個人的体験として、音楽とそれを聴いた時の風景がセットになって記憶されることが非常に多くあります。ランダムに曲を聴くとそれを聴いた時の風景が想い起こされます。聴く音が色に見える共感覚の色聴という現象があるも、ワタクシに共感覚ではなく映像が見える!ただ、見える映像は綺麗なものとは限らず、例えば車内で聞いたなら、とある幹線道路(場所は明確に景色から特定できる)だったりします。一例では、大学入学前に通っていた時の自動車教習所の景色とチック・コリア・エレクトリックバンドの「EYE of the Beholder」のマッチングという、どーでも良い記憶なのですが…。そして今回の録音はGino Vannelli(ジノ=バレリ)の「Fly into This Night」。正直、Gino Vannelliの曲の中では印象が薄かったものの、それは原曲アレンジのためで今回のアレンジは良い!この特有のテンション感!「ベース以外のマスタートラックが完成したので、録音を」とご連絡をいただいた時のは、たまたま所用で来ていたロンドン。セントジェームス・パークの開放感はあるがトイレが途轍もなく汚いカフェでメッセージを発見、そこから宿営地たるウィンブルドンに向かう車内での脳内は完全にこの曲一色でした。これにより、完全にウィンブルドンの丘の上の景色がこの曲とリンクして脳内に焼き付きました。今回も見どころは映像。映像に集中するためか、音楽がどうしても頭の中に入ってこない…といういつものパターン。このまにゅ~先輩シリーズの伝統でもあります。ベース以外は打ち込みですが、本人が歌っているのでは?と勘違いするほどのボーカル、さらに今回はカッティングするギターなんて、とても打ち込みとは思えない仕上がり具合。先輩の技術も加わって恐ろしい世の中です。人はこうやって時代に取り残されていくんでしょうね(ワタクシだけ?)。テンポやタイミングも良い感じに考えられていて、ロンドン構想をもとに帰国後の半日程度で録音完了! 半日寝かして熟成させ、再度聴いた第一印象を重視して若干を録り直して完成です。止せばイイのに、録音PC環境をいじって他のソフトウエアに浮気し、やはり元のソフトウエアに出戻りしたので、そのセッティングに時間を浪費。演奏外の部分で時間を浪費しましたが…。全AIによる映像を筆頭にベース以外は最新のテクノロジーという温度差も感慨深し、です。なお、最後に。英国滞在中にKENSOの小口健一氏の急逝を知りました。ニュースのヘッダーで知るも英国ではYahooニュース記事が閲覧不能のため、もどかしい思いでした。ご冥福をお祈りします。
【これまでの宅録シリーズ】
1. 春望
2. 秋のモノローグ
8. ライオン
