡はあるし、視線にはクサリが見えるし、
間違えない方がおかしい。
ほんと、山というのは、落とし穴だらけです。


B地点では、オラはもう少し慎重になるべきだった。
ピンクのテープを過信しすぎてて、
違和感を吟味してなかったんですよね。

この違和感にこだわり、

慎重になる姿勢が山では大切です。


 見なかったはずの道がなぜあるのか、
 ほんとにその道は小鹿野方向に行くのか?
 よくよく周りを見渡そう。
  山の形からは一目瞭然だった

 

前回は疑問に思いつつのルートロストでしたが、
初めての完全な道迷いをしてしまいました。
今回のはちょっとショックだゎ。
知らない山の中で方向性を見失ったら、ほんと命取りです。

ともあれ、こうしてオラ達2人は、
その後は特に支障なく駐車場まで降りていきました。

ほんと、2人は出会ってなければ、
色々と面倒な事になっていたかもしれません。

温泉に入って一休み
 降りてきたのは3時50分、
 ちょうど8時間の山行でした。
 まったくのガチの登山となってしまいました。
 途中、ダムの写真を撮り、


 ▲中津川を堰き止めている滝沢ダム

 

 温泉で両腕がつるという初体験をし、

 ▲大滝温泉 ツルツルする泉質

 

 秩父市内のBOOKOFFによって、
 帰りました。

 さて、3日後には、南アルプス仙丈ヶ岳に挑戦です


後日談
 拾ったパソコンは、
 やっぱり届け出た方がいいだろうと思い直し、
 地元の川越警察に行きました。
 壊れ物を持ち込んでは迷惑だろうと思い、
 落とし主が現れない場合は引き取る旨を申し出たのですが、
 パソコンは個人情報満載なので、引き取れないとのことでした。
 ま、動く可能性は低いし、
 動いても10年前のパソコンでする仕事はないしね、
 両神山でパソコンを遺失した人は、川越警察にお尋ねください。


お盆も終わり8月も半ば過ぎ、
月火と時間が取れることになった。
土曜日は仕事だったのだが、
日曜とあわせれば3日ある。
これはどこかの山に登らねばならん、
と思ってたのだが、
鹿島へ3日間出張してたのがきいたのか、
土曜日は昼過ぎまで寝てしまった。
元々は東北へ行く気だったのだが、
仕方ない、関東で我慢しよう。
この間は赤城山でハイキング程度、
前回は伊吹山と楽をしてしまったので、
今回はちゃんとした登山をしましょう。

ということでチョイスしたのが甲斐駒ヶ岳。
南アルプスにある標高2,967 mの山だ。
昨年、瑞牆山(みずがきさん)から降りた時、
甲府盆地から見上げていた山々の一角だ。

周遊コースの高低差は1100m位、
標準時間は6~7時間。
昨年の巻機山は1400mで、11時間かかったから
ま、なんとかなるでしょ。
しかし、これが今回の山行を過酷なものにする、
悲惨な物語の発端なのだった。

誤算その1
 本格的とはいえ、
 日帰り予定なので近場にしたかったのよね。
  だから山梨の山にしたんだけど、
 色々と面倒な場所だということに気が付いた。

 なんと山梨側のバスは休止中。
 山梨側から諏訪をかすめて
 60kmほど回り込んだ
 長野県伊那市からアクセス。
 自宅からは60kmプラスの200km。
 ここは1年中マイカー規制があり、
 バスでないと登山口に上がれない。
 バスの始発は6時で受け付けは5時半
 行列は4時半から
  現在時刻は23時。
 これは高速を使わないと間に合わない。
 けちくさいことを言うようだけど、
 高速代とか駐車場代とか入山料とか、
 意外に精神的なダメージがあるのよね

とはいえ、いつかは行かねばならない100名山
一度決めたことだし、
いそいそと用意して、
夜のハイウェイを走っていきます。
途中のすき家で牛丼大でエネルギーを補充し、
午前4時には着いて、
1番バスにも乗れました。
バスの並び方もネットで調べた通り。
北沢峠という登山口に着くと、
少しの用意をして登山道に進みました。

誤算その2
 甲斐駒ヶ岳の登山コースはだいたい下図の通り。
 この図は自分の頭の中のイメージです。
 家にはプリンタがないので、印刷しなかった。
 いざとなったらスマホで検索とか思ってたんですが、
 電波が届かないので確認できませんでした。
 なんで、左周りなのかは、
 その場の雰囲気でした。
 特に考えてなかったのよねぇ。
 これが後で地獄の修行の元凶となります。

誤算その3
 夏山で飲料水は不可欠。
 無くなれば命に関わるので、
 2リットルのお茶とスポーツ飲料。
 それにコーヒーとゼリー2本
 手洗いにも使える水を1本。
 これだけあれば足りないなんて事は無い。
 のだけど、自分には重すぎた
 いや、なんとか登れるのよ。
 でも、歩行速度には微妙に影響してたみたい。

 1番バスに乗れたので、
 当然登山道にも1番に入れました。
 でもね、おかげで抜かれること抜かれること。
 そして時間がかかる。


▲こんな写真とか撮ってるせいでもある

 

 

▲仙水峠

 

 今年はまだ3つ目の山だから、
 足が出来てないのか。
 分岐点の駒津峰についたのは3時間15分後でした。

 
 時刻は10時ちょうどです。
 後で調べると、ここの標準タイムは2時間40分。
 写真撮ったりしてたけど、少し遅すぎる。
 ペットボトルで重くし過ぎたのが原因かも。

誤算その4
 自分では最初の地図にあるとおり、
 ここまで来れば8割方登った気で居たのですが、
 そこには駒ヶ岳6合目の文字が。
 まだ6合目Σ( ºωº )
 6割で3時間だと、頂上まで5時間以上かかる計算です。
 くだるのは7掛けだとしても8時間を越える。
 じつは、帰りのバスの最終は4時なのです。
 ちょっと暗雲が漂い始めました。
 で、実際の図は次のイメージ。

 


 6合目から頂上までの見積もりが甘すぎました。

誤算その5
 駒津峰が6合目ということは、
 とりあえず頂上まであと最低2時間、
 1合=30分と計算しました。
 霧が多くて頂上がよく確認できませんが、
 駒津峰から次の尾根が確認できました。


 山には良くある尾根歩きです。
 この登り下りが結構大変です。
 でも、ま、そこに見えてるので、
 そんなにはかからないはずです。
 ただ、登山道が岩だらけで歩きにくい。
 でも、まだ元気なので黙々と歩きました。

▲バスで登ってきた戸代川方面

 

誤算6
 8合目の六方石という場所に着きました。

 途中、完璧な鎖場もあり、なかなかハードです。
 時刻は10時52分
 頂上に12時着だとすると、
 下りに4時間しか時間がない。
 今日のペースでは、余裕がほぼゼロです。
 しかもこの頃からが鳴り始めました。
 この前の矢吹山で、霧と暴風には懲りてます。
 少しだけ休憩して、すぐに登り始めます。


▲直登の赤文字が心をそそる

 

 少し登ると、通常コースと直登コースの
 分岐点に着きました。
 直登とは文字通り山をまっすぐに登ります。
 急坂というより、ここは岩が直立しています。
 でも急いでいる自分は
  こっちの方が早いかもという期待と、
  危ない物に惹き寄せられる好奇心が勝り、
 直登コースへ
 もう足が限界に近いので、
 手を使って登りたいというのもありました。
 これが運命の分かれ道だったのかもしれません。
 でもね、ここですでに11時20分、足はかなり疲労。
 雲は黒雲に変わり、風も出始めてた。
 心のどこかで、「引き際かも」と感じてたのに・・・

誤算7 最大のピンチ
 直登コースは南アルプスの名にふさわしい岩場でした。
 ◎のある岩を目印にコースを歩きます。
 といっても目の前の頂上に登るだけなので、
 迷うことはない
 
 と思ってたのに、コースをロストしてしまいました。
 道に迷ったのです。

 やっぱりさっきの滑り落ちそうな斜面は、

 歩いちゃいけない箇所なのでした。
 でも頂上はすぐそこだから合流するかもと思い、
 登り続けたのが失敗でした。
 完全に行き詰まり、身動きできない。
 直登コースなので、
 足を滑らせたら滑落、大けが間違い無しの場所です。
 無理して登り続けようかとも思いましたが、
 さすがにそれはためらわれ、引き返しました。
 戻るのにも落ちたら終わりって箇所を通るので
 なかなかしんどい場所でした。
 時間が無いのに、ここで30分ロスト。
 戻って少し探すと、
 隠れていたルートを見つけられました。

 

 ▼オラがルートミスした箇所の映像見つけました。23分ころから

 

 さすがにここで下山するか悩みました。
 でも、
  ここまで来て、あと少し
  直登コースを降りるのは危険
 と思い、登り続けることに。
   でも、山の判断としては、
   最悪の選択です。
 しかも、急ごうと思っても、足は重すぎる。
 空気も薄いらしく、何度も深呼吸を繰り返します。
 雲は少し明るくなりましたが、
 晴れることはありません。

 
 ▲山頂方向 ▼振り返ると

 

 ▲6合目から登ってきた尾根

  ここを帰ることになる

 

 そして、人の気配がしない。
 直登コースだからなのか、
 みんな荒天を予想して降りてしまったのか。
 少しずつ不安が広がります。

 

  ▼直登コースの動画があったので紹介

 

 

頂上
 さらに登ること30分。やっと頂上に着きました。


 もう足は限界で、立ってるだけで震えます。
 時刻は12時38分
 雲は少し晴れましたが、風景は何も見えません。
 どうも8月の山は霧が出やすいのかもしれませんね。
 着いたらすぐに降りようと思ってたのですが、
 頂上には5~6人が居ました。少し安心。
 バスで一緒だった人を見つけ、
 やっぱり記念撮影。


 そして、すぐに降りようと思ったのですが、
 目の前に建物があって、
 すぐそこだからと思い行ってみると神社でした。

 

 

 神社巡りが趣味の自分は無視も出来ず、
 ちゃんとお参りして、
 いよいよ本格的に居り始めます。
 時刻は、12時52分ーΣ(;゚д゚)ノ
 あと3時間8分。
 だけど、帰りは
 下りばかりだから何とかなるだろー
   こういう甘い見通しは
   悲劇の元となります。

 通常コースは花崗岩の真砂の砂地みたい。
 ざくざく滑らないように降ります。
 来る時は何人も抜かれましたが、
 8合目まで7人を抜きました。
 登りと下りでは、使う筋肉が違うらしい。
 
誤算8
 8合目の六方石まで来て北沢峠への道を探したら、
 ありません。
 え、ここから下山道では?(;゚д゚)

 何言ってんの
 この先の駒津峰(6合目)からよ、
 看板あったでしょ


 と、抜いたばかりの人から教えられました。
 つまり、こういうことなんです。

 

 

 なんですと(;TωT)o"
 では、またあの尾根道を上り下りするの???

 かなりの悲壮感です。
 標準時間で登れる気がしないのに、
 現実の絶望感に押し潰されそうです。
 鎖場もあるのに、
 足は限界。腕の力を借りないと
 50cmの岩も登れません。
 無理をすると、足がつる予感がします。
 つっちゃうと歩けなくなので、用心しないと。

 文字通り這うようにして上り下りしていきました。
 
6合目 駒津峰 再
 やっとの思いで6合目到着。
 誰にも抜かれませんでした。 

 
 ▲帰りは中央の尾根筋を下る

 

 というより、人の気配がない。
 看板には双児山経由での下山は、
 1時間50分と書かれてました。
  現在時刻 1時47分
 23分の余裕がある?
 ここからは下りだから、何とかなりそう。
  ε-(´∀`*)
 休憩もせずに下り始めましたが、
 喉がからからです。
 エネルギーも尽き掛けていたので、
 ゼリーとスポーツ飲料で3分だけ休憩。
 と、リュックを開いて見つけたのが
 水のペットボトル
 こんなものを背負って時間ロスしてたのかと思うと、
 悔しい。
 さっさと中身を捨てて、少しだけ軽くなりました。
 足も下りなので、少し回復。
 よし、これならいける。 ( ・`ω・´)キリッ

誤算9
 だが、双児山への道は、
 なんと登り返しがあったのでした。
 見た途端、げんなりです。
 いやね、たぶん時間はなんとかなるでしょう。
 でも、足はもう頂上で限界だったのよ。
 だからといって慎重に時間をかける訳にいかない。
 泣く泣く登りました。
 そして下ったかと思うと、
 さらに登り直しが続く。
 で、やっと登り終わったと思っても、
 だらだらと緩斜面の登りが続く意地の悪い道。
 このしつこさはゲームのラスボス退治の気分です。
 なんで自分は左周りを選択したんだろ。
 右回りなら、
 少なくとも6合目からは下りだけだったのに。

 それでもめげていられません。
 やっとのことで双児山分岐4合目に到着です。

 
 時刻は 2時40分、北沢峠までは70分の表記。
 なんとか間に合うかー、と思ったのですが、
 6合目では23分の余裕だったはず!?。
 登りのところで標準時間より13分遅れたようです。
 休憩取りすぎたのかなー?
 だとしても
 このペースで遅れるとバスに間に合わない。
 余裕時間はわずか10分。
 先を急ぎます。(´∩д・`。)

誤算10
 急いでるからね、
 帰りは写真も撮ってないのよ。
 しかしそんなときに見つけたのが、
 
 このキノコでした。
 凄いマンガみたいなキノコ。
 キノコって、すぐに駄目になるし、
 人が踏んだりして壊れることも多い。
 こんなにちゃんとしてるのは、
 生えてすぐだったはず。
 これは写真に撮らなければ。
 ああ、忙しいのにー
 2分のロスト
  とか、独り言を言いながら下り続けます。
 道は少しずつ緩斜面も増え、
 少しだけ、
 ほんの少しだけ走るそぶりをします。
 ほんとに走ろうとしても、
 足は言うことを聞きません。
 
 そして23分前になって、
 下の方に何か見えてました。
 あそこだとすると、
 なんとか間に合いそうです。
 17分前、おお、バスが見えました。
 と、そのままバスは出発してしまいます。
 4時の前は3時のはずです。
 まさか、最終が出ちまったのか?
 そんな事は無いよな、
 と自分に言い聞かせながら、
 やっとのことで北沢峠到着です。


 時刻は3時45分
 10分の余裕+5分だけ縮められたようです。
 頂上からは2時間53分。
 なんとか標準時間で降りられました。
 我ながらあの状態の足でよくやったと
 自分を誉めてあげたい。
 
 最終のバスはすぐにやってきました。
 人数が一杯になったから前のが出たのかもしれません。
 しかし、ほんとの最終バスに乗ったのは、
 自分とキャンプ地から登ってきた2人だけ。
 後からおりてきた人はゼロでした。
 普通の人は、
 もう少し余裕を持って行動しているのでしょう。

 
 ▲バスから見た南アルプスの峰々 右端が甲斐駒ヶ岳(たぶん) 


 帰りには、
 地元の高遠城跡をちらっと見て、

 
 桜湯という日帰り温泉で疲れを取ります。
 足がつりそうだからね、
 よく揉み込んでおかないと。

 それから、200km先の我が家まで
 下道を走って帰りました。
 床に就いたのは午前1時過ぎでした。

 今回は、下調べが杜撰で、かなり危なかったですね。
 足がつったら降りられなくなっただろうし、
 コースをロストした時に、
 無理に登っても、足を滑らせてもアウト。
 天候が持ったから無事だったけど、
 雨になってたら、これまたアウト。

 雨具もライトも持ってなかったからね。
 時間だってなんとか間に合ったけど、
 山の中ではいくら頑張っても、
 縮まらないモノは縮まらない。
 すべてが自分に都合のいいように転んだから
 こうしてブログを書いてられるけど、
 つまづいてたら、悲惨な事態になってたかも。
   山の事故のニュースが絶えないけど、
 万一の時に周りに誰も居ないのが山の怖いところ。
 もう少し、慎重にならないとなー、と
 反省しきりの山行でした。

 

  了 長々と読んでいただきありがとうございました。


去年も来ました、名古屋の街。
関東に住んでるけど、
毎年2回か3回来てると、
もはや地元みたいなもの?

でも、まだナビ無しだと、
栄のホテルに辿り着けないwww

で、去年は思い立つのが遅くて、
岐阜城のある金華山に登ったんだが、
今年は伊吹山にに登ります。

一昨年も、西国33観音巡りで、
30番宝厳寺と33番華厳寺に行ってて、
琵琶湖から眺める伊吹山が見事で、
いつか登りたいなぁ、と思ったもんだが、
その時は百名山の1つとは気付いてなかったのよね。
気付いてて、こんなに手軽に登れるのなら、
登ってたと思うのよねぇ。
難点は、標高でも距離でもなく
3180円也の通行料金。
通りすがりにちょいと寄るには高い、
と思ってしまったのよ。

ということで、なかなかご縁のなかった伊吹山に、
今回は本命の目的地として挑戦するのです。

宿泊は名古屋市内でしたが、
伊吹山までは80km位。
昼間の下道だと3時間かかるけど、
夜中なら2時間くらいかなー、と読んで
午前2時半に出発です。
早すぎるとは思うけど、
関東まで戻るには、午後1時には名古屋で戻りたい。
ついでに、ご来光でも拝めれば、
と欲張った訳です。
ホテルのモーニングをキャンセルしたのはもったいない。

しかし、腹は減る。
行きつけ(2回目)の国道22号線沿い一宮の吉野家で
牛丼(並)を頬張って行きます。

早すぎてモーニングもやってないから仕方ない。

 ショウガ盛り過ぎwww

リサーチというのは重要でね、
現在、伊吹山には重要な情報が2つ。
1つは、麓からの登山道が閉鎖されている。
これ、知らないとやばかった。
なんと、雨で登山道が崩れちゃってるらしい。
しかも、地元で鹿の駆除を始めてて、
進入も禁止されてるのです。
知らないで無視して登ると
鹿と勘違いされて打たれる恐れがあるとか。
ま、登山道にしっかり書かれてるらしいので、
それはないとしても、ね。
2つ目はドライブウェイの割引。
HPの画面提示、JAFカードの提示、
もしくは案内のチラシの提示で240円割引なのです。
これは知らないと、ちょっと凹みます。

オラはたまたま寄った道の駅でチラシを見つけて、
この恩恵にあずかれました。
調べたらJAFカードを携帯し忘れてて、
運が良かった(^^)
なお、2900円は現金のみです。

国道は空いてて、
4時過ぎにはゲートをくぐります。
これならご来光には間に合うでしょう。
上は風が強いから注意してくださいね、
とか声を掛けられます。
ちょっとリサーチ不足だったのは、
伊吹山ドライブウェイは17kmもあります。
しかも結構くねくねしてて、制限速度は30km。
1BOXカーにはちょいとハードな道のりです。
昼間なら遠景も楽しめるのでしょうけど、
真っ暗闇の山道では、
ひたすらコーナーを攻めるしかありません。
でも、後ろからきたスポーツカーには、
そそくさと道を譲ります。
雌鹿も1匹いましたねぇ。
あまり警戒してなそうで、駆除されちゃうぞ。
眼下に街路灯の筋を見られるようになって、
けっこう登ったなぁ、とか思ってると
なんと、霧が出てきました。


▲写真に撮ると視界が確保されてるみたいなのだが、

 実際は5mくらいしか見通せない状態

 

出かける前の滋賀県の予報では快晴だったのに。
しかも、そこそこ風も強くなってきました。
頂上に着いてから体感することになりますが、
台風並みの強さで体が持ってかれるレベル。
ゲートの人が注意するのも納得の強さです。
これだから山の天気は侮れない。

駐車場に着くと、意外や意外、
30台以上の先客が駐車してました。

▲下界は少し見えてた。遠くに琵琶湖。

 琵琶湖の中には30番宝厳寺のある竹生島。

暗い早朝の山頂にこれだけ集結する観光地は、
なかなかないようにも思えます。
言い忘れてましたが、今日は山の日の休日でした。
だからかなー?、2900円効果?

気温は17度。
涼しくて最高!、ではなくて、
風速15~20mのお陰で体感は5度くらい。
オラみたいに半袖半ズボンのアホもいますが、
ダウンコートなど、完全冬装備の人も半分。
リサーチは大切なのです。

しかも濃霧と言っていいくらいの霧。
この中を頂上まで登ったらどうなる?
と、少々躊躇しました。
一番の問題は登山道の様子が全く分かってないこと。
で、スマホでいろいろ検索して、
その辺の看板を確かめて、
他の人の動きを見ていると、
どうも登山道は20分も登ればいいらしい。

▲中央登山口

ということで、
スマホと車の鍵だけ持って登り始めました。
ただし、靴だけはちゃんと登山靴の履き替えました。

 

 

 

結論から言うと、
登山と言うほどのことはなくて、
少々急勾配の階段を20分登るだけです。
所々、石灰岩の石がごろごろしてる箇所があって
霧のせいで滑ったり歩きにくかったりしますが、
たかが20分です。



問題は頂上の風でした。
風速15m~は時速70km以上で、
風上に歩くのはしんどいレベルです。
写真を撮るにも片手ではブルブルしてしまうし、
濃霧のために画面も眼鏡も曇りまくるし、
なかなかの遭難体験レベルの環境でした。
見通しはほとんど無くて、
どこに何があるかも分からない。
道なりに進むと、伊吹山弥勒堂を発見。


つぎに、伊吹山南弥勒堂を発見。


つぎに、伊吹山山頂一等三角点を発見。


そうか、ここが頂上かと記念撮影。
あまりに酷くてご覧に入れられませんが、
濡れ鼠の親父が写ってました。
検索した画像ではすばらしい眺望ですが、
その時点では、ただのホワイトアウトでした。

そのまま進むと下山道みたいです。
道が回廊になってるらしい。
戻るか?、とも思いましたが、
見晴らしがゼロなので、長居は無用です。
そのまま進むと、登ってきた登山道に出ました。

少し降り始めると、カップルが登ってきました。
素敵な朝焼けを期待していただろう彼女が、
修行僧のような表情で少し遅れて歩いてます。
今日の午後、彼に修羅場が訪れないことを祈るばかりです。

と、そのとき、
オラの祈りが届いたのか、
雲間から、一瞬、青空がのぞいたではありませんか。

オラは少し登り直し、
スマホを構えて空を眺めます。
5分ほどにがれる雲を眺めていたでしょうか。
ついに、
ついに、日食観測のような太陽が見えました。

その後、急速に霧は晴れて、
雲が次から次に流れては来ましたが、
下界が少し見えてきました。
すると、周りに幾つかの建物(お土産屋さん)とか
建ってるのに気が付きました。
観光客も10人くらいそっちの方にいて、
自分の後ろの太陽を撮影していたりします。

何かあるのか気になったので行ってみると、
なんと、頂上の看板を発見。
ヤマトタケルの像もあったりして、
本命の頂上はこっちみたいでした。
お土産屋さんと勘違いしてて、
伊吹山寺覚心堂はお参りし損なったのですが、
拙速で下山してしまわずにすみました。

その後、西登山道の方が景色が良さそうなので、
遠回り、といっても1kmほどを降りていきました。


その時分には霧もほぼ取れて、
琵琶湖もよく見えます。

 

 

駐車場に戻ると、山頂部分も見えるほどになりました。
気温は18度。


ずっと半袖のままでしたが、歩いたせいもあり、
寒いけど耐えられないほどではない。
やっぱり、18度は18度なんだなと思います。
体感とか慣れとか、体温管理の重要性を悟ります。
今年は行けたら富士山に挑戦するつもりですが、
山の低温や風には気をつけたいと思いました。

天候のいい日に、伊吹山に登るのなら、
景色もいいし、広いし、
20分の登山は、気楽な散策にすぎません。
麓から登ると標高差1000m、往復10km程度、
往復5時間くらいだとおもいますが、
ドライブウェイ駐車場からだと往復30分、
頂上で眺望を楽しんでも1時間もあれば十分でしょう。
地元の人には、手軽な観光地なんだと思います。

とは言え、百名山だし、登山をなめるな、
みたいな看板もあるし、観光客ではない、
完全装備の「登山者」もいらっしゃいます。
ここは敬意をはらいたいですね。

霧が晴れたのでもう一度登ってもいいかな、と思ったんですが、
風は相変わらずだったので、降りることにしました。
何しろ、名古屋に1時ですからね、早めに移動しないと。

トライブウェイ下山途中では、
登るときに見えなかった下界や山肌が観られます。


伊吹山は石灰岩の山で、
琵琶湖側から観ると採掘現場もあって、なかなか痛々しい。
それは地元秩父の武甲山と重なります。
でも、崩れた岩が流れる沢の風景は、
3000m級の山を思わせますね。

写真を撮って出発すると、清水が湧いているのを見つけました。
車を戻して写真を撮影し、取水して帰ります。


▲日の出滝の金明水

 

地元でもよくやるんですが、
清水で淹れる珈琲は旨いのよ。
珈琲男爵の名前は伊達ではありません。

名古屋までの80kmは、今回も下道で帰ります。
高速代金がもったいないのもありますが、
知らない街を走るのは、それは贅沢な趣味です。

一昨年に寄った華厳寺にも再度お参りしましょう。
西国33観音2週目の始まり(かも)です。


途中の揖斐の茶畑の風景は、なかなか壮観ですね。


こういう出会いがあるから、車の遠出はやめられない。
揖斐茶って知らなかったんですが、
有名なのでしょうか?

華厳寺は朝早くて、
なんと9時前なら境内まで来るまで入れたのね。


リサーチ不足で、以前に停めた駐車場から
1kmも歩いてしまいました。
ま、お土産屋の町並みとか、途中の八王子神社とか
お地蔵様とか寄れたのでよしとします。

さて、もう少し時間がありそうなので、
山登りのもう1つの楽しみ、温泉に浸かりましょうか。
というか、そのために早めに下山したんですけどね。
近くに満願の湯という温泉があるのですが、
せっかくなので別の温泉がいいよね。
スマホで検索して、岐南にある「湯どころ みのり」にしました。


少しわかりにくい場所ですが、
ふつうの街中という感じの場所ですね。
山の日なので休日料金850円でしたが、
よくあるスーパー銭湯という趣です。
体を洗い、炭酸風呂に30分ほど浸かって疲れを取ります。
今日は3時間位しか寝てませんが、
これから関東まで400kmほど運転します。



帰ったのは午後10時。
朝から20時間位、ほぼ運転していた計算です。
ま、明日はお盆で実家に行くだけなので、
少し朝寝しましょう。
山登りというよりは、
長距離ドライブでしたね。

お疲れ様でした。

 


▲実家近くのたくとみ かつ重\1770  シンプルだけど旨い


後記
 華厳寺近くの満願の湯は昨年10月3日に閉館してました。
 ひなびた感じで、オラは好きだったのですが、
 行って閉館だったらショックだったろうなぁ。
  地元の人が多かった印象。
 ちょっと怒られたのも、いい思い出。

 

昨年から

ちょっと本腰を入れ始めようとした

日本百名山への登山なんだが、

今年は7月末になって、

やっと1つめです。

去年、10年かけて百観音巡りが

満願となったんだけど、

百名座には何年かかるんだろ。

 

いやね、

3月頃からそわそわしてたんだけど、
2000mを越える山には

雪が残ってるでしょ
とか思ってたら、
4月は仕事始めでなんやかや忙しいし、
5月の連休は込むし、
筍が生えてきたら清掃に忙しいし、
と、時間が取れたら、とか思ってたら
いつの間にか夏ですがね。
もう、寒いとか雪とか言ってたのは
いつの話だよ、という次第です。

ま、仕事も落ち着いてきたのでね、
今年最初の挑戦は、
初心者にも優しい、赤城山に決めました。

大学が群馬県だったので、
榛名山にはよく行ってたんですけどね、
赤城山には1度も行ってなくて、
社会人になって、
1回だけ通り過ぎたことがあるだけです。
湖と神社があった思い出がありますけど、
他は何も知らない。

お気に入りのYouTuberの動画をみていたので、
ま、何とかなるでしょう。
https://www.youtube.com/watch?v=uzchDv31RVw

朝の6時に家を出発し、
現地駐車場に8時過ぎに着きました。
今回はモデルコースの

黒檜山から駒ヶ岳を周遊します。

8:33

赤城神社の裏手から登り始めます。

 

登山道はあまり整備されてなくて、

岩が多い上に割と急登です。

まだ、足が元気だから何とかなってますが、
10分でかなり消耗してしまいました。



8:43
尾根筋に出て、
大沼が眼下に見えるようになりました。
ここから分岐までは、基本的に
大沼から見上げた黒檜山の稜線にあたる
尾根を辿ることになります。

下のAからCにかけて登る。


この写真は下山後、大沼からですが、

たぶんA地点のあたりでしょう。

 

9:09
B地点のあたり。
岩の道は続き、なかなかしんどいです。
また、ちょっと右に寄れば、
下に大沼が見えるのはいいんですが、
そこは切り立った崖の上です。
下からみると分かりますが、
雑木で覆われて見えないだけなのです。
スマホを落とせば見えない崖下に落ちちゃうし、
よろめいたりすると、滑落の危険があります。
ここからは140km先の富士山が見えるらしい。

 


9:27
尾根から見下ろせるのは、
ここが最後かな。
少しなだらかで安心してたのに、
ふたたび急登が目の前に立ちふさがります。
9:47 分岐
とは言うものの、所詮500mしかないので、
気が付けば分岐に到着しました。
あと0.1kmと書いてありますが、
着いたも同然です。



950 頂上
頂上は見晴らしがありません。
絶景まで2分という看板に引かれて、

少し先まで見に行きます。

 

10:02
少し雲がかかっていて、遠望は望めませんでした。
沼田市の方向かな?
10:20
 軽く食事をして、出発です。

10:24 黒檜山大神
 分岐まで戻り、さらに進むと黒檜山大神がありました。

 

 祓えたまえ、清めたまえ、
 かむながら
 くしみたまえ、守りたまえ、幸あいたまえ

 


その少し先にある、もう1箇所の絶景ポイント。

小沼が見えますね。

 



220mほど下って、駒ヶ岳に登り直します。

 


イノシシの泥場みたいな場所がありました。

 

11:02 駒ヶ岳

 


駒ヶ岳から見る関東平野。霞がかかってちょっと残念。

 

駒ヶ岳からの大沼。

 

分岐付近のツワブキに似た植物。

 

今回は、あまり花やキノコを見なかったですねぇ。

 

トンボがたくさん飛んでました。

人になれていないのか、近くで撮影出来ました。

 

11:42

 登り口から1キロほど離れた駒ヶ岳登山口に下山。

 3時間ほどと、足慣らしにはちょうど良かったです。

 

12:17 赤城神社前から

 

12:20 赤城神社参拝

駐車場に黒曜石の欠片がたくさん落ちていて、

ちょっと驚きました。

縄文から弥生時代にかけて、

赤城山は、黒曜石の供給地だったそうです。

 

帰り際、富士見温泉 見晴らしの湯で、

汗を流して帰ります。

 

下界は40度近い猛暑でしたが、

赤城山大沼付近の気温は27度でした。

ハイシーズンなのに人は余り多くはなく、

のんびり過ごすにはいいかもしれマランね、

 

キノコ雲が暑さを助長します。

 

 

 

これは、いわゆるグルメの話題ではないし、

当該の商品をディすったり、

貶めたりすることが目的ではない。

 

単純に、

私の価値観やら、貨幣価値の尺度からしたら、

ちょっと受け入れがたい商品があったので、

みんなはどう思うよ、というプレゼンです。

 

それがこれだ。

 

 

勝手にお借りしてきた画像なので、

また、商品へのリスペクトの意味からも

モザイクをかけさせてもらったが、

ま、だいたいの印象はわかるだろう。

 

麺の上に胡瓜と大根のキムチとゆで卵。

少々胡麻がかかってる。

隠しても仕方が無いので正体をばらすと、

セブンイレブンで売ってる冷麺である。

424kcalだというから、卵半分(30kcal)として

麺はあっても200グラム程度かな。

写真からはもっと少なそうに見える。

 

何が言いたいのかというと、

すごく貧弱な見栄えだということだ。

 

そして、これで(税込645.84円)という

価格設定に、納得がいかない。

というのが、今回とりあげた理由です。

 

好き嫌いは別として、

きっと美味しいのでしょう。

食材もいい物を使ってると思います。

これだけだと一食には悲しいですが、

デザートとかサラダなんか付けて食べれば、

りっぱな食事になるでしょう。

 

でも、少なめの麺に卵と胡瓜と漬け物を載せて

600円超えは高すぎると思いません?

自分だったら300円でも買うかどうか?

 

最近は小麦粉も高いし、

人件費は上がるし、

500円程度の商品に文句を付けられたらやってらんないのよ

という生産者さんの声は凄く分かる。

それでも商品を提供してくれる

牛丼やさんとか、ラーメン屋さんには感謝しかない。

 

とはいうものの、

だからといって、この見栄えに600円は出せない。

私の感性がチープなのも貧乏性なのも否定しません。

それでも、これは少し消費者を舐めてるというか、

ね、どうなんでしょ。

セブンイレブンは、人を騙すような

サンドイッチの具の入れ方・切り方で問題視されてました。

そういう狡猾さというか、傲慢さを感じてしまうのです。

 

いずれにしても、結果的にそんな商品を並べる

セブンーイレブンに対して、

少々、物言いたい訳ではあるのだけれどね。

 

味が良ければ、さらに残念な食後感だと思います。

だとしたら、これは盛り方・見せ方の問題なのかなぁ。

でも、やっぱ高いよねぇ。

でも、コンビニの商品はそもそも高いしなぁ、

納得しなけりゃ行かなきゃいいだけだし、

否定する理由はないし、

 

うーん、

やっぱりオラが貧乏性なだけなのだろうか・・・

 (自問自答と苦悶が続く)