
【下部温泉(山梨県)】
武田信玄の隠し湯というものがいくつか甲斐の国にはあると聞くが、その中の一つがココ。切り傷に効くとのことで、いかにも戦国時代からの湯というイメージながら、正確には"湯"ではなく、源泉は30度程度と低い。湧出量も毎分250ミリリットル程度(ペットボトル未満)と、まさに染み出る感じながら、風呂もまさに岩風呂であり、この染み出る感がタップリ。しかも、浴槽の底から湧き出ているとのこと。となりには通常に沸かした温泉があるので、寒い時はそちらに入ればイイとは分かっているながら、効能を考慮すれば、無添加の源泉に入った方が御利益も・・・という一種の貧乏根性で入浴。入り方には温かい方で暖めてから、源泉へ、とあるが、温まった体にはかなり寒く(体温以下だから当然か)、当初は10分程度我慢して入っていたものの、30分程度が目安ともなると、かなりツライ。岩風呂で照明は殆どランプの明かりしかない中で、寒さのあまり体育座りで入浴、さらには、動くと体温で温まった周囲の水が攪拌されてしまうということもあり、できるだけ動かないようにジッとしているという正に"修行"だが、出ると確かに芯から温かさを感じるのは当然といえば当然か。水は無色透明で臭いもないが、透明さにかけては随一で、まるでミネラルウォーターに入っているかのよう。ここを採取地とするミネラルウォーターも見つけたが、その意味では非常に貴重で、そのまま飲める程度の綺麗さに加えて、非常に濃厚かつ滑らかな感触はこの温度に耐えてこそ味わえるものか。ちなみに加熱した温泉は普通であり、特段の特徴はなし。ちなみに、かなり年季に入った温泉街で、その鄙びた感じがまたよろしい。心の切り傷にも効きそう(笑)。