あまりに唐突に秋めいてきて、つい数日前まで残暑に汗していたのが嘘のようです。
まさに夏と冬ばっかりで、秋や春がほとんどない昨今の典型ですね。

まったくカラダが着いていかないですが、大事な時期に体調を崩さないよう十分に気をつけたいものです😅



つい先日記者さんとお会いして、今年で丸4年になる連載について、来年も継続してほしいと依頼されました。

 

正直、週刊をコラム書くのはなかなか大変ですが、「5年のメモリアルで何かしましょ!」といわれると、やっぱり嬉しいですね。

 

また一年、頑張りたいと思います音譜




 

9月25日に岸田首相が「支援強化パッケージ」を表明したのを受けて、先週から「年収の壁パッケージ」についての話題ばかりで、お客様からの質問もかなり多いです。


さっそく情報を収集・整理したり、その筋に詳しい人に聞いたりして、お客様への発信はもちろんコラムやメルマガなどでもいろいろとお伝えしています。

情報は鮮度が命なので、共通の話題から込み入った話になって具体的な対策などに踏み込むケースも多いことは、実務家としてはありがたいかぎりです。
 

ようやく先日リーフレットが公開されたばかりで、行政でも具体的な内容がまだ共有されていないようですが、行間を読んだり前後の政策から推察することはできるし、すでに事実上の既定路線となっている部分も少なくないですね。



今の段階で、私が見れる資料をひと通り見て、その他もろもろの情報と向き合ってみての所感・・・

 

そう、これは実質2年間の経過措置なのです。これはすでにいろんな人が予測として出しているところではありますが、意外にも社労士じゃない人が多いのが不思議。

ことが年金や健康保険がメインの実務である以上は、ある意味では現場にいる社労士が肌感覚を持ったり、そのリアリティを共有することも大切だと思います。



促進手当が社会保険の算定対象から除外されるのは最大2年となっており、事業主証明による扶養認定の措置も2回まで、3回目はないことになっています。

 

来年10月には適用拡大があり、その後もさらに適用拡大は続いていきます。

今年平均1,000円超えした最低賃金の引き上げは来年以降も続くでしょうから、もう3号制度をどうするかという問題でもなくて、“外堀”から確実に埋まっていっているのです。

そして、社会保障審議会で打ち出される次期年金制度改革には、間違いなくここ数年にはなかった規模の大幅な内容が断行されることは間違いない。

これらがすべてからみ合って、3号は実質消滅に向かうのです。



 

武見厚労相も10月3日の記者会見で、「年収の壁」が話題になっている第3号被保険者について、「将来の検討課題であり、選択肢の一つだ。これから議論がどう展開されるかよく見極めながら、最終的に判断していきたい」という考えを示しました。


具体的な時期や方向性については言明していないものの、厚労大臣がここまで踏み込んだ意見を表明するのは今までほとんどなかったことであり、いよいよ“3号見直し”が現実のものになる時流を感じます。


 

 

私があわせて確認したいのは、諸外国の年金制度です。下の内容は少し古いデータですが、先進諸国で日本に似た制度があるのは米国や英国ですが、被扶養配偶者に満額支給されるのは日本くらいで、そもそもそうした恩恵的な制度がない国も少なくありません。

 

最賃が平均1,000円超えの時代に、昭和の末年に施行された社会保障制度に基づく「壁」が、ほとんど同額のまま残されていること自体があまりに現実離れだといわざるをえません。

 

いまやダブルインカムが当たり前の若い世代のジェンダーロールへの負の影響も考慮すれば、すでに歴史的使命を終えているのです。

 

このテーマをめぐっては世の中、多様性の縮図かのようなイメージですが、最後はおしとやかにソフトランディングに全体最適に向かうことになるでしょう。

 

 

(女性と年金をめぐる諸問題 ―諸外国との制度比較を通して―)

 


でも、「本当に3号は消滅に向かうでしょうか?」という声もあります。

バリバリ働く女性の中には、働く意志も能力もある人が「働いたら損」と職場を離れる矛盾を目の前にして、早く3号は消滅してほしいという意見も少なくありません。

こんな意見はわりと毎日のようにあるリアルなのに、なぜかあまりメディアで報道されないのが不思議なくらいです。

 

そして逆に、男性が3号のテーマを問うとなぜか不思議と〝男らしくない〟と見なされ、実際には3号に反対する女性もとても多いのに、なぜか〝専業主婦〟の声ばかりがクローズアップされるような“印象操作”があるようにすら感じます。


このあたりが意外とこの問題の本質が潜んでいるのかもしれません。


私は以前にもブログで書いたことがありますが、実際は10年どころか、20年くらい遅れた議論だと思うのですが、だからこそある“臨界点”を超えるまでは目に見えては「まだ何も変わっていない」かのような情報や構図がひたすら飛び交うように見える。

でも、将棋でいえば、すでに“詰み”なのですね。

このテーマは間違いなく近く続報があるはずですので、また触れていきたいと思います目



 

週末、少し前に移転オープンしたお気に入り店にやっと行けました☺️

木のぬくもりとなぜだか落ち着く調度で、ミステリアスな中にも心安らぐ空間でした✨

 

三重のワインの聖地になりそうな予感で、楽しみです。