
【珠洲温泉 旅館さかもと(石川)】
トロリと葛湯のようにやや白濁した湯、そして大きな岩をくり貫いた非常なる重量感のある風呂(他方は漆塗り、だそうな…)、そして窓から見える竹林。この付近には縄文時代の遺跡もあって、その遺跡発掘中に温泉が出たとも聞いたが、微妙なる白濁が非常に印象的。湯は臭いもなく、手触りも特に変わらないものの、その色が前述の葛湯を想像させるのか、ややトロみがあるような気も。ここは露天風呂はなく、風呂はここひとつだけながらも、2面の窓からの景色(竹林がメイン)がよろしく、森林浴しながらの入浴。敷地が広大なのか、竹林も奥が不明なほどであり、竹林が庭という感じはまったくしない。建物自体が非常に開放的であり、有る意味凶暴なる番犬1匹(もう一匹の豆柴は非常に気弱…)がいるだけで、玄関も障子様なものを締めてあるだけ。まあ、田舎からさらに一本道を奥に入った場所にあるので、セキュリティ等も問題はないのだろうが、テレビが置いていないというのが素晴らし。テレビが置いていないと、それが一時的ではあっても、人間だれもが持つ音に対する反応が鋭敏になるようで、自らが発する音にも過敏になる結果、自ずと静寂になるという好循環が生ずる模様で、風や川の音しか聞えず、温泉入浴後はそのような環境で昼寝ができればこれ以上の幸福はあまり見当たらないかも知れず。